2025/3/10
2月定例会では1年以上ぶりに一般質問(本会議場での質問)をすることができました。いまさらながら主要なやり取りを順番に掲載していこうと思います。
1問目は今回もっとも力を入れた「区内幼稚園の公私「共倒れ」を防ぐための方策について」です。元の質問は異常に長いので、質問部分はダイジェストにします。以下どうぞ
【依田】
区内の私立幼稚園15園、区立10園。区はこのうち区立幼稚園6園を幼稚園型認定こども園にしていくという方針だ。足元では待機児童問題は解消し、幼稚園は区立、私立を問わず定員を大きく割り込んでいる。急速な少子化と共働きの進展により、私立幼稚園の24年度の定員充足率は74.3%。このままでは存続が危ぶまれる私立幼稚園が出てくる可能性が高まっている。状況は区立幼稚園も同様。11月に結果が出た区立幼稚園の3歳児クラス(3歳児クラスがない園は4歳児クラス)の募集の状況によると、新設の認定こども園である元町幼稚園の幼稚園部分に募集定員の3倍の応募があったのを除けば、すべての園が定員の半分ほどの応募しかない。
実は区内の幼稚園は過去にも似たような状況に陥ったことがある。1980年代から90年代にかけては区内人口の減少にあわせてこどもの数も減少。区は「学校適正規模適正配置審議会」というものを立ち上げて議論を進めた。1995年の最終答申では区立幼稚園は8園程度に半減とするとした。方針に基づいて区立4園が閉園した。この際に決まった方針は今も生きている。区立幼稚園の毎年秋の募集要項には「根津幼稚園と本駒込幼稚園の3歳児の申込み者数が受付締切時点で10人未満の時は3歳児の学級編成は行いません。青柳幼稚園と後楽幼稚園の4歳児も同様となります」と記載。4園は当面存続させるが需要が減れば閉鎖するという「当面存続園」という扱いだったため。来年度に向けたこの秋の申し込み結果を見る限り、4園とも応募者数が11人でありかろうじてクラス編成基準を上回っているが、かなりギリギリのライン。
このような条件の下で区立幼稚園を今後どうしていくつもりか。4園で新入生が10人を割り込んだ場合はクラス編成をしないで他の園に誘導する。その後も最も下の学年が基準人数を割り込み、園児がゼロとなった時点で休園する。ただし本駒込幼稚園に関しては閉園。こうした条件が発動される可能性について現状、区はどのように認識しているか。
後楽幼稚園については2028年度に認定こども園化する予定。それまでに新入生が10人を下回った場合、認定こども園化自体を見直す必要があると考える。素直に幼稚園を廃止して保育園に転換する方がシンプルで効率的な組織運営になると思う。区の考えを教えてほしい。
他の園も認定こども園への転換の方針はこのままでいいのか。確かに4月から認定こども園元町幼稚園としてリニューアルする湯島幼稚園は3歳児の定員を21人から16人に減らした。しかし後楽と元町のほかにも柳町、明化、小日向台町、千駄木もこども園化し存続する方針だ。これらの園を認定こども園に転換していく方針は変わらないのか。募集停止の条件がない明化幼稚園や小日向台町幼稚園の3歳児クラスの応募者数も直近は10人、11人と非常に低水準。無理して区として幼稚園枠を維持し、認定こども園にする必要がどこにあるのか。現状の区の方針と、どのような状況になれば方針が変わる可能性があるのか答えよ。
これまでの議論とは別に、私立幼稚園連合会と文京区が2012年に結んだ「子育て支援施策の推進に関する協定書」がある。主には預かり保育の充実に向けた協力体制の構築だが、「幼児人口の減少その他の要因により幼稚園および保育園の待機児童数等に変化が生じた場合は、速やかに当該施策の見直しについて協議する。この場合において幼稚園における園児募集数、クラス定員数等の縮小が必要となるときは、文京区立幼稚園から縮小に取り組むものとする」と記載。「クラス定員数の縮小が必要になるときは、文京区立幼稚園から縮小に取り組む」という部分は現状も有効か。そして現状はこの段階にあると考えるか。その段階にあるとすれば、区はどのように区立幼稚園の縮小を進めていくか。方針を教えて。
【教育長】
はじめに、区立の幼稚園及び幼稚園型認定こども園に関するいくつかのご質問にお答えいたします。まず、区立幼稚園の学級編制等についてのお尋ねですが、ご指摘の条件は、「文京区立幼稚園の学級編制等に関する要綱」に規定されております。そのため、条件に該当した場合には、私立幼稚園とも協議の上、要綱に基づき対応を進めてまいります。なお、未就園児を対象とした園庭開放や、3歳児プレ保育、幼稚園体験等、幼稚園の魅力を積極的に発信しております。
次に、区立幼稚園の認定こども園化の方針についてのお尋ねですが、保育が必要な世帯が増え、幼稚園の入園希望者数は減少傾向にありますが、区立幼稚園で幼児教育を受けたいというニーズは、あると認識しており、保護者の就労状況に関わりなく、子どもが教育・保育を一体的に受けることができる認定こども園を整備することが重要と考えております。既に認定こども園化を決定している6園について、計画を見直す考えはございませんが、認定こども園の開設に当たっては、その時々の待機児童数や在園児数等の状況を総合的に考慮した上で募集人員を設定してまいります。また、今後とも、年少人口の動向や、教育・保育ニーズの状況等を注視しつつ、多様化する教育・保育ニーズに対し、適切に対応してまいります。
次に、文京区私立幼稚園連合会との協定についてのお尋ねですが、協定のご指摘の部分は、有効であると認識しております。現時点では、定員数の縮小に取り組む段階ではないと考えておりますが、今後、区立幼稚園の認定こども園化に当たっては、認定こども園に対する教育・保育ニーズを踏まえ、適切に定員を設定してまいります。また、「文京区立幼稚園の学級編制等に関する要綱」に基づく対応を行う場合には、文京区私立幼稚園連合会とも協議しながら検討を進め、公私立の幼稚園の共存を図ってまいります。
【私の考え】
私立幼稚園が苦境に陥る中でも文京区は区立幼稚園の認定こども園化を推し進めようとしています。こども園は幼稚園部分も保育園部分もすべて幼稚園教諭として養成されてきた職員で運営します。保育士の資格は持っているものの乳児の対応はできず、結果として1歳児からしか預かりません。しかも保育士よりも給与は高いです。このような身分の職員を大量に新たに雇い入れて将来の「不良債権化」が危惧されます。なぜそんな枠組みにしたかというと、1つの園のなかで職員の属性が統一されていないと対立が起きるからです。きわめて内向きな理由です。
そもそも純粋な幼稚園は私立中心にしていった方がいいのではないかと思います。区立幼稚園で預かり保育を利用できるのは共働きなどの認定が必要で、保育園にも入れる子供たちです。真の区立園のニーズはさらに低そうです。枠組みとして問題が大きい幼稚園型認定こども園はやめて、素直に認可保育園に転換したらいいと思います。私立幼稚園も待機児童対策協力するため預かりを拡充して(させられて)きましたが、営業日数などの点で保育園を完全に代替することなどはなから不可能です。待機児童が解消する中で幼稚園の「保育園化」はもう不要です。私立園には自由に独自の教育をさせてあげたらいいのではないでしょうか。
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>依田 翼 (ヨダ ツバサ)>(一般質問)区内幼稚園の公私「共倒れ」を防ぐための方策について