2024/8/1
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
見えない水の環境問題として注目されているPFAS(ピーファス)について、少し触れてみたいと思います。
京都大学名誉教授・小泉昭夫先生の講演会があり、興味もあったのでホイホイと参加しました。
全体的な知識として参照:広がるPFAS汚染
■ 分解しにくい物質:PFAS
PFASは「Per Fluoro Alkyl Substances(ペルフルオロアルキル化合物及び類縁物質)」の総称です。
代表的なものは以下の3種です。
PFOS:ペルフルオロ オクタンスルホン酸
PFOA:ペルフルオロ オクタン酸
PFHxS:ペルフルオロ ヘキサンスルホン酸

■ 起源は軍事利用
1936年にデュポン社は、すべりやすく分解しづらい新素材「ポリテトラフルオロエチレン(テフロン®)」を発見。原爆製造時、配管への耐久コーティングに利用されました。テフロンをコーティングする際に、加工助剤としてPFOAが使用されていたのです。
(現在、フライパンなどのテフロン加工にはPFOAは使用されていません)
1953年に3M社は、撥油性、撥水性のあるPFOSを発見。泡消火剤として米軍が採用し、全軍に導入され、基地や空港、石油化学工場などで使われました。日本では2010年にPFOSを使用した泡消火剤の製造が禁止されました。
PFOS(ピーフォス):基地由来(泡消火剤)
PFOA(ピーフォア):産業由来(配管内側のコーティング)
併せてPFAS(ピーファス)です。ややこしいですよね。
■ やっかいなところ
炭素が鎖のようにつながったものがを脂肪酸と言います。炭素が8個だとオクタン酸(カプリル酸)と言い、ココナッツオイルや母乳に含まれています。つまり、人体に吸収されるということです。
そのオクタン酸にフッ素(F)が結合させると、非常に安定かつ分解しにくい性質を持ちます。これは医薬品にも応用される技術ですが、その安定性ゆえに体内に長期間にわたって残留するのです。

そのPFASが全国各地の水道水から検出されており、一部地域では暫定指針値を超えていたのです。

■ 人体への影響
PFASは、血液、肝臓、腎臓に蓄積するとされており、半減期(半分に分解される期間)は、3~8年と言われています。
エビデンスがある人体への影響は以下の通りです。
①抗体反応の低下(免疫)
②脂質異常症
③幼児・胎児の成長低下
④腎臓がんのリスク増加
WHOの発がん性分類が2023年11月に発表されました。
PFOA:グループ1(ヒトに対して発がん性がある)
PFOS:グループ2B(ヒトに対して発がん性がある可能性がある)
■ 規制
各国で規制基準が異なっています。
WHO規制、EU:各PFASが100ng/L
デンマーク:2ng/L
アメリカ:PFOA 0.004ng/L、PFOS 0.02ng/L以下
日本の水道水では、PFOA+PFOSで「50ng/L」
井戸水では基準値を超えているところもあり、一部水道でも基準値超えが報道されています。
参照:高濃度のPFAS検出各地で 広がる健康への不安
■ 地下水や土壌への影響
大阪のダイキン工業周辺の地下水や淀川から高濃度PFASが検出され、元従業員の血中濃度は全国平均の約298倍にも及びました。ダイキンは2012年にPFAS使用を停止していますが、環境中に長く残留してしまっています。

兵庫県明石市の川でも基準値の約92倍のPFASが検出されましたが、水道水は安全とのこと。
参照:兵庫・明石川流域でPFAS目標値92倍 明石市「飲み水は安全」
神戸市内で製造されているミネラルウォーターからも基準値超えのPFASが検出された報告もありました。
(現在は基準値内らしいです)
しかし、製品名は非公開ということで、これが一番問題ではないでしょうか。
参照:ミネラルウォーターからPFAS検出 水道水の暫定目標値超える濃度
冒頭に書きました3M社では泡消火剤が作られていました。やはり周辺からPFASが検出されています。
参照:3M工場内の井戸から高濃度PFAS検出
■ 紙ストローはやめよう
紙ストローは環境に優しいと思われがちですが、実はPFASの割合がプラスチック以上という衝撃的な研究結果もあります。意識高い系のお店や、なぜかマックも採用していますよね。一方、モスバーガーやバーガーキングは使っていませんから、さすがです。私はなるべく使わないようにしています。
参照:紙ストローは、本当に環境に優しい?「永久化学物質」の割合が「プラ以上」というショッキングな研究結果が
■ メガソーラーは大丈夫?
泡消火剤を使う軍事基地や空港周辺、半導体工場の周辺からもPFASが検出されています。最近だと、熊本のTSMC誘致に関しても水質懸念が強まっています。
ソーラーパネルの表面にはPFASが使われており、メガソーラー施設の大量破損時には、流出リスクも懸念されています。
環境良いとされたソーラーパネルも、めちゃくちゃ環境に悪いやん!
参照:FACT about Solar panels:PFAS contamination
講演会では、PFASを注意喚起するわりに、ソーラーパネルについてはあまり触れないので、
「地球環境のためとメガソーラーが増えていますが、表面にはPFASが使用されていますよね?破損した時の汚染は考えなくていいのですか?」
と質問してみました。ちょっと会場がザワつきましたね(笑)。
先生も「そのリスクはあるし注意しないといけないですね」という無難な回答だったと記憶しています。生協主催で呼ばれている人達の意識は、主に軍事基地や大企業に目を向けられていましたから…「メガソーラー利権」にも振り向いてもらえたらと思った次第です。環境を守ることからは矛盾していますからね。
先生と名刺交換したら「参政党!?」と驚かれました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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