2025/11/23
平成30年より大和郡山市学校規模適正化等審議会が設置され、「小中学校のあるべき姿」が検討されています。今回は、大和郡山市の学校を取り巻く状況についてお伝えいたします。
1.少子化が深刻化する大和郡山市
大和郡山市の子ども(15歳未満)の人口は、国勢調査によると昭和55年に20,426人いたものの、令和2年には9,109人へと半減しています。
令和7年度の児童・生徒数は、平成27年と比べると、小中学校合計1,309人、19.9%減少し、小学校3,455人、中学校1,810人、合計5,265人です。「学校規模適正化等審議会」の参考資料によると、令和15年には、小学校2,486人、中学校で1,374人、合計3,860人になる見込みで、現在よりさらに26.7%減少する見込みです。
2.小規模学校が増える今後
文部科学省が標準としている12学級から18学級の学校規模を、今後、下回ると推計される小中学校は、令和15年時点で、小学校6校、中学校4校と想定されています。つまり、郡山中学校を除く全ての中学校が小規模学校となります。
3.小規模学校における教職員の負担
小規模学校のデメリットは、教職員一人当たりの「校務負担」や「行事に関わる負担」が大きく、学校が直面する様々な課題に、組織的に対応することが難しくなることなどが挙げられます。
一方、メリットは、学校全体で一体感を持って活動しやすく、教育目標の具現化に向け、得意分野を活かし、互いをカバーし、成長し合える環境となり、学校運営への「参画意識」も高まりやすいとされています。
しかし、小規模学校のメリットを享受できるのは、 経験豊富な自立した教職員でないと感じられず、教員一人の負担は依然として大きいことを指摘しました。
また、児童・生徒数に比べてクラス数が多いことにより、総数として過剰に教員を配置する必要(例えば、20人学級×3クラスだと必要な教員は3人、30人学級×2クラスだと教員は2人で対応できる。)があり、人手不足の昨今、各学校長は教員の確保に苦労されています。学校の統廃合は教員不足の解消に貢献します。
4.少人数学級という幻想
少人数学級であれば「一人ひとりに目が行き届き、より良い教育環境を創ることができる」という議論がなされます。令和7年7月議会の一般質問で、「1クラス10人程度の学級に再編した場合、子どもたちが抱える課題を解決することはできるのか」と質問すると、市は「1クラス10人程度の少人数学級の導入につきましては、個別指導を丁寧に行えること等は考えられますが、人数を少なくすることで、子供たちが抱える全ての課題の解消にはつながらないと考えております。」という答弁でした。つまり、少人数学級が子どもたちにとって良いことだらけなのかというと、そうではないのです。
5.1クラス当たりの適正規模
児童・生徒が成長過程の中で、集団内での役割分担や社会性や協調性を育む機会を得るため、1学級当たりの望ましい児童・生徒数として、小・中学校ともに21人から30人が適正な人数としています。
6.クラス替えの必要性
新しい人間関係の構築のため、多様な人々と関わり、人間関係の固定化を防ぐことで、コミュニケーション能力の向上や新たな自分の可能性に気付くことや、日々の学習や活動において偏りをなくし、すべての児童・生徒が活躍できる機会が増えることを目的に行われております。
児童・生徒数が少なく、クラス替えが実施できない状況では、子どもたちの一度の人間関係の縺れが長期の不登校を招くおそれもあります。こうした観点からも、クラス替えが実施できる程度の児童・生徒数を確保できるような、一定の規模の学校が必要です。
7.大規模改修の必要性
本市の小・中学校の施設は、大半が昭和40年代後半から50年代にかけて建築されており、施設の老朽化等により、建物自体や設備の不具合等、課題も多くなっています。市も大規模改修の必要性については認識していますが、多大なる整備費が必要となると考えており、平準化しながら、市の中長期的な事業計画や財政状況を勘案し、検討していくとのことです。
そこで、私は国の補助金(学校施設環境改善交付金)において、小中学校の再編に伴う改修の国庫補助は2分の1であることを指摘しました。学校の改修を進めるには、学校再編が大きく後押しします。
8.上田市長の考え
「学校の統廃合ありきで時期を決める考え方は持っておらず、地域の実情・声に耳を傾けながら検討を進めるべきものであると考えている。地域との繋がりの中で学校をどう捉えるか真剣に議論していかなければならないと考えている。」(9月議会一般質問答弁)
この答弁から、再編の時期を検討していない一方で、どこかのタイミングで学校再編を実施するという意思があることが明らかになりました。
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シモジ アツシ/31歳/男
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