2026/4/16
「国家情報局設置法案」をはじめとする一連の法整備に対する共同声明記者会見(2026.04.14)
地方自治体から「個人情報保護」と「行政の透明性」の確保の懸念
2026 年4月14日、市民団体等による「国家情報局設置法案」をはじめとする一連の法整備に対する共同声明の記者会見が司法記者クラブにて行われました。
私は、「経済安保法に異議ありキャンペーン」のメンバーの一人として、「地方自治」の現場から「個人情報保護」についての懸念をお話させていただきました。
発言の模様をジャーナリストの方が撮影してくれましたので、原稿全文とともにお伝えします。
共同声明文はこちらから→
◆経済安保法に異議ありキャンペーン
https://keizaianpoigi.wixsite.com/com-com
◆keitarouちゃんねる
20260414『市民団体等による「国家情報局設置法案」をはじめとする一連の法整備に対する共同声明の公表記者会見
(録画ミスで途中から最後まで) 』
https://www.youtube.com/live/VtSO7-97h4A?si=vaKGm1T_H2dOl6iM
◆ゆうこりん倶楽部YouTube
(岡本ゆうこの発言のみ)
地方自治体から「個人情報保護」と「行政の透明性」の確保の懸念
https://youtu.be/-JxLEI8le-A?si=t2aZtsc53uZZ5q8H
【記者会見、岡本ゆうこの発言】
本日は「経済安保法に異議ありキャンペーン」の一員として、現在審議されている「国家情報局設置法案」および一連のスパイ防止関連法制に対し、地方自治体の現場から強い危惧を抱いております。
私はこれまで、重要土地調査規制法などを通じ、地方自治体が持つ市民の大切な個人情報が、なし崩し的に国へと提供されていく実態に警鐘を鳴らしてまいりました。
本来、自治体が預かる個人情報は、市民の福祉や、より良い暮らしのために使われるべきものです。しかし今、進められようとしている「国家情報局」の設立は、その情報を「監視」や「選別」の道具へと変質させる恐れがあると考えております。
以上の観点から、3点の懸念を申し上げます。
まず1点目は、「政府の公式な見解との矛盾について」申し上げます。
今回のような強大な権限を持つ組織を新設するための、「根拠」についてです。
令和7年8月15日、政府が国会からの質問に対し、内閣として正式な手続きを経て決定し、提出した公式な回答書(内閣参質218第8号)があります。そこには、次のように明記されています。
「我が国が『スパイ活動は事実上野放しで、抑止力が全くない国家である』とは考えていない」
このように、政府自身が「今の法律でも抑止力は働いている」と正式に認めています。
また、防衛省が2025年1月の会議に提出した資料でも、過去の情報漏えいの原因はすべて「内部の管理ミス」であり、外国の工作による事案は一つも示されていません。
政府自らが「現行法で対応できている」としているなかで、なぜ今、市民のプライバシーを広く制限しかねない組織を急いで作る必要があるのか。この点についての説明が、決定的に不足しています。
次に、2点目として、「行政の公平性」と「マイナンバー制度への影響について」です。
地方自治の現場で、市民に最も近い立場として、マイナンバー制度との整合性について懸念しています。
今後検討されている「対外情報庁法案」では、情報活動のために特定の個人に対し、例外的に「複数のマイナンバー」を持つことを認める、いわゆる「身分の偽装」を可能にする検討がなされていると報じられています。
私たちは現場において、市民の皆様に「公平な社会のため、お一人につき一つの番号を大切に管理してください」とお願いしています。国家の都合だけで、特定の誰かに複数の番号や身分を認めることは、行政の根幹である「公平性」を壊す二重基準(ダブルスタンダード)です。現場で市民と向き合う議員として、到底納得できるものではありません。
最後に、3点目は、「自治体が保有する個人情報の取り扱いについて」です。
自治体が住民福祉のために保有している個人情報が、新しい組織によってどのように収集・利用されるのか、その具体的な「歯止め」が、法案には書かれていません。
第三者が厳しくチェックする仕組みも提案されていない現状では、一度集まった情報が、本来の目的以外に無制限に使われてしまうリスクを拭い去ることができません。
私たちは地方自治体において、市民の皆様から福祉、医療、教育といった多岐にわたる重要な個人情報をお預かりしています。これらの情報は、地方自治法に基づき、住民の福祉の増進のためにのみ、活用されるべきものです。
しかし、今回の法案で「国家情報局」に与えられようとしている、「情報の総合調整権限」は、その範囲が極めて曖昧です。自治体が保有するパーソナルデータが、どのような法的根拠で、どのような手続きを経て国に提供されるのか。その透明性が確保されないまま権限だけが先行することに、現場を預かる議員として強い危惧を抱いています。
以上の通り、私は「行政の透明性」と「制度の公平性」を守る立場から、今回の法整備に反対いたします。


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