2023/5/20
母子家庭で育った私は、若者支援に真剣に取り組んできました。
区議会議員となり、児童養護施設を視察させていただいた際、こんなお話を伺ったのです。
「今の法律では、彼らは18歳になると原則として施設を出て、一人で社会生活をはじめなければならないのです。
しかし、経済的基盤のない18歳の若者が、いきなり社会に放り出されて、どうやって生活せよというのか。困ったことがあっても、周りに相談できる大人がいないため孤立してしまう。
そうしているうちに、連絡が途絶え、どこで何をしているのかわからなくなってしまう子が後を絶たないのです」
私も調べてみると、厚生労働省の調査ではその窮状が浮き彫りになり、暮らしで困っていることの中で多かった項目が、生活費や学費で33.6%、さらに5人に1人が収入より支出が多い赤字生活であることが明らかになっていました。
こうした若者はケアリーバー(Careleaver)と呼ばれています。児童養護施設・里親などの社会的養護(ケア)を離れ、巣立った若者(リーバー)という意味です。
私は、“未来ある若者に何としても支援の手を”と決意。この問題を一番早く取り上げ、区議会の特別委員会でケアリーバー支援を強く訴えました。
その後、行政との議論の結果、①一人につき、「あだち子どもの未来応援基金」を活用した児童養護施設等退所者への支度金(20万円)の支給、②都営住宅を活用しての住居の支援、③そして彼らが困った時になんでも相談できるよう、足立区として専用の相談窓口の設置、を実現することができたのです。
しかし、ケアリーバーの方々が自立して社会生活を送るには依然として極めてハードルが高いのが実情です。これからも彼らと伴走していく人が必要だと思っています。
私、石毛かずあきは、すべての人々が安心して暮らしていける足立をつくるため、さらに行動を続けてまいる決意です。
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イシゲ カズアキ/55歳/男
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