2024/11/13
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
鳥インフルエンザ流行で「何万羽を殺処分」といったニュースが続き、とても悲しいです。
問題になるのは高病原性鳥インフルエンザ(Highly Pathogenic Avian Influenza:HPAI)です。

■ インフルエンザの型分け
インフルエンザにはA・B・C型(※D型は主に牛)がありますが、このうち感染力が強く変異もしやすいのがA型です。
A型インフルエンザウイルスは野生の水禽や海鳥を主な宿主とし、表面抗原であるヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)の組み合わせで分類されます。
HAはH1~H18、NAはN1~N11が知られ、例えばH1N1やH5N1のように表記します。
ヘマグルチニン:細胞にくっつき、感染するための成分
ノイラミニダーゼ:細胞から離れて感染拡大するための酵素
■ なぜ鳥に?
野鳥では不顕性感染(感染しても症状をほとんど示さない)で共生していることが多い一方、家禽(ニワトリなど)やブタ、ウマ、海生哺乳類、さらにはヒトへ広がると健康・経済被害を引き起こします。
本来ヒトには感染しにくい鳥インフルエンザでも、ウイルスが混ざり合い変異すると、人獣共通感染症として問題化することがあります。

■ ヒトに感染した例
鳥インフルエンザウイルスがヒトに直接感染することは極めて稀で、かつてはブタのような中間宿主内でヒトインフルの遺伝子と再集合しないとヒト感染は起こりにくいと考えられていました。
ところが1997年の香港で”H5N1”の鳥インフルエンザが、中間宿主なしに18人が感染し、うち6人が死亡したのです。結果、大規模な家禽の殺処分(約140万羽)に至りました。
➡なにしてくれてんの!(怒)

■ 高温下でも増殖可能
鳥の平熱は40~42度で高く、常に飛べる備えができているためカロリー消費が激しく、いつもついばんでいるのはそのためなのです。だから街中の鳩などは必死さの表れですから、邪魔せずに暖かく見守りましょう。
ウイルスがそんな高温化で増殖するのか?——増殖にはポリメラーゼという酵素が必要です。なんと鳥インフルエンザの酵素は、高温化で増殖できるよう変異していることが報告されています。なお、温度だけでは説明できない要素もあり、いまなお完全解明されていません。
参照:J Virol. 2011 Jul;85(14):7020–7028.
H5N1型高病原性ウイルスの致死性は、90%以上と非常に高い…

■ 報道と繰り返す過ち
H5N1ウイルスの発生時は、新型コロナと同じ状況です。「変異」や「新型」といった言葉だけで不安を過剰に煽る報道が繰り返され、社会に混乱を引き起こし政治をも動かしてしまった。
参照:鳥インフルエンザの正体とその克服法
2009 年にH1N1 パンデミックウイルスが出現するまでは,WHOをはじめ,多くの所謂専門家が,「H5N1ウイルスがヒトからヒトに感染し,多数の人命を奪うパンデミックを惹き起すのは秒読み段階」と明言し,人々を恐怖に陥れた.NHKをはじめ,報道は,1時間毎に,「新型インフルエンザは,鳥インフルエンザが変異を起こしたもので,恐ろしい.ニワトリに気を付けよう.」と意味不明の放送を繰り返した.所謂専門家を含め,人々は変異という語に弱く,新型インフルエンザという間違った呼び名にも慣れてしまった.この誤解と妄想は未だ健在で,無用の混乱を引き起こしかねない「新型インフルエンザ等特別措置法」が多くの臨床家はもとより,感染症学会およびウイルス学会の会員が知らないまま,昨年5月11日に国会で成立してしまった.専門家会議で法案を作ったことになっており,その名簿も公表されているが,真摯に議論されたのか疑わしい.
■ 豚さんを介して
過去のパンデミックではブタが関与するケースが多く、H5N1のような高病原性株がブタで増えれば、ヒトへの伝播性を獲得しやすくなる可能性があります。
ヒトはH5に対する免疫を持たないため、パンデミックの可能性は理論上否定できません。ただし「伝播しやすさ」と「病原性」は分けて考えることが重要です。
■ ワクチンか治療薬かそれとも
ワクチンや抗ウイルス薬の開発・備蓄も必要ではありますが、それ以上に飼育密度や衛生管理といった「環境側のリスク低減」も重要でしょう。狭いケージでの飼育や、抗菌薬を長期にわたり多用する飼養管理は、腸内細菌叢や免疫に影響し得るとの指摘もあります。
現代の食料供給を支える産業畜産を全否定はできませんが、平飼いなど動物への負担が少なく、感染拡大にも強い飼育方法の普及や見直しといった取り組みを広げてほしいところです。
ニワトリに感謝!新型コロナとかどうでもええから、鳥インフルエンザから鳥たちを救ってあげてほしい。
家禽ではないが、インコたちにはPBFDという不治のウイルス疾患もあります。こちらも研究してあげてくれ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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