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ふちがみ 綾子 ブログ

鳥取県・隠岐の島町・大阪視察 1~2日目

2026/5/27

5月26日から29日の日程で民主・道民連合会派での視察が行われています。1日目は移動日、2日目は鳥取県にて意見交換でした。テーマは

・鳥取県人権尊重の社会づくり条例の制定について
・県職員の扶養手当等の同性カップルへの適用について
・18歳以下の医療費無償化について

の3点で、いずれも鳥取県では先進的な取り組みが行われています。それぞれの担当課の方と意見交換を行いました。

取り組みの概要についての説明→事前に送った質問に対する回答→質疑応答という流れでした。

鳥取県人権尊重の社会づくり条例の制定について

説明
鳥取県では、平成8年の人権条例制定以降、人権尊重の社会づくりや相談体制の整備を進めてきた。スマートフォンやSNSの普及により、インターネット上の誹謗中傷やプライバシー侵害が深刻化した。コロナ禍では感染者や家族、医療関係者への中傷が相次ぎ、時限的な条例で対応したが、被害は高止まりしている。このため県は、国の情報流通プラットフォーム対処法を補完し、救済から取り残される被害者を支援するため、人権条例を改正した。相談者への削除文面作成支援に加え、県による削除要請、悪質な場合の削除命令、過料や氏名公表を盛り込んだ。併せて啓発を推進し、部局横断で対策を進めている。

質問
1 人権についての県民の意識について。
いまでも色濃く残っている部落差別に対応するため、また部落解放同盟から要請があり、条例を制定した。昨年はネットに特化した改正を行った。県民に概要を示したところアンケートでは9割が賛成であった。

2 提案(最初に動き始めたグループ)、主導したのはどこか、合意形成をどのように進めたか
知事が問題意識を持っており、知事の意向で知事部局主導で行われた。当初は誹謗中傷には法律の定義がなく、条例では難しいと思われていた。人権尊重の社会づくり協議会で委員に説明した。未成年者の場合の対応については、条例は外し、教育機関と連携して削除するよう指導する。表現の自由との関係について、こういった表現は対応するなどの基準は設けていない。具体に相談があった時に対応する。削除要請する際には、協議会の意見を聞く。県の行政手続で、弁明の機会を設ける。過料についても弁明の機会。表現の自由への配慮はできている。
表現の自由を重視する方などいろんなところからクレームは来た。しかし、人を攻撃したり人を死に至らしめるのは表現の自由ではない。過去の判例、侮辱罪や名誉棄損罪を参考にしている。部落解放同盟、民団(日本に在住する韓国・朝鮮半島にルーツを持つ人々のための最大の生活者・社会団体)から意思表示をいただいている。

3 人権施策に慎重な姿勢をとる会派への対応について
慎重な姿勢をとる会派はなかった。ディープフェイクポルノ、健全育成条例で削除するスキームという前段があった。人権条例も比較的スムーズだった。議員も社会問題と認識、あるいは矢面に立っている。全会一致で賛同された。

4 命令違反に「5万円以下の過料」まで踏み込んだ理由について
R7までは理念条例で実効性がなかった。過料は一定程度の抑止効果があると期待している。過料が乱発という事態は想定していない。過料をかけても削除されるわけではないのが課題。

5 ヘイターの活動について(ネットやリアルでどのような動きがあり、どのような対象がバッシングされているか)
昨年度、日本人と朝鮮の鉱山労働者の供養塔に黒い塗料が散布された。強制連行者という文言が消された。慰霊祭のときに分かった。
部落差別について、当該地域をネット上に載せたり売ったりする行為があり、問題になった。いまでも継続中。

6 過料以外のヘイター対策について
過料は情プラ法の補完であり、個人の権利侵害が対象となっている。ヘイトスピーチ、同和差別など、集団に対するものは対象になっていない。同和について、知られたくない方は窓口に相談して個人名が出ることを恐れるため、相談対応に出てきづらい。自分で削除要請する方法だけを聞きに来るケースもある。総務省も手引きを公開している。

7 制定後の県民や議会の反応と過料の適用事例について
県民の9割が賛成。県議会も全会一致。過料の適用は今のところない。

8 市町村や各団体との連携と主な取組みと経過について
条例改正について説明会を行い、私たちも講演(後援?)している。

質疑応答

Q 個人が特定できないものへの対応について
A 対応できない

Q 削除件数について
A 現在、複数の事案を準備中。一つの相談に百件を超えるコメントがある。削除されても再投稿されてしまう事例もある。国により、発信者にペナルティを与える対応が求められる。

Q 知事のリーダーシップが重要だが、どのような合意を取り付けている?
A 条例は反対されなかった。ていねいな説明を尽くすしかない。理解してもらえない議員も一定数いるが、絶対にダメというのはいまの時世ない。県民から批判の電話もある。

Q 発信者の特定は行政でできるのか?県警にも協力を求めているのか?
A 開示請求は被害者のみしかできない。行政はできない。50万を上限に費用を補助している。

県職員の扶養手当等の同性カップルへの適用について

説明
もともと鳥取県では条例。近年、性的マイノリティへの対応がクローズアップされ、R2に県職員向けにハンドブック(『多様な性を理解し行動するための職員ハンドブック』)を作成した。9ページに扶養手当について記載されており、事実婚と同様に適用することとなっている。近年は配偶者の扶養手当が減少しているが、それ以外の各種休暇、福利厚生などにも適用される。

質問

1 パートナーシップ制度との関連について
鳥取県では(同性カップルを)事実婚に入れている。パートナーシップ制度とは関係ない。

2 最初に動き始めたグループ、主導したグループはどこか(議事録では見えない部分)
もともと事実婚には適用されていた。ハンドブックの作成がきっかけ。どこかからの要望があったわけはない。

3 どのような過程で同性カップルへの適用に至ったかについて
上記の通り

4 適用事例や当事者等の反応について
個人のプライバシーに関することなので把握するようなことはしていない。特段調査はしていない。

質疑応答

Q 北海道では元道職員SOGIハラ訴訟があり、以前に鳥取県に問い合わせた。原告の弁護士が驚いていた。北海道では「国に準拠」という答弁で弾かれる。鳥取県議会の議事録を見たが、議論の過程がない。反対はされなかったのか?
A 反対議員はいなかった。
Q 国の予算減らされることなどなかった?
A 国からは特に指導もない。予算が削られたこともない。

 

18歳以下の医療費無償化について

説明は質問の中で行われた。

質問

1 導入に至った背景、制度の目標について(少子化対策、移住、生活支援など)
H19に知事が就任し、子育てを地域全体で担って支えていこうと取り組んできた。
H22に子育て王国鳥取と掲げ、妊娠、出産、成人に至るまでのライフステージを施策にし、小児医療費の対象を拡大してきた。完全無償化はR6から。「安心して日本一子育てしやすい県づくり」を目指す。

2 財源と予算規模・決算(見込みどおりであったか)について
R5までは18歳の年度末まで、固定した金額を徴収していたが、徴収をなくした。R5~7は増えてはいるが、想定通りの負担。R6は感染症が増えたことによる。

3 財務の担当課は予算について他の施策との優先順位をどのように考えたか
全国にさきがけ平井知事は「子育て王国鳥取県」を指針。予算を積極的に計上してきた。小児医療費をマニフェストに、優先的に計上した。

4 提案(最初に動き始めたグループ)、主導したのはどこか、合意形成をどのように進めたか
上記のとおり

5 18歳まで、所得制限なしについてどのような議論があったか
H19に平井知事の意向で、議会からも意見をいただき、要請をふまえ検討した。19市町村の理解を得て全県で実施した。国庫負担金の減額があったが、国に廃止を求めた。日野町ではR6から完全無償化。R5に国のペナルティ条項が撤廃された。各市町村の懇談会での議論では、都市部では子どもの人数が多く財政負担を懸念、中山間部では医療のひっ迫が懸念。最終的に、どの市町村も子育てしていく上で経済の負担を減らすのは共通意見であり、完全無償化に向かった。
医師会からも意見を伺った。子育てにインパクトあるから進めるべきとの意見もあったが、負担増にならないようにとの意見もあった。
所得制限について、当時、子どもはみな平等、地域で担うものなので所得制限を設けるべきでないという意見があり、撤廃された。以降、所得制限の議論はなかった。

6 県と市町村の負担割合について、1/2ずつにした理由と、市町村との意見のすり合わせについて(合意形成と問題となった点など)
市町村との協調事業。1/2ずつ。議論の対象とならなかった。

7 導入後、受診件数や時間外受診はどう変わったか。導入前に懸念されていた“コンビニ受診”や“ドクターショッピング”は、実際に増えたか
感染症が拡大している時期に額が増えたが、それ以外では大きな変動ない。
コンビニ受診を防ぐための取り組み
#8000 小児救急電話相談を設けた。平日含め24時間365日。
医師会と協力して小児救急ハンドブックを使い制度を広報している。

8 その後の県民の声について
好意的

質疑応答

Q 合意形成について。制度主導は知事だが、いわゆる3師会とはどの段階から?
A 高校まで拡大するときに、合意できた市町村から無償化の拡大するという知事の意向だったが、同時スタートで進めることができた。意向を確認した上で医師会や救急、歯科医師会、薬剤師会に意見をいただき、どうしたら懸念を解消できるか、個別にやりとり。最終的に無償化にこぎつけた。

Q 1/2負担について、今後、市町村自治体が高額医療で予算がぶれることも想定される。急激な増加や変動リスク調整枠などはあるのか?
A 市町村メインの事業だが、財政負担が大きいため県が1/2負担している。追加負担を求める意見はいただいていない。中山間では変動はあまり想定されていない。都市部が心配されている。

Q 市町村との協力関係について。
A 先行して実施しているところがあったのと、国庫のペナルティがあったが廃止された。それが契機となって全市町村が子育て施策が大事だということで足並みをそろえた。

Q 県民の声について、アンケートをとったことはあるのか?保護者だけでなく医師、薬局、学校などは?
遠藤)具体に調査はない。いくつかの医療機関に確認した。必要に応じてモニタリングする。

たくさんの質問にもかかわらずていねいにご対応いただいた各 担当課のみなさまに心より感謝申し上げます。

 

 

 

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著者

ふちがみ 綾子

ふちがみ 綾子

選挙 北海道議会議員選挙 (2023/04/09) [当選] 24,986 票
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札幌市東区

肩書 北海道議会議員
党派・会派 立憲民主党
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