2022/5/3
拝啓 野山に若葉が萌え風薫る季節となりましたが、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。
さて、新年度も5月に入り、3年ぶりの規制なしのGWとなりましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。三島市では、新たな街のにぎわいや、観光客の誘客、移住定住の促進など、昨年、三島駅・三島広小路・三嶋大社を結ぶエリアを軸に、中心市街地を活性化させる施策として、街中のリノベーション推進計画を策定しましたので、今回のコラムでお話をしたいと思います。
◇「点」のリノベーションから「面」のリノベーションへ
三島市では、令和3年度に、官⺠⼀体で街中エリア全体のリノベーションを推進するため、「三島市まちなかリノベーション推進計画」を策定しました。本年を初年度として研究会を立ち上げ、多種多様な小さな実践、スモールスタート事業を行うことで、様々な市民や事業者がアクションを起こし、そして、連動していく仕掛けを考えています。
今までのような個別の建物を扱う「点のリノベーション」から、今後は、点を連鎖させて、エリア全体を活性化に導く「面のリノベーション」(図1)へ広がるための施策が重要となってきます。
図1 エリアリノベーション
◇ 三島市内の空き家の推移
実際、三島市内でも空き家が増加しています。三島市空家等対策計画によれば、平成15年当時は、4,460戸でしたが、平成30年には、7,570戸(図2)と増加傾向にあり、早急に活用を考える時期に来ています。
図2 空き家件数・空き家率の推移
◇ 新しい発想の分散型ホテル事業が開業
平成29年12月に旅館業法が改正され、フロントと宿泊場所が別々な分散型の仕掛けができるようになりました。先進地の香取市では、古い商家の建物を宿泊施設にリノベーションして、「街全体がホテル」というコンセプトで分散型ホテル事業を展開しています。さらにエリア全体の統一感を図るため町並み保存の助成金制度を設け、建物の外観に補助金を出し、町並みの景観に統一感を図る工夫をしています。
例えば、下(写真1)にあるように街路に面した面は、歴史的風情のある建物。裏に回ると近代風の建物。というような家も見られエリアで歴史的な街並みを作っています。
左・表:歴史ある建物 右・裏:近代的な建物
写真1「同一の民家」
◇ チャレンジャーが活躍できるスモールな街づくりを
三島の魅力に引き寄せられた若者が移住し、シェアオフィス、ゲストハウス、飲食店、ウイスキーの蒸留所など古くなった空き家をリノベーションして、新しい店舗として活用しています。空き家は地域の遊休資産。遊休資産に、若手起業家が関わり、さらに、地元の工務店や生産者の新しい仕事となり経済活動を生み、「リノベーションによるまちの再生サイクル」(図3)が回ります。
一方、市が力を入れている三島駅前再開発事業は、地元以外の大手企業に対し、巨額の税金を投入し、大きなホテルとマンションを1か所に立てる事業。不確実性が高まる昨今、時間をかけゆっくりと進めていく前者のような遊休資産を活用した身の丈に合ったスモールビジネスの方が、三島に相応しい街づくりのやり方ではないでしょうか。
図3 まちの再生サイクル
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