2025/11/10
「もしも」の時の備えが命を守る!殺処分ゼロへ向けた「ペット終活」のススメ 🐾
「犬や猫の殺処分ゼロ」は、単に行政や動物愛護団体だけの問題ではありません。それは、私たち市民一人ひとりの意識と地域のつながりによって解決できる、身近な地域課題です。
先日、「犬猫殺処分ゼロと動物関連の社会問題に取り組む地方議員連盟」のZoom勉強会に参加し、「殺処分ゼロのための『入口対策』の重要性」について学びました。
講師には、東京都台東区台東保健所 生活衛生課課長補佐の高松 純子さんをお迎えし、 なぜ「入口対策」が重要なのか?ということについて、まさに人間の「終活」に取り組む岡本ゆうことしても、大きな関わりを持つ視点から、改めて認識を深めることができました。
殺処分につながる主な原因は、飼い主が飼い続けられなくなること、つまり「入口」で問題が発生することです。特に以下の3つの社会問題が大きく関わっています。
①多頭飼育問題
経済的、精神的な困難などから、適正な飼育ができずにペットが増えすぎてしまうケース。
②高齢者の飼い主問題
飼い主の入院、施設入居、死亡などにより、残されたペットの行き場がなくなるケース。
③現役世代の「もしも」の備え
元気な方でも、災害、事故、病気などで急にペットの世話ができなくなった時の準備不足。
これらの問題を未然に防ぎ、ペットの命を守るために欠かせないのが、飼い主自身による「ペット終活」です。
◆ 台東区の先進的な取り組み事例「ペットの終活ノート」について
東京都台東区では、飼い主が飼育困難になることを防ぐための先進的な取り組みを行っています。
① 高齢者のペット問題へのアプローチ
高齢者の飼い主の問題は、福祉職の方々が日常的に発見することが多いという特徴があります。そこで台東区では、福祉と連携し、高齢者の方向けに「ペットの終活ノート」を導入しています。
福祉の現場から、高齢者に「自分に何かあったらどうするか」を考えてもらうきっかけとしてノートを渡してもらいます。
ノートには、飼い主が急に世話ができなくなった際に備え、「誰に預けるか」「医療情報」「葬儀」など、ペットの一生に関する希望を自筆で記入し、サインをすることで、元気なうちから準備を進めます。
この取り組みは、認知症などで判断能力が低下する前に、準備しておくことの重要性を示しています。
②地域力を活かした早期発見・解決
多頭飼育問題や高齢者の飼育困難事例の解決には、保健所などの行政の力だけでなく、「地域力」が不可欠です。
地域猫活動との連携→ 地域猫活動は、単に野良猫のTNR(捕獲・不妊去勢手術・元に戻す)を行うだけでなく、猫を通じて地域の異変に気づく早期発見の場となります。
町内会・ご近所のつながり→ 家の中でペットが増えている多頭飼育者の発見にも、ご近所の「気になる」というつながりが大きな力となります。
「地域力」の醸成→地域住民が主体となって課題を解決する力(地域力)は、動物問題だけでなく、防災、高齢者支援など、あらゆる地域課題の早期発見・早期解決につながるのです。
③「命のバトンプロジェクト」による出口対策
台東区は、殺処分される犬猫を減らすための「出口対策」も全国に先駆けて行っていました。 新しく犬を飼う区民が、保護犬を家族に迎えることを促すための支援策です。
保護犬の譲渡を受けた区民に対して、登録手数料などの支援を行うもので、環境省のモデル事業として全国初の取り組みでした。
◆三郷市の事例から見えた「保健所のない自治体」の方向性
「保健所のない自治体で、どこまでできるのか?」という疑問に対し、埼玉県三郷市の取り組み事例は、大きなヒントを与えてくれました。
保健所がない自治体でも、地域の現状を把握し、市民の協力を得た活動、そして福祉部門など内部との連携を進めることで、殺処分ゼロに向けた「入口対策」の方向性をつかむことができるという先進事例は大きなチカラになると思いました。
◆今すぐできる「ペット終活」の準備
「まさか自分に限って」と思わずに、今すぐペットの命を守る準備を始めましょう。
「ペット終活」とは、愛する家族であるペットの「もしも」の時の安心を確保することです。
殺処分ゼロは、地域の力と飼い主一人ひとりの責任ある準備によって実現できます。あなたの「ペット終活」が、かけがえのない命を守る第一歩です。
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