2024/9/20
20日の文京区議会文教委員会にて幼稚園型認定こども園の設置条例案(湯島幼稚園を移転して「認定こども園元町幼稚園」とする規定を含む)が賛成多数で可決されました。私は30日の本会議にてこの条例案に反対するつもりです。
文京区は区立幼稚園の大半を施設の建て替えに合わせて認定こども園にする方針です。認定こども園というのは保育園と幼稚園を合わせたものです。保育園は未就学の子供を預かる施設ですが、共働きなど親が保育できないという理由が必要です。幼稚園はこうした要件はないものの3歳からの就学となっています。
文京区の区立幼稚園ではすでに共働きの家庭に対しては放課後の預かり保育を実施しています。日中は幼稚園教諭が、放課後は保育士がみるような形です。区はこの枠組みを変えて、1歳から子供を受け入れ、3~5歳については幼稚園機能もある認定こども園とする方針です。
スケジュール的には2025年4月に湯島幼稚園を旧元町小学校の場所に移転し認定こども園元町幼稚園として開園します。27年には柳町幼稚園、明化幼稚園、後楽幼稚園が認定こども園化します。さらには小日向台町幼稚園や千駄木幼稚園もこども園になる予定です。全て施設の建て替えのタイミングでの衣替えとなります。
共働きが増えて幼稚園の需要が先細りとなる中で、組織の枠組みを変えるのは賛成です。こども園では給食も出せるようになります。ただし今回の条例案には問題があります。
一番の問題点は預かりが満1歳からという点です。区は1歳児の待機児童が多かったからなどと説明していますが、この方針を最初に作ったのは8年前です。勤めている人の育休は原則1年。これまでは待機児童対策もあって育休延長が広く認められていましたが、今後は安易な育休延長が難しくなる見通しです。育休が終わった瞬間に1歳児クラスでの生活をスタートさせるのは実務上難しく、保育園にはゼロ歳児から預けるのが自然な姿となります。こども園に入れるためにはどこかにいったん預けてからこども園に転園する必要が出てきます。
文京区のこども園が1歳からの受け入れなのは供給側の理由もあります。1,2歳をみるのは誰かというと、3~5歳と同じく幼稚園教諭です。もちろん今の幼稚園教諭はほとんどが保育士の資格も保有しています。しかし資格はあっても保育の実務経験はないので、区は幼稚園教諭の採用を増やしつつ、保育園に幼稚園教諭を長期派遣して保育の経験を積ませています。でも幼稚園教諭からすれば、さすがにゼロ歳児の面倒は見られないよという主張があるようです。幼稚園教諭は保育士よりも月額給与が数万円高いという特徴もあります。
文京区には幼稚園の長い歴史があり、幼稚園という枠組みをなくしたくないという思いのある人は多いようです。しかし現実をみれば需要は大きく減っており、私立幼稚園も定員割れが目立ちます。この際、区立の幼稚園的機能からは撤退して保育に専念した方がいいのではないでしょうか。たとえそこまでいかなくてもゼロ歳児を預からないというのは区民のニーズを無視していると思います。
文教委員会での議論では今回は賛成するけれども追加で3園が開園する27年度までには現状の方針を見直すべきとの声が複数出ていました。ただ区は方針を見直すとは明言せず、現時点では1歳からの預かりという方針は維持すると表明しました。3園の開園には3園を追加する条例の改正が必要とは言え、区が方針を変えずに開園の半年前に同じように条例改正案を出してきたらどうなるでしょうか。開園が迫った段階で反対することなんて誰もできないはず。だったら今から反対の意思を示しておくのが筋だと思います。
私は1人会派なので採決への影響力があるわけではありませんが、首長の提案に反対するのはそうあることでもないので、自分自身のための記録という意味も含めて書き留めておきました。長くなってすみません。
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