長田 たくや ブログ

【核融合】 脱・脱炭素のススメ 【フュージョンしましょ】

2024/6/17

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
今日は早く実現してほしいな「核融合」についてのお話です。

【お話の流れ】
・核融合と核分裂
・核融合の仕組み
・核融合の技術


核融合と核分裂の違い

真っ赤に燃える太陽の中では、2つの水素原子が融合し、1つのヘリウム原子となる瞬間に、膨大なエネルギーが発生しています。原子は、原子核(プラス)と電子(マイナス)で安定しています。2つの原子核同士が融合するというのは、磁石のN極同志をくっつけるような力技が必要になります。それを人工的に起こして発電に利用しようというのが、核融合発電です。
一方、原子力発電核分裂(大きな核が小さく分裂する)の崩壊エネルギーを利用しています。核融合と核分裂は、似ているようで全く異なるプロセスです。

■ 不思議な水素
水素原子は、すいへーりーべー♪の1番目の元素ですね。
水素の原子核は、陽子1)+電子1がとなります。
そこに中性子が1~2個入り込むと、水素と同じ物性ですが重さが変わります。
重水素:原子核(陽子1中性子1電子1
トリチウム(三重水素)原子核(陽子1中性子2電子1

引用:重水素学 学問創出プロジェクト

■ 話題のトリチウム
トリチウムはALPS処理水の海洋放棄で、大きく報道でも取り扱われましたね。水(H2O)の、水素(H)がトリチウムになっていても、水そのものの物理的性質に変わりがないのです。だから分離も難しい。

引用:復興庁

トリチウムは、自然界には少ないので、リチウムLi陽子3中性子4に中性子1個ぶつけて、ヘリウム陽子2中性子2とトリチウム陽子1中性子3で量産できます。なお、リチウムは、海水1tから0.2g程度採ることができます。

核融合の仕組み

重水素とトリチウムが合体すると、(陽子2中性子3+電子2)となります。
そのままでは不安定なので、安定しているヘリウム(陽子2中性子2+電子2)になります。
そして中性子1個が飛び出します。これが核融合です。

「非常に大きなエネルギー」の大きさの図
引用:量子科学技術研究開発機構より参照

■ 核融合で生み出されるエネルギー
重水素+トリチウム→ヘリウム(3.5MeV) +中性子(14.1MeV)
MeVは、エネルギーだと思ってください。飛んで行った中性子を捕えて熱を発生させて、その熱を利用して発電しようとするのが核融合発電のコンセプトです。

核融合1gで石油8トン分のエネルギーを得ることができます。これは…世界が変わりますね。二酸化炭素も排出しないということで、カーボンニュートラル真理教にもウェルカムな発電形式なのです。
重水素:Deuteriumと三重水素:Tritiumとが合体するので、D-T反応と言います。

■ 核融合のメリット・デメリット
【メリット】
・材料は海水(重水素、トリチウム、リチウムはすべて海から)
・CO2が出ない
・核分裂のように連鎖反応しない(制御ができる)

【デメリット】
・トリチウムの放射線に注意
・飛び出した中性子が凶暴で、周囲を破壊してしまう
・D-T反応させるのに、1億度という超高温のプラズマ状態(※)を持続させる必要がある

※プラズマ
最小単位である原子。この原子核と電子はプラスとマイナスでくっついています。この電子を引き剥がすぐらいの高温状態を「プラズマ状態」と言います。
アニメとかで「プラズマブラスター!!」とか言ってビームみたいな出したら、めっちゃ熱い状態ってことですね。
ちなみに、あの空気清浄機のプラズマクラスターは、プラズマ状態でありませんのでご注意を^^;高電圧を使って空気中の水と酸素をイオン化する機能を言います。

引用:HORIBAグループ

■ 原爆と水爆
原子爆弾は、核分裂で生じる熱を利用する兵器です。
水素爆弾は、水素の核融合を利用していますが、実際には核分裂のエネルギーを使って核融合を起こしています。1952年11月、アメリカが水爆実験を成功させています。これだけ昔からあった技術なんですね。なお、単独の核融合兵器はありません。

核融合技術の紹介

■ 第1方式 トカマク式
発電に使用するには、核融合を一瞬ではなく、持続的に起こす必要があります。まず1億度以上にして、原子の原子核(プラス)と電子(マイナス)を無理やり引きはがして、重水素とトリチウムの原子核同士を高速で衝突させ、ヘリウムと中性子(パワー)を生成する必要があります。

パワー系男子みたいな超高温・超高圧をつくる施設を「トカマク式」といいます。さらに、トカマク式の弱点を補うため、複雑な機構を持つ進化版「ヘリカル式」も存在します。

ここまでの詳細は、以下の文献を参照ください。
引用:核融合を理解する ~地上に「太陽」をつくる技術~ 

■ 第2方式 レーザー核融合炉式
SFのようでカッコイイですね。2022年にアメリカで行われた実験では、エネルギーの取得に成功したそうです。水素燃料に高エネルギーのレーザーを一斉に照射し、核融合を繰り返し起こさせる方式です。得られた熱エネルギーを使って、従来通り蒸気タービンを回し、発電する仕組みになっています。

引用:レーザー核融合技術振興会

■ 第3方式 FRC型
➡中性子問題を解決
新しい方式に「FRC(磁場反転配位)型プラズマ」があります。この方式は、核融合反応で中性子を出さないため、安全性が高く、簡素な設備で、しかも蒸気タービンを使わずに発電できる革新的な技術です。開発したアメリカのTAEは、重水素と三重水素ではなく、陽子(p)とホウ素11(11B)を燃料として利用し、約10億℃もの高温で点火します。

従来の核融合では中性子が発生し、それがエネルギー源であると同時に、設備の構造を難しくする要因でもありました。核融合発電が実用化できない理由の一つは、この凶暴な中性子から炉を守る壁を作るのが非常に難しいからです。
FRC方式では、やっかいな中性子は生まれず、代わりに高エネルギーのヘリウム原子核(α粒子)が生成されます。そのエネルギーをダイレクトに発電へ利用できるのです。

引用:第3の核融合発電、2024年にも発電開始へ

■ ヘリウム3方式
➡ロマンがあふれる
SF映画とかアニメとかで、「ヘリウム3」って聞いたことある人もいるのではないでしょうか?
ヘリウムは陽子2中性子2ですが、ヘリウム3は陽子2中性子1となっています。

重水素陽子1中性子1とヘリウム3が合体すると、合計で陽子3中性子2となり、そこから普通のヘリウム陽子2中性子2と、水素陽子1個が生まれます。
重水素+ヘリウム3→ヘリウム(3.7MeV)+水素(14.7MeV)
水素がエネルギー源となりますが、中性子のように施設を破壊するような狂暴さがないようです。

ただし、このヘリウム3は地球上に存在せず、なんと月にあるというのです。もし月から安定してヘリウム3を採取できるようになれば、実現可能な発電方法として期待できるそうです。これは…まさにロマン…でも、他国は本気でやろうと取り組んでいます。
参照:中国、嫦娥5号の月面サンプルから核融合材料「ヘリウム3を取り出しやすい形で発見」と論文発表


人気ゲーム「シムシティ」でも、最後に開発できる発電所が核融合発電でした。なかなか実現しないのなぁと思いつつ、ここまで研究が進んでいるのですね。

日本もメガソーラーとかやめてさ、火力発電による安価で安定したエネルギーを供給して国を強くし、外国に負けないように技術開発に投資していく方向にすぐに舵を切るべきだと思います。
脱・脱炭素日本復活

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

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肩書 薬剤師で市議会議員
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