2022/9/8
江戸川区から流出しているふるさと納税額(金井たかしの「江戸川区情報」)(筆者金井たかし[高志]のプロフィール)
2022年8月30日付「都政新報」で「ふるさと納税 23区全体で704億円流出 8年間で76倍に膨らむ」という見出しでの記事が掲載されていました。「2021年度に23区全体から流出した区民税は704億円に上り、過去最高となった。各区は流出が区財政に及ぼす影響を区民に訴えるが、区によっては納税義務者の4人に1人が同制度を利用している状況だ。一方で、全国に発信力を持つふるさと納税サイトを活用して区内産業の活性化や区の魅力をPRする動きもある。」と報道されています。この記事をきっかけに、江戸川区から流出しているふるさと納税の額を確認し、また、江戸川区で受け入れているふるさと納税の額についても確認をしたいと思います。

まず、ふるさと納税について一番流出額が多い区は世田谷区で、83.9億円となっています。江戸川区からの流出額は2,513,117,000円すなわち約25億1000万円です。他方、受入額、すなわち寄付金額は57,838,000円で約5800万円です。江戸川区の令和4年度予算の金額は、地方公共団体の行政運営に係る基本的な経費をまとめた会計である一般会計の予算である約2849億円との対比でみても1%弱の金額となり、かなりの金額が流出しているわけです。ふるさと納税は、地域の住民が相互に負担し合う地方税の原則をゆがませているものと批判されています。
東京都の区長会は、流出額が大きく看過できないものとして総務大臣に抜本的な見直しを求める要望書を提出しています。このことは、江戸川区公式サイトで「地方法人課税の見直し等に関する特別区の主張」として記載されています。
「『地方創生の推進』と『税源遍在是正』の名のもと、地方法人課税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し、ふるさと納税等の不合理な税制改正等により、特別区の貴重な税源は一方的に奪われています。」
「地方税を国税化して再配分する手法は、応益負担や負担分任という地方税の本旨を無視したものです。本来、地方財源の不足や地域間の税収等の格差については、国の責任において地方交付税財源の法定率を引き下げ、調整するべきです。」
ふるさと納税の仕組みを利用する方々は多いのですが、過度の利用とならないように、上に記載したような問題点があることも認識しておくとよいと思います。(筆者金井たかし[高志]のプロフィール)
「金井たかし 江戸川区の政策研究(金井たかし公式HP)」 (東京都江戸川区)
弁護士 金井高志(金井たかし)
(江戸川区在住 弁護士 武蔵野大学[江東区]法学部・大学院教授)
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