令和8年6月定例会の一般質問が公開されました。
自分は「移住・定住施策」をテーマに、進捗状況の振り返り、2市1町の棲み分け、ミスマッチの解消、移住・定住施策の今後について、質問しました。
通告書

一般質問(移住・定住施策について)
企画戦略部長より丁寧な答弁がいただけました。本編動画は長尺のため、内容を下記に整理いたしました。
質問の趣旨説明
全国の移住・定住施策は、金銭的インセンティブの提供を軸に競合しており、近隣自治体間でゼロサムゲームの構造に陥っている地域も見受けられます。
当市の移住・定住施策は、近隣自治体との不毛な競争を生み出すものではないと明確に説明することが、北駿地域の共存・共栄につながると考えております。このような観点から、順次質問いたします。
質問1:移住・定住施策の振り返り
Q.本市は、令和7年度の『御殿場市人口戦略』改訂に伴い、従来の人口減少対策プロジェクトチームを『人口戦略会議』に格上げされました。
この格上げは、各課の取組状況の共有と強力な推進体制の構築を図るものであると同時に、人口減少を一定程度受け入れつつ、市民の幸福度向上に重点を置く目標に転換しております。
この時期に目標設定を転換するに至った経緯について、詳細をお伺いいたします。
A.本市の人口施策は、長らく「人口の増加・維持」を優先目標としてまいりました。しかし、国の予測同様、本市においても少子化対策の一定の効果を上回る高齢化が進行し、2100年頃まで長期的な人口減少が続くものと推測されます。
また、社会動態も、18歳の高校卒業時、22歳の就職時に都市へ移動する傾向は根強いものがあり、令和7年度実施のアンケートからも、進学・就職を機に都市部へ転出した若年層が戻らない現状が改めて確認されました。
地域の人材確保においても人口維持は不可欠ですが、日本全体の人口減少傾向という現実を踏まえ、まずは現在、御殿場で暮らす市民のウェルビーイング(幸福度・満足度)向上を図ることが、結果として人口減少の抑制につながるものと考えております。
Q.移住・定住施策は、本市のみならず近隣の小山町や裾野市においても積極的に実施されています。移住を検討されている皆さまに各自治体の違いや特色を正しく知っていただくことは、広域的な地域活性化の観点からも非常に重要であると考えます。
2市1町における移住・定住施策の主な特徴について、お伺いします。
A.御殿場市、裾野市、小山町の2市1町は、首都圏から100km圏内という交通の利便性に加え、豊かな自然環境や富士山の眺望など、移住候補地として共通の強みを有しております。
各自治体の特徴をみますと、まず御殿場市は、年間1,500万人以上が訪れる観光交流都市であり、積極的な企業誘致による雇用創出に注力しております。現在は人口戦略に基づき、移住定住の総合窓口設置、就業・子育て支援などを組み合わせ、特に子育て世帯やUIJターン就職者を対象とした施策を展開しているところです。
次に裾野市は、製造業が盛んであるとともに、沼津・三島エリアに隣接し、首都圏への通勤利便性が高いという特徴があります。また小山町は、豊富な水資源を活かした産業が盛んであり、日本のモータースポーツの拠点である「富士スピードウェイ」を有しております。
2市1町におきましては、これら共通の優位性とそれぞれの特色を活かした移住・定住施策に取り組んでいます。
Q.2市1町の移住・定住施策の相互作用をどのように評価しているか、お伺いします。
A.御殿場市、裾野市、小山町は、移住・定住施策においても一定の相互作用があるものと考えております。
2市1町の首長と議会議長で構成する行政懇談会におきましても、相互連携による若者をはじめとした移住定住促進や、企業誘致による雇用を創出、生産年齢人口の呼び込みについて、協議を重ねたところです。
今後も富士山をはじめとする豊かな自然、首都圏や箱根・富士五湖方面への交通利便性、工業団地整備による優良企業の立地などを共通の強みとして、相互に連携し合いながら、エリア全体として移住人口を呼び込めるよう、その魅力を全国へ発信してまいります。
質問2:2市1町の棲み分けについて
Q.2市1町は、「富士山東麓エコガーデンシティ 地域循環共生圏」を形成し、脱炭素化に向けた産業転換や森林の保全・利活用を推進しています。 その一方で、裾野市は三島市・長泉町・清水町とも「富士山南東 スマートフロンティア共生圏」を形成し、DX・広域交通・公共施設の 相互利用などに取り組んでおります。 当市と小山町は、裾野市における連携先の選択肢として、南駿地域と比較検討される立場にあります。だからこそ、2市1町における当市の役割を明確に打ち出すことが不可欠です。
二市一町における当市の役割について、お伺いします。
A.御殿場市は、生活利便性と交通・観光のハブ機能を兼ね備えた「2市1町」エリアの中心都市です。
当市には、アウトレットなどの大型集客施設に加え、本年8月に「富士山木のおもちゃ美術館」が開館します。充実した交通ネットワークを活かし、1,500万人突破の観光客をエリア全体へ送客・周遊させることで、両市町に波及効果をもたらすことが期待されます。
また、本市が主導する「富士山東麓エコガーデンシティ地域循環共生圏」をはじめ、環境と経済を両立させる成長イメージを近隣市町と共有しています。北駿地区の高校再編や演習場を有するまちづくりといった共通課題に対しても、本市が中心となって取り組んでいく認識です。
今後は近隣市町間で人口を奪い合うのではなく、各自治体が優位性を活かして連携し、地域全体で移住者を呼び込み、人口流出を防ぐ「持続可能なまちづくり」を行っていくことが重要と考えております。
Q.近年の移住者は、地方ならではの豊かな自然環境やゆとりある暮らしを求めつつも、生活の利便性を重視する「トマソン型(※または“都会と田舎の良さを併せ持つ”)」ライフスタイルを好む傾向にあります。
本市においても、「ふるさと就業奨励金交付事業」を利用した移住者の多くが、御殿場地区や富士岡地区などの市街地を選択しています。また、東洋経済新報社の「住みよさランキング」では、利便度の高さが本市の6年連続県内1位を牽引する原動力となっています。全国の自治体がファミリー層への支援や自然環境のアピールを競うように行う中で、本市が選ばれる最大の強みは、まさにこの「利便性の高さ」にあると考えます。
そこで、本市における「利便性のポテンシャル」について、見解をお伺いします。
A.東洋経済新報社が公表する「全国都市住みよさランキング」は、「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の4指標をもとに都市の住みよさをあらわしたものです。
御殿場地区は、駅周辺や幹線道路沿いに多種多様な店舗が集まり、大型商業・観光施設も有することから、全国から多くの方を惹きつける活気あるエリアとなっています。一方で郊外に目を向ければ、富士山や箱根山系の豊かな自然に囲まれつつも、身近にドラッグストアなどがあり、日常生活の利便性が確保されています。この「都市機能と自然のバランスの良さ」が、大都市圏からの移住者にとって魅力的と考えられます。
現在も、民間ホテルや飲食店の進出が盛んな状況であり、さらに本市の農産品・飲食や県内外の物産を扱う「(仮称)富士山の恵み産業パーク」の整備も進んでいます。これにより、市民の利便性と住みやすさは今後さらに向上していく見込みです。
Q.北駿地域の県立高校4校の再編に伴い、2市1町には単位制大規模校とインクルーシブ教育の拠点となる小規模校が配置される見込みです。
高校卒業を機に一時的にエリア外へ転出する若者がいたとしても、在学中に地域の魅力を実感できれば、将来的な関係人口の創出やUIJターンによる移住・定住につながると確信しております。
若い世代にとって魅力あふれる環境を整備し、持続可能なまちづくりを推進するためにも、利便性や都市としての魅力を高める「高次都市機能の集積・強化」が必要不可欠と考えますが、当局の見解をお伺いします。
A.北駿地域の県立高校再編は、「地域の未来を創る人材を地域で育てる」ことを目的に、2市1町にある4つの県立高校を「大規模単位制高校」と「多様な学びを提供する学校」という新コンセプトの2校に再編するものです。この新構想高校が、若い世代にとって魅力的な学校となり、産学官連携による探究学習などが進むことは、本市の未来を担う人材育成にとって、非常に重要と考えております。
本市の人口減少の一因として、高校卒業を機に市外へ進学・就職し、戻らない状況が挙げられます。一時的に転出したとしても、それまでの絆を絶やさずに、関係人口、ひいてはUIJターンによる定住につなげることが、持続可能な地域人材の確保に不可欠です。若者世代が御殿場に魅力を感じ、郷土への愛着を持つことが、地域の未来を担う精神的基盤になると認識しています。このため、高校再編を契機に御殿場駅箱根乙女口に若者向け活用用地を確保したほか、交通利便性の向上、文化・スポーツ環境の整備、魅力ある企業誘致やスタートアップ支援など、多岐にわたる分野で検討を進め、効果的にPRしてまいります。
今後も関係機関と連携し、民間活力を効果的に活用しながら、若い世代が地域に愛着と誇りを持ち、住み続けられるまちづくりを推進してまいります。
Q.高次都市機能の定着には、地域内消費の拡大が不可欠であるため、広域連携による地域経済の活性化を要望します。
本市では、(仮称)富士山の恵み産業パークの整備を機に、観光の「点から面」への転換を進めていく機運が高まっています。本市が観光ハブ都市として、裾野市のレクリエーション施設や小山町のモータースポーツ等を組み込んだ滞在ルートの構築、特産品の共同ブランド化、共同マーケティングによるコスト削減等を推進すべきと考えますが、見解を伺います。
A.本市を含む2市1町は、世界遺産富士山をはじめとする豊かな観光資源や、首都圏への良好なアクセス、新たな企業立地の可能性など、多くの強みを有しており、行政の枠を超えた広域連携による地域経済の活性化が強く期待されるところです。特に観光分野では、インバウンドへの訴求力が高い富士山を共通の核とし、夏の登山シーズンだけでなく、春から秋の自然休養林ハイキングやビューポイントの活用などにより、エリア内の周遊観光を推進してまいります。各市町の状況を見ますと、本市のアウトレットモールや温泉宿泊施設、裾野市のサファリパークやレジャー施設、小山町のモータースポーツ拠点など、全国的知名度を持つ施設が揃っております。さらに、自転車のナショナルサイクルルート指定を見据えるなど、多様なニーズに応える観光資源と体験コンテンツがあり、これらが融合することで、広域的な観光モデルの構築が期待できます。
現在、本市の宿泊客数は122万人を突破し、エリア内では民間の宿泊施設建設も進んでおります。これらを拠点とした滞在型観光を促進し、観光交流客数や旅行消費額をさらに拡大させることで、エリア全体の経済活性化を図ってまいります。
そして、富士山の豊かな伏流水を利用した農業及び食品製造業が盛んな地域であることから、(仮称)富士山の恵み産業パークを活用した他の道の駅との広域連携により、農産物や6次産業化商品、それらを活用した飲食などブランディングを進め、エリア全体の魅力と全国的な認知度を高め、地域経済をさらに活性化してまいります。
質問3:ミスマッチの解消について
Q.本市のふるさと就業奨励金交付事業等は、5年以上の定住を支給要件としており、特別な事情がある場合を除き、移住者は継続的に就業しています。
一方、全国的には地方移住の理想と現実にギャップが生じています。民間調査では、移住者の10.3%が「既に都市へ戻っている」と回答したほか、予定・検討中を含めると約43.5%が都市回帰予備軍であることが示されました。
本市でも5年の縛りが解けた後に都市回帰へ向かう懸念を踏まえ、移住者とのミスマッチ防止が重要と考えます。
ミスマッチ解消に向けた現状の取り組みをお伺いします。
A.地方への移住に関し、全国的には交通や医療、買い物の利便性、職業選択や給与水準のギャップから都市部へ回帰する傾向も見られますが、本市では現時点でこうしたミスマッチに関する相談はございません。しかし、地域の魅力を正しく理解して移住していただくためには、御殿場での暮らしの現状を適切に発信することが重要であると考えております。
本市では、移住・定住サイト「ゆったり御殿場」での先輩移住者インタビュー掲載に加え、令和7年度には移住定住相談総合案内窓口を設置し、希望者のニーズに応じた幅広い情報提供を行っております。特に問い合わせの多い住まいや仕事に関しては、個々の相談に応じた丁寧な対応を徹底しているところです。さらに本年度からは、日帰りおよび1泊2日の「移住体験ツアー」を新たに実施いたします。ガイドの同行により、豊かな自然と高い利便性が両立する「住みよさランキング6年連続静岡県内1位」の本市での暮らしを、より深く体感していただく取組を進めてまいります。
今後も「御殿場市人口戦略」に基づく事業や各種支援制度を広く周知・活用いただく中で、ミスマッチを未然に防止し、効果的な移住・定住支援を推進してまいります。
Q.厚生労働省の「人口動態統計」では、2024年の第1子出生時における母親の平均年齢が31.0歳に達し、20~24歳の出生数を40~44歳が上回る「晩産化」の現状が顕著に示されました。このデータは、「若者支援」を大義名分に掲げる現行の子育て支援策が、実態としては中年層への恩恵に偏りがちになっている矛盾を示唆しています。
一方で、本市が実施する「ふるさと就業奨励金交付事業」は、18歳未満の帯同加算を設けつつも、実際の利用者は20代・30代の若年単身層が多数を占めています。「人口減少対策は即効性がない」という定説を覆し、本市の社会動態がすでにプラスへ転じている主要因は、この若年単身層の積極的な流入にあると考えます。
そこで、「若年層の移住者」と「本市(御殿場市)」の相性について、市側の分析をお伺いします。
A.ふるさと就業奨励金交付事業の活用者と同様に、令和7年度に移住定住相談総合案内窓口へ相談し、実際に本市へ移住した15世帯のうち7世帯が20代から30代の若年層であり、本市への関心が高まっているものと認識しております。
本市は、富士山の麓の豊かな自然と高い生活利便性を併せ持ち、御殿場プレミアム・アウトレットをはじめとする大型商業施設や観光関連の雇用も豊富なことから、若年層に対して多様な選択肢を提供できると考えております。また、都市部に比べて住居費が安価な点も強みであり、豊かな自然環境での子育てを希望する層や若年層の移住者にとって、経済的な面も含めて大きな魅力となります。
本市の持続可能なまちづくりには次世代を担う人材の確保が不可欠であるため、アウトドアやショッピング、富士山の恵みである食や酒類、若者向けイベントなど、若年層に訴求する本市の魅力発信に引き続き積極的に取り組んでまいります。
Q.移住支援メディアの調査によると、都市部から地方への移住経験者が「最も後悔したこと」の第1位は「車がないと生活できない」でした。地方は住居費が安くとも車の購入・維持費が不可欠であり、移動の制限に対する不満は仕事や娯楽を上回っています。
この課題解決は、若年層の経済的負担軽減にとどまらず、市民の健康増進(ヘルスケア)や環境負荷の低減、ひいてはウェルビーイングの向上に直結します。
本市の「第二次御殿場市地域公共交通計画」でも課題として「高い自動車依存度の抑制」が掲げられています。本市において、適切な居住誘導、歩行者・自転車優先の空間づくり、エコ通勤の推進などを一体的に進めることで、過度な車社会からの脱却は進んでいくものと考えます。
A.「第二次御殿場市地域公共交通計画」に示されるとおり、本市の自動車保有台数は増加傾向にあり、自動車への依存度が高い状況にあります。市民アンケート調査でも、通勤・通学、買い物、通院などの移動手段として「自ら運転する」との回答が7割を超えております。
現在、市街地ではバスやタクシーが確保されているものの、郊外では路線や便数が減少傾向にあり、自動車の利便性が優位にあります。過度の自動車依存を抑制することは、公共交通の維持のみならず、富士山の麓にふさわしい環境保全や脱炭素社会の実現においても重要です。そのため、持続可能な地域公共交通の構築、多様な移動手段の確保、市街地と各地域を結ぶ交通ネットワークの形成、さらには健康増進に資する自転車の利活用促進などを総合的に検討し、引き続き主体的に取り組んでまいります。
Q.本市の社会動態は、これまでの施策や今後の展開によって着実な良化が見込まれます。一方で自然動態に関しては、幼児・児童世帯への分配を拡充しても出生数は上向いていません。そもそも、子育て支援を「人口をコントロールするための道具」と捉える発想自体を見直すべきではないでしょうか。本来、子育て支援とは目の前にいる子どもたちが得られる環境の質を向上させるために行う福祉、次世代投資であり、人口増減の帳尻合わせとして金銭的インセンティブを競うものではありません。
全国的には、政府が掲げる希望出生率「1.8」に対し、夫婦の最終的な平均出生児数である「完結出生児数」は1.90人となっています。これは、少子化の主たる原因が「夫婦の産む子供の減少」よりも、「未婚率の上昇」にあることを示しています。婚姻数の減少が少子化を加速させている一方で、結婚した世帯は今でも一定の出生力が維持されているのが現実です。
この状況下で、他自治体と給付金や住宅支援の増額を競い合う「ゼロサムゲーム」に足並みを揃えるべきではありません。本市は、金銭で動く層の誘致に固執せずとも、人の心を動かす圧倒的なポテンシャルを有しています。「御殿場の魅力投票2021」でも実証された通り、本市独自の強みは多岐にわたります。
ゼロサムゲームから脱却し、本市の強みを活かした個別最適な戦略的施策を推進すべきと考えます。本市の見解を改めて確認させていただきます。
A.本市の人口減少幅は「御殿場市人口戦略」に基づく各種施策の効果により、ここ数年、改善傾向にあるところです。
一方、全国の自治体間ではファミリー層をターゲットとした移住施策が行われる中で、減少傾向にある日本全体の人口を取り合っている状況が見られます。現金給付や住宅購入補助などのインセンティブによる誘致競争の激化が財政負担を増加する傾向があり、将来的な財政運営の課題となることも想定されます。
本市におきましては、こうした他自治体との競争に固執することなく、近隣自治体とも連携しながら、豊かな自然環境や富士山の恵みなど地域固有の特性や資源を最大限に活用した「独自性の高い施策を戦略的に展開」するとともに、健康・医療・福祉・教育などの充実を通じ、市民のみなさまのウェルビーイングを高めていく施策を着実に推進していくことが重要と考えております。
Q.ゼロサムゲームからの脱却は、近隣市町が金銭的インセンティブの増額に固執する状況が続くと困難です。この奪い合い意識の解消こそが、共存共栄への転換、ひいてはウェルビーイング向上につながると認識しています。
一方で自治体間の協議は、根深い奪い合い意識、共同事業における負担と受益の公平性、政治的な自前主義などが障壁となり、合意形成に時間を要します。ゆえに、移住・定住施策の広域連携は、核となる自治体が中心となって、役割分担の明確化やミスマッチ解消を行い、連携のメリットを具体的に示すことが第一歩になると考えます。
質問2のご答弁でも「自治体の枠にとらわれず地域全体として移住を呼び込み、エリア外への人口流出を抑制する」と言及されていました。
移住・定住施策の広域化について、当局の具体的な取組をお伺いします。
A.御殿場市・裾野市・小山町は、歴史的にも人的・経済的な深い結びつきがあり、官民を問わず緊密な連携と協力を重ねてまいりました。
2市1町の間で、限られた人口を奪い合うような競争に陥るのではなく、それぞれの自治体が持つ独自の強みや特色を活かし、相乗効果を発揮していくことによる持続可能なまちづくりと、住民の皆様のウェルビーイング向上を目指し、地域全体の発展につなげることが重要と考えます。これは県東部地域全体においても同様と考えております。
2市1町は、世界文化遺産である富士山の麓の豊かな自然環境という「共通の財産」を有し、それぞれの地域の魅力を組み合わせ、補完し合い、協力し合える部分は協力することで、現在の住民の皆様やこれから移住を希望される方々に対し、暮らし、仕事、余暇など、多様な選択肢を提供することが可能となります。
中でも、地域経済の基盤となる「働く場の情報提供」に関しましては、本年度より「2市1町合同企業ガイダンス」の開催を予定しております。本事業を通じて、地域内における優秀な人材の確保と定着を強力に推し進め、人口の維持・増加、さらには地域経済のさらなる活性化につなげてまいりたいと考えております。
質問4:移住・定住施策の今後について
Q.日本は、少子高齢化が最も進んでいる国の一つであり、令和4年版高齢社会白書によると、生産年齢人口は1995年をピークに減少の一途を辿っています。
2010年代の御殿場市は、いち早く子育て支援に注力した自治体の一つとして希少な存在でした。しかし、全国の自治体が競うように子育て支援へ注力し始めたことで、いわゆる「ゼロサムゲーム」の構造に陥り、現在は「子育て支援日本一」を目指す施策を展開しても、かつてのような優位性を得にくくなっています。
また、移住者の動機も多様化しています。コロナ禍以前は自然環境への憧れや余暇の充実に主眼が置かれていましたが、昨今は市街地への移住や二拠点生活が増加し、「お試し移住」などを通じた緩くつながるスタイルも一般的となりました。
今後の移住・定住施策は、定住人口の奪い合いから近隣自治体との相互補完へ、また金銭的インセンティブから「ウェルビーイングの向上」へと軸足が移っていくものと認識しております。
本市における移住・定住施策の今後の展望について、当局の見解をお伺いいたします。
A.本市におきましては、第5次御殿場市総合計画に基づき、「緑きらきら、人いきいき、未来へつなぐ交流都市 御殿場」を将来都市像に掲げ、市民のウェルビーイングの向上と、持続可能なまちづくりに注力しているところでございます。
移住・定住につきましては、社会情勢や個人の価値観の変化に伴い、その動機が多様化しております。そのため、単なる金銭的なインセンティブに頼るのではなく、富士山の麓の豊かな自然とその恵み、利便性の高い生活環境、さらには若者にとって魅力あるまちづくりなど、本市が持つ「質的な魅力」を高めていくことが重要であると考えております。
今後は、移住者の方々はもとより、現在本市にお住まいの市民一人ひとりが郷土への愛着と誇りを持ち、ウェルビーイングの向上を実感できる地域社会の構築を目指してまいります。そのためにも、近隣自治体とも緊密に連携を図りながら、効果的な移住・定住施策を力強く推進してまいります。
ごとうの一人ごと
私はこれまで若者支援と子育て支援は、明確に区別して実施すべきだと訴えてまいりました。これらを一括りにすることは、支援のクオリティや割かれる予算の伸び悩みにつながるからです(12月生まれの方をクリスマスにまとめて祝ってプレゼントを1つに減らすようなもの)。若者と子育て世帯のそれぞれに対し、個別に手厚い施策を講じなければ、シルバー民主主義による世代間の不均衡は止まりません。令和8年度の予算では高齢者等を対象にしたタクシー券が年間14000円から20000円へと引き上げられております。
また、子育て支援の本質は、子どもたちの環境や教育を豊かにするための福祉であり、次世代投資です。人口動態のコントロールと結び付けるのは本末転倒で、支援の目的が形骸化します。靴下を手袋代わりにしたり、ストッキングを頭に被ったりするようなもの。
少子化の原因について
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