2024/3/16
EVが普及すれば、使用されているバッテリーごみが問題になります。国際エネルギー機関(IEA)の報告書によると、2019年に使用されていたすべての EVからは、最終的に 50万トンのバッテリーごみが発生するとされています。
リチウムイオン電池は5年~8年ほどで寿命を迎えますが、これにはコバルトやニッケル、マンガンなどの重金属が含まれているため、適切な処理が必要となります。つまり埋め立てなどの処分をする上でも、またはリサイクルをする上でもこの毒性が重要な課題となっております。
例えばマンガンの場合を見てみましょう。リチウムイオンバッテリーに使用されるマンガンは土壌や水、空気を汚染します。マンガン鉱石を粉砕するなどして粉塵が発生する職場では、1立方メートルの空気に500マイクログラムのマンガンが含まれているだけで、マンガン中毒が生じるとされます。中国はすでに、広東省で発生した、バッテリー廃棄物に関連するマンガン汚染への対応を余儀なくされています。また、リチウム電池が劣化して膨張や液漏れなどが生じる状態になると、フッ化水素などの有毒物質が生じるとされています。北京理工大学のウー・フェン(Wu Feng)教授は、電池の毒性のレベルをこう説明しています。「20gの携帯電話用電池ひとつで、標準的なスイミングプール3つ分の水を汚染し得る。陸地に廃棄されれば、1平方キロメートルの面積を50年にわたって汚染する」
現在バッテリーのリサイクルで使用されている手法は、バッテリーを切断・分解して、高炉に投入し、溶融後のリチウムやコバルトなどのレアメタルを製錬する方法です。一番コストのかからない手法ではありますが、多くのエネルギーが必要とされ、さらに有害物質が排出されるという問題があります。
原材料のレアメタルの埋蔵量・生産量が限定されていること、前述した紛争鉱物の問題があることから安定的供給の課題があるなかで、リユース、リサイクルの精度を上げることは急務になってきます。

G7広島サミットでもこの鉱物資源問題「重要鉱物セキュリティのための5ポイントプラン」は、言及され、今後は5つのアクションプランを実行に移していくことが求められます。
~重要鉱物セキュリティのための5ポイントプラン~
ポイント1:長期的な需給予測
ポイント2:責任ある資源・サプライチェーンの開発
ポイント3:さらなるリサイクルと能力の共有
ポイント4:技術革新による省資源
ポイント5:供給障害への備え
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ホーム>政党・政治家>加地 まさなお (カジ マサナオ)>電気自動車(EV)について考える ~2.バッテリーのリサイクル問題