2023/4/4
外国人の地方参政権について。
本日の北海道新聞に、こんな記事が。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/826694
これは「よそ者」とか「差別」といった問題ではなく、国民国家のメンバーシップという問題、すなわち国民主権の問題です。
記事中、参政権が「基本的人権」とありますが、日本国憲法で保障された人権のすべてが外国人にも保障されるわけではなく、最高裁判例でも「憲法第三章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶものと解すべき」と示されており( 昭和53年10月4日最高裁大法廷判決)、政治活動の自由、再入国の自由などは制限があります。
また、この記事の中で「永住外国人への地方参政権付与が国政のテーマになったこともあった。1995年、最高裁は憲法上禁止されていないと判断」とありますが、非常に説明不足で誤解を招く切り抜きだと感じます。
件の最高裁判決(平成7年2月28日最高裁判所第三小法廷)には、このようにあります。
「憲法九三条二項は、我が国に在留する外国人に対して地方公共団体における選挙の権利を保障したものとはいえないが、憲法第八章の地方自治に関する規定は、民主主義社会における地方自治の重要性に鑑み、住民の日常生活に密接な関連を有する公共的事務は、その地方の住民の意思に基づきその区域の地方公共団体が処理するという政治形態を憲法上の制度として保障しようとする趣旨に出たものと解されるから、我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、その意思を日常生活に密接な関連を有する地方公共団体の公共的事務の処理に反映させるべく、法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではないと解するのが相当である。しかしながら、右のような措置を講ずるか否かは、専ら国の立法政策にかかわる事柄であって、このような措置を講じないからといって違憲の問題を生ずるものではない」
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52525
ここまでは法律論。
ここからが政治論。
現実の国際社会を考えて、外国人に地方参政権を与えて良いはずがないと私は考えます。
記事は「日本に住む韓国人」の話ですが、「ウクライナに住むロシア人」や「台湾に住む中国人」あるいは「韓国に住む北朝鮮人」に置き換えても同じことが言えるでしょうか?
日本とアメリカは同盟関係にある友好国ですが、私がアメリカに一定期間住んで、参政権を求めたらアメリカの人たちは何というでしょうか?
選挙のたびに「政治は国民のもの」、「国民の皆様のために」といった言葉が躍りますが、国民主権とは何かを今一度しっかり考えたいと思います。
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