2023/9/3
マイナンバーカードと、マイナンバーカードの保険証機能について、お伺いします。
令和5年第3回定例会において、私たちの連合会派「WAKABAとTSUNAGU」から提出した議提案「個人番号カード(マイナンバーカード)の信頼できる運用を求める意見書」を審議、可決していただきました。
白岡市議会から国の関係機関に対し意見書を提出したのちも、議提案提出議員として、この件に関し引き続き注視しているところです。
今年の春以降、「マイナンバーカード」の情報紐づけの問題が話題となり、また、8月24日の厚労省発表で「マイナ保険証」の紐づけ未了が77万人におよぶと発表されたことで国民の間に不安が広がっている現状です。
こうしたことから、SNSで「マイナンバーカード返納運動」が起き、実際に自主返納が増えたことがマスコミ各社で報じられています。
NHKが7月13日に報道したところによると、デジタル庁の調査で「マイナンバーカード発行開始から7年間の累計の自主返納件数が約47万件、2023年6月の1か月だけで約2万件だった」とのことで、カードの運用上の重大な問題と認識しています。
そこで、まず、一点確認させていただきます。
① 「マイナンバーカード」について、白岡市内での、本年春の問題発覚以降の返納件数はどのくらいでしょうか?
「マイナンバーカード」が、「自分の情報をしっかり管理して守るカード」であるならば問題ないのですが、紐づけの問題や他人口座への誤送金などの問題から、その信頼性を損ねていると感じる国民が増えている以上、「自分のカード」を手放すという決断は重いと感じます。
河野デジタル庁長官は7月7日の会見で「自主返納は微々たる数です。申請は全国で1日1万件を超えています。」などと発言されていますが、「自分を証明するカード」を返納する決断をしたことの重さを考えれば、件数云々ではないと思います。
そこで、市役所の対応についてお伺いします。
② 「マイナンバーカード」の返納の際、これだけの重大な判断をした市民に対し、行政から無理な慰留をすることなく、その意思を尊重すべきだと考えるがいかがでしょうか。
8月4日の岸田首相の記者会見において、「マイナ保険証を有しない方への、資格確認書の全員送付」が明言されました。
これは、「国民皆保険」の観点から非常に重要な流れであり、被保険者全員が医療を受ける権利を守ることもできると考えるものです。
一方、「マイナ保険証」については、利便性は認めるものの、その確実な運用のためには、各医療機関における「マイナンバーカード読み取り機」の問題があると考えます。
令和3年4月1日から令和4年6月6日まで社会保険診療報酬支払基金による「オンライン資格確認関係補助金」が行われ、「診療所等の小規模医療機関で1台、病院で3台」のカードリーダーの導入助成が実施されたと聞いています。
その後、令和5年4月1日から「オンライン資格確認」が原則義務化されたことから、現在は、カードリーダーの新規購入は、全額医療機関等による実費負担となっているかと思います。
小規模医療機関や処方箋薬局において、1台しかない「読み取り機」が故障するなどの不具合を生じた場合、当該機器を修理するにはメーカーへ返送のうえ、2週間程度の時間を要するなど、再開までの手間・日数がかかることが問題となります。
この「読み取り機」は、業務機器である関係上、製造数もさほど多くなく、一台当たりの導入コストも高額となることから、小規模医療機関や処方箋薬局において「自前で2台目を購入する」ことはかなり困難であると聞いています。
これでは、機器の故障等の不具合による医療空白を生じさせることは明白であり、その期間が長くなることは、医療機関はもちろん、患者にとっても重大な危機となります。
万が一、カードリーダーの不調等が原因で医療がとまってしまうと、白岡市内で「医療不足」を招きかねません。
また、先ほど述べました77万人のように、「マイナ保険証」が使えない状態が生じれば、その方々は、医療を受けられるかどうか、不安が残るかと思います。
そこで、「マイナ保険証」を診療機関で確実に運用するための対策について、お伺いします。
③ 市内の小規模医療機関における、「マイナンバーカード読み取り機」について、故障等の不具合が生じた際に、どのような方法で対応するのでしょうか。
7月5日の衆議院の閉会中審査において、河野太郎デジタル庁長官が、2026年に導入を予定する「新マイナカード」において、「カードの仕様によっては新しい読み取り機が必要になるという可能性は当然ある」と発言されました。
白岡市内の医療機関でも半数以上(文末注釈参照ください)が実費購入した現行のカードリーダーが使用できなくなる恐れが出てきたと同時に、3、4年の短期でまた数十万円の機械の導入を迫られることは、特に町医者には大変な問題かと思います。
先の話ですが、お伺いします。
④ 2026年に予定される「新マイナカード」で、従来型のカード読み取り機が使用できなくなる場合、医療機関、薬局では「カード読み取り機」の新たな導入が必要となることと思います。この際にも、「導入支援」や「補助機」の問題が生じることが推測されることから、市として今後の動向を注視すべきだと考えるがいかがでしょうか。
【市からの回答】
① マイナンバーカードのトラブル等については新聞報道等によって承知しいます。白岡市では4月から7月までに61件の返納がありました。そのうち、本人の希望による自主返納(理由は非公開です…)は、6件ありました。
② どのような理由であれ、返納を希望する方に対して、返納を思いとどまらせるような働きかけは行っていません。引き続き法令等に基づいて適正に執行していきます。
③ 市で行ったアンケートでは、回答があった医療機関の約8割がマイナンバーカードの読取機を設置済みでした。読取機の不具合時の対応や健康保険証の廃止への不安は、ご意見として賜っています。
読取機に不具合が生じた場合などの対応については、国からの通知が令和5年7月10日付でだされています。
この通知に基づいて、「読取機での資格確認ができなかった場合、健康保険証を持参していない場合には、『被保険者資格申立書』を記入していただくことで、通常の自己負担額で診察を受けることができます。
④ 国が2026年度に新しい様式のマイナンバーカードを導入すべく検討していることを表明しています。
新しいマイナンバーカードについては、「本人確認の際の安全対策を強化したうえで、行政サービスの拡充や民間サービスとの連携など、より暮らしやすくなるための手段として普及が図られることを期待している」とのことです。
しかし、マイナンバーの紐づけ誤りなどが複数発生していることから、デジタル庁を中心に、政府全体で総点検を実施しており、その結果次第では、今後の制度設計にも影響を与えるものと認識しています。
市としては、制度設計の動向を注視するとともに、今後も市内の医療機関等と情報共有を図ることで、安心して医療機関を受診できるようつとめていきたいと考えています。
【受け止め】
自主返納については、今夏、「全国的に増えている」ことがニュースになりました。
返納の理由はともかく、もともと「任意」のものですので、「任意で返納できる」ことは大事だと考えました。
質問直前で、市役所のホームページに「返納の手続き」の案内がないことに気づき、再質問として、「返納の手続きの案内ページを作ってほしい」とお願いしたところ、9月定例会の最終日に、さっそく作っていただきました。
紙の保険証が廃止されると、マイナ保険証が読めるか読めないかがかなり問題になると考えています。
医療機関で「情報が読めなかったとき」の対応をお聞きし、市民のみなさまへ周知を行っていただくことで、きちんと医者にかかれる体制をお願いしました。
下記リンクの先に「被保険者資格申立書」が書かれていますので、ご一読いただければと存じます。
私のほうからのお願いとして…、来年秋の「紙の保険証廃止」のあと、念のため「使えなくなった紙の保険証」を、捨てずにとっておいて、通院するときに携帯していただければと存じます。
負担割合は手持ちのカードがあればすぐにわかる、という理由でのお願いです。
2026年度に予定されている、「新型マイナンバーカード」では、読取機も新しいものが必要になる見込みだと、河野大臣が発言したことが、将来的な不安材料になっています。
実は、市役所のアンケートでも「カード読取機について、助成金等の情報は?」という回答がありました。(令和4年3月まで、購入助成がありましたが、その後は助成がなくなりました)
いくらお医者さんでも、いま自腹で買った50万円の機械を3年ほどで使えなくされて、次も自腹で…、というのは経営上かなり無理があります。
質問の主眼としては、「新しいマイナンバーカード読取機について、購入助成等があれば、医療機関が乗り遅れないように周知してほしい」というお願いで、情報収集と情報提供をお願いしたものです。
白岡市では、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大初期、「高熱が4日以上続いたら、お医者さんへ」の政府高官の発言を守ったために自宅療養死された方がおられます。
同じころ、私の保育所の「日割り減免」に苦慮していたのですが、自宅療養死のニュースは本当に悲しく、情けなく、やるせなく、許せず…、白岡市民として忘れられませんでした。
もちろん「コロナ患者」と「普段の診療」は異なります。
でも、「かかりたいときにお医者さんにきちんとかかれる」ことは、絶対に守らないといけない…、ということを、自宅療養死からずっと考えていました。
6月定例会で連合会派で「マイナンバーカードの意見書」を出したあとも、ずっと考えていたことと、「確実に診療が受けられる体制」とが重なり、質問したものです。
「体調悪いときは、病院へ行こう」が、当たり前のままであるよう、今後も考えていきます。
(注釈)
この質問の交渉において、7月25日に白岡市の健康増進課から市内医療機関に「マイナ保険証用のマイナンバーカード読取機の設置状況調査」の依頼を行っていただきました。
医療機関・歯科医計52か所のうち38か所(73.1%)から回答いただきました。
回答38か所のうち、「設置済み」が29件。
その内訳が
「リース契約」 0
「買取による設置」 26
「その他」 3。
52か所中26か所が「買取で設置済み」ですので、半数以上と表現しました。
また、不具合があったときの補償内容については、
「速やかな代替機貸出あり」 3
「代替機の設置に時間がかかる」 3
「対応なし」 7
「不明」 21。
機械が故障した際に、早急な対応が難しいということが明らかになっています。
本当は「代替機の準備」まで求めたかったのですが、2026年の「新マイナカード」の点を
踏まえると、「3年で使えなくなる機械に予算付けは、税の無駄遣い」だと思いましたので、
今回の私の質問では、「代替機」の要望は取り下げました。
事前のブログ等から期待いただいたみなさまには、大変申し訳ございません。
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ホーム>政党・政治家>細井 藤夫 (ホソイ フジオ)>マイナンバーカードの健康保険証機能の確実な運用を (令和5年9月定例会の一般質問 その4)