2026/5/28
❶ 子育て・教育・現役世代を支える新宿へ
新宿区は、都心部として利便性が高い一方で、住居費や教育費の負担が重く、子育て世帯が長く住み続けるにはハードルが高い地域である。単身世帯、共働き世帯、外国人世帯、多子世帯など家族の形も多様化しており、従来型の一律支援だけでは実態に合わない場面が増えている。
また、子育て支援は保育所の整備だけで完結しない。妊娠・出産、保育、学童、放課後の居場所、教育環境、発達支援、保護者の就労との両立まで、切れ目のない支援が必要である。特に共働き世帯や多子世帯にとっては、制度が存在していても、情報が探しにくい、申請が煩雑、相談先がわかりにくいという課題が残る。
新宿区が現役世代から選ばれ続けるためには、子どもを産み育てたい人が不安なく暮らせる環境を整え、子育て世帯が区外に流出しなくてもよい生活基盤をつくる必要がある。
❷ 高齢者・医療・介護を地域で支える新宿へ
新宿区では、高齢化の進行に伴い、医療、介護、見守り、生活支援のニーズが今後さらに増えていく。特に単身高齢者や高齢者のみ世帯では、体調悪化、認知症、孤立、介護負担、緊急時対応などの課題が複合化しやすい。
一方で、病院や施設だけに頼る体制には限界がある。住み慣れた地域で暮らし続けるためには、在宅医療、訪問看護、介護サービス、地域包括支援センター、民間サービス、地域団体が連携し、早い段階で支援につなげる仕組みが必要である。
医療だけでは解決できない孤立、不安、生活上の困りごとを、地域活動や相談支援につなげる「社会的処方」の考え方も重要である。高齢者本人だけでなく、介護する家族の負担を軽減する視点も欠かせない。
❸ 誰もが安心して暮らし、働き、訪れられる新宿へ
新宿は、住む人、働く人、学ぶ人、遊びに来る人、観光客が重なり合う都市である。とりわけ歌舞伎町をはじめとする繁華街では、客引き、悪質スカウト、路上でのたむろ、未成年者・若者の流入、観光地化、インバウンド増加などにより、区民や来街者が不安を感じる場面が生じている。
治安対策は、単に取り締まりを強めるだけでは不十分である。行政、警察、地域住民、店舗、事業者、支援団体が連携し、犯罪やトラブルを未然に防ぐ仕組みをつくる必要がある。ルールを守る人が損をせず、安心して暮らし、働き、訪れられる街にすることが重要である。
また、歌舞伎町で働く人も新宿の生活者である。客トラブル、ストーカー、DV、悪質スカウト、反社会的勢力から、働く人と地域を守る視点が必要である。繁華街を「取り締まる対象」として見るだけではなく、そこで働く人の安全と尊厳を守る区政が求められている。
❹ 災害に強く、老朽化に備える新宿へ
新宿区は、住宅、商業施設、オフィス、学校、医療機関、繁華街、交通結節点が高密度に集まる都市である。首都直下地震や豪雨災害が発生した場合、建物被害、帰宅困難者、火災、避難所運営、医療・介護施設の機能維持など、複合的な課題が同時に発生する可能性がある。
加えて、学校、公共施設、道路、橋梁、上下水道などの都市インフラは老朽化が進んでおり、平時からの点検、補修、更新、長寿命化が不可欠である。災害時の拠点となる施設ほど、優先的に耐震化・更新を進める必要がある。
防災は、災害が起きてから対応するものではない。平時から、町会、マンション、事業者、学校、医療・介護施設、外国人住民を含む地域の連携を強化し、被害を減らし、復旧を早める都市基盤を整えることが重要である。
❺ 区役所をもっと速く、わかりやすく、使いやすく
区民が行政サービスを利用するとき、制度が複雑でわかりにくい、どこに相談すればよいかわからない、窓口が縦割りで何度も説明が必要になる、オンラインで完結しない手続きが多い、といった不便さが残っている。
新宿区でも行政手続きのオンライン化や窓口支援の改善は進められているが、重要なのは単なるデジタル化ではなく、区民にとって本当に使いやすい行政に変えることである。スマートフォンで手続きできる人には便利に、デジタルが苦手な人には丁寧に支援する両立が必要である。
行政改革は、コスト削減だけが目的ではない。必要な支援に早くつながれること、手続きがわかりやすいこと、政策の根拠や予算の使い道が見えることが、区民の納得感と信頼につながる。区役所を、区民にとってもっと速く、わかりやすく、使いやすい存在に変える必要がある。
❻ 多様な人が共に暮らす都市・新宿へ
新宿区には、多くの外国人住民、単身者、若者、高齢者、子育て世帯、夜間に働く人、生活に困難を抱える人など、多様な人々が暮らしている。外国人住民の割合も高く、国籍、文化、言語、生活習慣の違いを前提にした地域運営が求められている。
多様性は新宿の強みである一方、生活ルールの共有不足、言語の壁、地域との接点不足、災害時の情報伝達、行政手続きのわかりにくさなどが、地域の摩擦や孤立につながる可能性もある。必要なのは、対立をあおることではなく、ルールを共有しながら共に暮らせる環境を整えることである。
昼の新宿と夜の新宿、日本人住民と外国人住民、住む人と働く人を分断しないことが重要である。誰もが地域の一員として安心して暮らし、困ったときに支援につながれる都市をつくることが、新宿区らしい多文化共生のあり方である。
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ヒロタ トシヤス/44歳/男
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