2026/8/14
災害支援活動のため、熊本県へ
8月10日から12日までの短い期間ではありますが、熊本県にて災害支援活動に参加してきました。
今回、鳩山紀一郎さんから長友しんじ議員とのご縁をいただき、現地では熊本県連の議員の皆さまをはじめ、水野こういち議員ともお会いすることができました。さまざまなお話を伺いながら、実際に被災された地域へ入り、支援活動に携わらせていただきました。
まず、熊本市内から車でおよそ1時間。氷川町へ向かうにつれて、少しずつ被害の大きさが目に入ってきました。
道路には地割れや液状化の跡があり、家屋が倒壊して通行止めとなっている場所もありました。マンホールが浮き上がっている箇所も多く、対向車とすれ違う際にも慎重に進まなければならない道が続きます。
私の背丈よりも低い位置に瓦屋根が見える家屋もあり、車を走らせながら、災害の大きさを改めて実感しました。
テレビや写真で見る被災地と、実際に自分の目で見る被災地は、やはり違います。現地に立って初めて分かること、現地に行かなければ見えないことが、たくさんありました。
"ボランティアセンターで見た現場"
ボランティアセンターでは、被災された方から必要な支援内容を聞き取る班があり、事前に予約をしていたボランティアチームが受付を済ませ、ニーズとのマッチングを行い、必要な資機材を受け取って現地へ向かう。
それぞれの役割が明確で、皆さんが声を掛け合いながら、一つひとつの作業を進めていました。
そこにいたボランティアの皆さんの表情からは、責任感と使命感が強く伝わってきました。
そして、特に心に残ったのが、役場職員の皆さまの姿です。ご自身も被災されているにもかかわらず、ボランティアの方々に感謝を伝えながら、懸命に業務にあたっていました。
少しお時間をいただいてお話を伺った際、
「家はぐちゃぐちゃだよ。ガラスもそのまま。でも、ボランティアの人たちが来てくれているんだから、自分のことは後回しでいいの」
そう話されました。
私は、その言葉に何と返せばいいのか分かりませんでした。どんな顔をしてその言葉を聞いていたのか、自分でも覚えていません。
ただ、その言葉の重さだけは、今も残っています。
"「笑顔」の奥にあるもの"
実際に被災された方のお宅へ伺い、支援活動をさせていただく中で最も強く印象に残ったのは、皆さんが本当に笑顔だったことです。
もちろん、被災されたばかりで思うことはたくさんあるはず。
それでも、支援に来た私たちに対しては、感謝の言葉と笑顔を向けてくださる方が多くいらっしゃいました。
土で汚れた写真を一枚一枚払いながら、
「こんな時じゃないと、この写真を見返すこともないからね」と笑顔で話してくださった方もいました。
その笑顔が、被災された方々のすべての感情を表しているわけではないと思います。私たちに見えている感情もあれば、きっと私たちには見せていない感情もある。
不安や悲しみ、これからの生活への心配を抱えながら、それでも目の前にいる支援者には笑顔で接してくださっている。そんな方も多かったのではないかと思います。
だからこそ、簡単に「元気でした」「皆さん笑顔でした」とだけ受け取ってはいけないのだと思いました。
"断水。現地で初めて知った生活"
現地では、継続して断水している地域も多くありました。
2リットルのペットボトルに入った水を外に置いておくと、暑さで温水になる。その水をシャワー代わりに使っているという方もいらっしゃいました。普段の生活では当たり前に使っている水が、当たり前ではなくなる。
これも、実際に現地へ行かなければ、なかなか想像することのできなかった現実でした。災害が起きた直後だけではなく、その後の生活がどれだけ長く続いていくのか。
復旧・復興とは、道路や建物を直すことだけではなく、その場所で暮らす一人ひとりの日常を少しずつ取り戻していくことなのだと感じました。
"「ありがとう」を伝えてくださる町"
災害支援車と表示された車を運転していると、車内から手を合わせて感謝を伝えてくださる方がいました。
また、窓を開けて拳を上げ、「頑張ろう」と伝えてくださる方もいました。私も思わず拳を上げ返しました。
その瞬間、町全体が、そして県全体が、この災害と向き合いながら、前へ進もうとしているのだと強く感じました。
支援する側と、支援を受ける側。
もちろん立場は違う。それでも、復旧・復興という同じ方向を向いて、一緒に歩いているような感覚がありました。
"避難所で感じたこと"
避難所では、体育館に段ボールベッドが設置され、1丁目1番地など住所を示す表示を目印として、それぞれの場所が整理されていました。
伺った範囲では、テントやパーテーションなどは設置されておらず、腰ほどの高さのベッドが体育館内に並んでいました。
また、ペットを飼われている方は、体育館の入口付近でケージの中にペットを待機させている状況もありました。(大きいハムスター)飼い主の方が時間を見つけては、ケージ越しにペットを撫でていました。
避難所の環境、食事、プライバシー、ペットとの避難など、現地には良い取り組みがある一方で、まだまだ考えていかなければならない課題もあるのだと思います。
実際に現地へ行き、そこで暮らす方のお話を聞くことで、数字や映像だけでは分からない課題が見えてきたことがありました。
"3日間の活動を終えて"
今回の活動は、8月10日から12日までの短期間でした。
私にできたことは、本当に微力だったと思います。
それでも、現地へ足を運び、実際に被災された方とお話をし、その暮らしや現状を自分の目で見られたことは、これから防災や災害支援について考えていく上で、大きな意味があったと感じています。
災害は、発生した瞬間だけで終わるものではありません。
暑さの中での生活が続き、その先には寒さもやってきます。
家の片付け、生活の再建、仕事、学校、地域コミュニティ。
一つひとつの日常を取り戻すまでには、長い時間が必要です。
そして、その長い時間を支えるためには、行政だけでも、ボランティアだけでも、住民だけでもなく、それぞれが力を合わせていくことが必要なのだと思います。今後、ボランティアの受け入れ規模をさらに大きくしていく動きもあると伺いました。
一人でも多くの方が現地に関心を持ち、できる形で支援につながっていくことを願っています。
今回、熊本の地で見たもの、聞いたこと、感じたことを、決して「3日間の経験」で終わらせないこと。現地でいただいた言葉を持ち帰り、これからの防災や災害支援のあり方を考えること。それが、今回受け入れてくださった皆さまへの、私なりの恩返しだと思っています。
まだまだ復旧・復興の途中。被災された皆さまの暮らしが、一日も早く、一歩ずつでも良い方向へ進んでいくことを心から願っています。
そして、現地でお世話になった皆さま、日々支援に携わっているボランティアの皆さま、自治体職員の皆さまに、改めて心から敬意と感謝を申し上げます。
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イノウエ アイリ/33歳/女
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