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南出賢一泉大津市長の投稿より〜〜〜古米をなくして熟成米にするプロジェクト〜鈴木農林水産大臣が泉...

2026/9/11

南出 賢一 泉大津市長の投稿より

〜〜〜

古米をなくして熟成米にするプロジェクト〜鈴木農林水産大臣が泉大津市を視察〜

泉大津市と日本の未来を想いながら、、、長文になりますがよかったらご一読ください。

9月3日に、鈴木農水大臣と遠藤敬総理大臣補佐官が泉大津市を視察してくださいました。

訪問先と目的は
①小津中学校を訪問して、消費地が産地を支えるダイレクトサプライチェーンで仕入れたお米を使った給食を喫食。
②防災倉庫おづぼうで、熟成米プロジェクトの説明ならびに熟成米と新米の食べ比べ。
の2つでした。

・小津中学校では、校内視察、昨年2学期からスタートした自校調理や給食改革のプレゼン。5人の生徒から「生徒がつくる学校」をテーマに、学校のコンパスづくりや共創プロジェクトについてプレゼン。その後、生徒と一緒に給食を食べながら意見交換。生徒たちの主体的で生き生きした姿に「こんな公立中学校があるんだ」と感激された様子で、自校調理給食に対しては「どうしてこんなに美味しいんだろう」と言ってくださいました。

「大消費地である大阪で、産地と結びついた形で、どんなときも市民にコメを安定供給するという取り組みを聞いて、感銘を受けた」「大消費地があるから農業が成り立つ」と同じことを数回語りました。逆もしかり、生産地があるから消費地での生活が成り立つ。だからこそ、都市と農村の共存共生の流通を仕組化してきました。

・防災倉庫おづぼうでは、熟成米プロジェクトのプレゼンとビジョンをお伝えして政策提言。その後の、熟成米(古米)と新米の食べ比べでは、熟成米の美味しさに、皆から笑みがこぼれました。

何度も感銘を受けたと言ってくれたのはありがたいことですが、日本の雛型づくりに向けて協力を得ながら歩を進めたいと思います。

【熟成米の保存技術について】

時間の経過とともにお米の品質は劣化して、1年経ったら古米、2年で古古米と味も価値も低下していきます。
熟成保管技術は時間を味方につけて「熟成」という付加価値をつける「保存技術」で、時間が経っても味や品質が保てる、さらには少し旨味やコクが増します。この保存技術は、米の消費量が減少する中(1960年1人1年間で120㎏を消費→現在は約53㎏)、米の価値向上のために東洋ライスさんが20年以上も前に開発した技術で商用化されていない技術です。
熟成保管庫でお米を寝かせておくと、4年経っても美味しい。専門家等で食べ比べをすると新米よりも熟成米(古米)の方が美味しいという結果になることを平成16年の段階で東洋ライスさんが発表し、大手新聞の記事に大きく取り上げられていました。
このことに気づき、提案を投げかけて実現したのが、「泉大津市熟成米プロジェクト」の実証実験になります。(令和8年2月27日報道発表会を実施。米の「熟成保管庫」のお披露目)

【現在の状況と提案】

昨年は農家さんからの米の買取価格が上がったことで「やっと経営として成り立つ」という声が聴こえてきました。しかし、まもなく本格化する今年の新米の買取価格は大きく低下します。米農家の平均年齢は約70歳。もうやってられない、と米作りを辞めていく人が増えていくことを強く危惧しています。今年は米あまりと言われるくらいですから、こういうことには気づきにくいですが、これから5年は本当の正念場になると思います。米農家のさらなる減少。
米=命をまもる土台という国家の屋台骨が崩れかねない状況が進行しています。自給できない都市部のリスクは年々高まります。国際情勢が不安定な中、外国に食を頼らないといけない日本がこれ以上進むことは国家的危機、危険です。

現在の国家備蓄は32万トン、日本国民全員の約17日分しかありません。
そして、よく聞く言葉が「需要に応じた生産」です。

〇意味のある需要の作り方はいろいろ考えられると思います。

・全国には1741自治体あり、給食は米を使う大きな安定した出口です。例えば、米飯給食「月1回増」で生まれる、全国規模の米需要は、年間6,800トンで約40億円・約1,400ヘクタールの増になります。

・全国の1741自治体が住民の3か月分のお米を備蓄した場合、約160万トン、約 32.5 万 ヘクタール、生産者への支払額は5,000億円を超える計算になります。
32.5万ヘクタールは、鳥取県や佐賀県の面積くらいです。
日本にある全水田(約230万ha)の約14%を活用することになり、耕作放棄地(約42万ha)の約8割近くを現役の田んぼとして復活できる計算になります。

・国民全員が「週に1杯(150g)」ご飯を食べる量を増やすと約42万トン、約8.8万ヘクタールの水田がよみがえります。
・国民全員が「1日1杯(150g)」ご飯を食べる量を増やすと約294万トン、約61.7万ヘクタール水田がよみがえります。

金芽米のようにぬか層を残した医食同源米に精米加工して食べれば、健康効果が期待でき、医療費削減にも繋がります。
お米をしっかり食べて、食べる比重を上げた方が生活コストも下がりやすくなります。

そして、古米にならない熟成米にすれば、米を増産して、しっかり備蓄する。米が市場で不足すれば躊躇なく放出し、もし余ったとしても古米のように味が劣化して価格が下がることはありません。味も品質も保てる熟成米は、熟成ワインのように付加価値がつく。
それを輸出にまわせば国益にもつながる可能性があります。「熟成保管技術」が日本から世界に広がれば、もしかしたら「穀物が古くなる」という概念が変わるかもしれません。それは食料問題の解決という人類の悲願に貢献できるかもしれません。それが日本からはじめられたら、日本の国力や国際的な立ち位置の向上にもつながるかも、、、と、あり方、やり方を転換すれば、今の国難を希望に変えることができると感じています。

熟成保管という技術によって、古米の概念がなくなれば、米生産のあり方、備蓄のあり方も根本から変わる可能性があります。国家の土台をしっかりさせる転機にもなります。

何があっても米は安心して食べられる
食べることで農家が支えられる
食べることで健康になる

農・食・健康を一体として捉えた取り組みを進めれば、安心して健康に暮らせる地域、国の土台づくりに繋がると信じています。

【泉大津市の米の取組みの背景】

7万2千市民が暮らす泉大津市では、米不足を予測して、令和5年3月に安全安心な食糧の安定的確保に関する構想を発表。同年から米の産地を持つ自治体と連携をして独自の米サプライチェーンをつくってきました(現在全国14自治体と連携協定締結)。顔が見える関係で米を直接仕入れることで、農家の手取りを上げ、泉大津市には市場価格に左右されずに購入できるというもの。消費地が生産地を支え、生産地は消費地の食=命を支える、共存共生の仕組みです。調達したお米(有機米と特別栽培米)は栄養価の豊富な金芽米に加工して給食で提供し、他にも出産月まで毎月10kgの金芽米を届けるマタニティ応援プロジェクトを実施(令和5年度からはじめて現在は1700名の金芽米ベイビーが誕生。低出生体重児の減少等、健康効果が示唆されている)。令和8年度は155トンを連携自治体と契約して購入しています。

今年3月には、連携協定を締結している東洋ライスが持つ熟成保管技術を使って「古米をなくして熟成米にする」官民連携実証実験がスタートしました。

令和6年7年には、米の需給バランスが崩れて価格高騰をはじめとした市場での混乱(令和の米騒動)が勃発しましたが、この問題は60年かけて起こった農政の失敗であり人災です。

この間泉大津市が実践してきた取り組みを社会の叡智として共有し、解決の道しるべをつくるべく、農業連携自治体に呼び掛けて、コメがつなぐ自治体間首長協議会(コメサミット)を設立し、会長に就任。
米は日本民族の命の源であり、米作りをまもること、食うに困らない状態をつくることは、生活安全保障、国家安全保障、国防の土台、政治の根本と考え、全国各地の自治体と連携して課題解決の道筋づくりへと動き出しています。

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はやしもと 光広

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