2026/4/17
こんにちは。
福井市議会議員選挙に挑戦予定の大谷隆将です。
地震や豪雨などの大規模災害が起きるたびに、必ず繰り返されるのが「避難所の混乱」です。
物資が足りない。
ルールが決まらない。
声の大きい人が場を仕切ってしまう――。
そして、そのたびにこう言われます。
「なぜ、こんなことになるのか」と。
では、そもそも避難所の運営は誰が担うものなのか。
この問いに、即答できる人は意外と多くありません。
■ 結論から言うと、責任は市町村にある
法律・制度上、避難所の開設と運営の最終責任は市町村(基礎自治体)にあります。
避難所の指定、開設判断、職員派遣、物資の確保と配分。
これらはすべて、市町村の防災業務として位置づけられています。
これは明確です。
しかし、ここで一つの現実が立ちはだかります。
■ 現場では、市職員だけでは回らない
大規模災害時、市内に同時多発的に開設される避難所は数十か所に及びます。
限られた職員数で、24時間体制の運営をすべて担うことは、物理的に不可能です。
その結果、現場では何が起きるのか。
・受付をするのは地域の人
・名簿を作るのも地域の人
・物資を配るのも地域の人
・ルールを決めるのも地域の人
実際の運営の中心は、ほぼ確実に住民自身になります。
■ 施設管理者は「運営責任者」ではない
避難所の多くは、学校や公民館などの公共施設です。
そのため「学校長が責任者では?」と思われがちですが、これは違います。
施設管理者の役割は、
・建物の安全確認
・使用可能エリアの判断
・設備の管理補助
までであり、避難所運営そのものの責任を負う立場ではありません。
■ 消防・警察・自衛隊は運営しない
ここも誤解されやすい点です。
消防、警察、自衛隊は、
・救助
・消火
・治安維持
・物資輸送や入浴支援
といった「専門的支援」を担う組織であり、
避難所の日常運営を回す役割ではありません。
■ なぜ「誰がやるのか分からない」のか
理由はシンプルです。
・責任は市町村
・実務は住民
しかし、役割分担は曖昧
権限も判断基準も現場任せ
この構造が、
「結局、誰の仕事なのか分からない」
「やった人だけが疲弊する」
という状況を生み出しています。
■ 問題は「善意頼み」の仕組み
多くの避難所は、
「誰かがやってくれるだろう」
「自治会が何とかするだろう」
という前提で成り立っています。
しかし、災害はその前提を容赦なく壊します。
高齢化が進み、担い手は減り、初対面同士が集まり、長期化すれば不満も蓄積する。
善意だけで回る仕組みは、必ず限界を迎えます。
■ 本来問われるべきは「仕組みの責任」
これは、現場の住民の問題ではありません。
自治会のやる気の問題でもありません。
事前にどこまで役割を決めていたのか。
誰が判断し、誰が支援するのか。
混乱したときの「軸」は何なのか。
これを整えずに、
「いざとなったら協力しましょう」
では、無責任と言われても仕方がありません。
■ 避難所運営は「準備された仕組み」で回すものだ
避難所は、被災者の命と尊厳を守る場所です。
だからこそ、
・行政は責任を明確にする
・住民は役割を持って関わる
・現場任せにしない仕組みをつくる
この3点を、平時から準備しておく必要があります。
■ おわりに
災害時の避難所の混乱は「想定外」ではありません。
想定していなかった側の責任です。
次の災害が来る前に「誰がやるのか」を曖昧なままにしてよいのか。
この問いから、目を背けてはいけません。
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ホーム>政党・政治家>大谷 たかまさ (オオタニ タカマサ)>大規模災害時、避難所の運営は「誰の仕事」なのか――曖昧なままにされてきた現場の現実