2025/7/11
しかし、注目すべきはその反応です。カナダは動じることなく、アジアとの自由貿易へと視線を移しました。
日本の石破茂首相もまた、「なめられてたまるか」という言葉の裏で、アメリカ依存からの脱却を模索し始めています。
では、どうすればアメリカに対抗しながら、対立ではなく平和な経済圏を築けるのか?
そのヒントが、ドイツの経済思想家シルビオ・ゲゼルが100年前に提唱した「減価する通貨」にあります。
シルビオ・ゲゼル(1862-1930)
7月、トランプ大統領は突如、カナダからの輸入品に35%の関税を課すと発表。これは米加関係の根幹を揺るがすものでした。
しかしカナダは、慌てるどころか、ASEAN諸国とのFTA交渉を加速。インド太平洋へのシフトを鮮明にしました。アナンド外相は「G7の外とつながる多角的経済の時代が始まった」と語り、アメリカとの従属関係を脱する覚悟を示しました。
一方、日本にも25%の追加関税が通知されました。石破首相は「なめられてたまるか」と語り、国民の前で自立した通商政策の必要性を訴えました。
日本は長らく、経済も外交もアメリカに依存してきました。その構造は戦後80年、変わることなく続いてきましたが、ここにきてようやく、「対米従属の時代の終わり」が意識され始めたのです。
かつて平和を訴えてきたのは主に左翼勢力でした。核廃絶、軍縮、話し合いによる解決──。
それは理念として正しいとしても、「ため込めるお金の仕組み」を前提としたままでは、決して実現しない平和論だったのです。
なぜなら、通貨が「価値を蓄積できるもの」である限り、奪い合いと独占は終わらないからです。
そこで登場するのが、「減価する通貨」です。
これは、時が経つごとに価値が減っていく、つまり貯めておけないお金のこと。
シルビオ・ゲゼルはこのように説きました:
「貨幣に利子をつけるのではなく、保有にコストをかけよ。そうすれば人は貨幣を流通させ、経済は自然に回り、人は人を必要とする社会になる。」
減価する通貨は、使わなければ価値が下がるため、人々は積極的に使います。それにより経済が循環し、利潤のための蓄財よりも、つながり・協力・共助の経済が育まれるのです。
今、カナダと日本はともに、「アメリカという絶対的支配者」に対して距離を取り始めています。それは対立ではなく、新しい経済秩序への模索です。
そしてその先にあるのが、「減価する通貨」を基盤とした新たな通貨思想。
通貨を通じて人と人がつながる
価値は蓄えるものではなく、流すことで社会に循環させるもの
投機や支配ではなく、生活と共感に根ざした経済へ
これは通貨が武器ではなく、平和を生む道具になるという、まったく新しい発想です。
これまでの「平和をつくる運動」は、どれだけ尊い理念であっても、通貨の構造を問わなかったがゆえに限界を迎えました。
平和を望むなら、まず「貨幣の本質」を問い直すべきです。
そしてその鍵が、「減価する通貨」にあるのです。
カナダも、日本も、アメリカも。
争わずに共に生きるためには、
「貯める」経済から「回す」経済へ。
そして、「支配する通貨」から「つながる通貨」へ。
その一歩を、今こそ踏み出す時です。
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