2026/6/13
建設公営企業常任委員会では、道路公園施設包括管理業務の履行状況評価について報告を受けました。
説明に用いられた資料はこちらです。
所管事務調査資料:道路公園施設包括管理業務委託の実施について
委員会では様々な議論がありましたが、大きな論点は3つかと思います。
委員から、「市政モニターアンケートの結果を根拠として、包括管理業務による一定の成果が数字として表れているのではないか」との意見がありました。
確かに、令和6年度は「道路の維持管理の現状をどう思いますか」との問いに対して満足とやや満足の合計が44.5%。令和7年度は同様の問いに対して満足とやや満足の合計が53.9%と約10ポイント増加しています。
しかし、今回のアンケート結果については単純比較するには注意が必要だと感じています。
まず、令和6年度のアンケートは7月に実施されているのに対し、令和7年度のアンケートは11月から12月に実施されています。令和6年度は雑草が伸びやすく、剪定からも一定期間が経過した時期である一方、令和7年度は剪定後間もない時期であり、雑草も伸びにくい時期です。
また、自由記述の内容を見ると、維持管理業務そのものに対する意見だけでなく、道路構造や交通環境、公園のあり方などに関する意見も多く見受けられました。
アンケートの設問は道路・公園の維持管理についてとなっていますが、実際の回答は道路や公園に対する市民の印象や要望全般に及んでいます。
そのため、このアンケート結果を履行状況評価の根拠として位置付けるかどうかについては、慎重に検討する必要があるのではないかと感じています。
今回の履行状況評価は、道路・公園課の課長及び係長4名による協議によって決定されたとの説明でした。また、その協議内容については記録を作成していないということもわかりました。
確かに、日常業務の中には会議録を作成しない簡易な打合せや協議も存在するでしょう。ですが、公務員が業務時間中に公務として行った協議については原則として記録を残すべきです。特に今回のような業務評価に関する協議であればなおさらです。
行政の意思決定は、将来的に監査請求や住民訴訟の対象となる可能性があります。その場合、仮に担当者が異動や退職をした後であっても、なぜその評価になったのかを説明できなければなりません。
事実、「業務実施体制が5点満点中3点なのに、緊急対応体制が4点なのは何故なのか」や「付加的業務はなぜA評価だったのか」など、今回の説明を聞いた時点で疑問に思った採点は実際にあります。こうした疑問は、後からでも客観的に評価できるようにしておくべきだと思います。
公務員による公務記録の在り方としても疑問が残ります。今回の評価協議について記録が残されていなかったことは非常に大きな問題だと感じました。評価結果がブラックボックスになっていることは非常に由々しき問題です。
履行状況評価の総括では「実務担当者同士の適切な引継ぎがなされなかったことなどにより、市民からの要望等が前年に比べ多くあった」と整理されています。
確かに、前任の事業者が引継ぎ会議に出席しなかったこと自体は事実です。しかし、市民からの要望が増えた原因を引継ぎ不足と結論付けるのであれば、もう少し具体的な説明が必要ではないでしょうか。
例えば、継続案件の情報共有不足による問い合わせであれば、引継ぎ不足が原因という整理も理解できます。一方で、剪定方法や作業品質に関する苦情、樹木管理や除草に関する要望、現場対応そのものに対する意見であれば、それは引継ぎの問題というよりも、受託者自身の業務遂行や品質管理の問題として整理すべきものです。
また、実際に作業を行うのは専門事業者です。危険木情報や継続案件などの事務的な引継ぎは重要だと思いますが、剪定技術や植栽管理のノウハウまで前受託者から引き継がなければならないという性質のものではありません。
市民要望が増えたこと自体は事実としても、その原因を引継ぎ不足と評価するのであれば、具体的にどのような要望があり、それがどのように引継ぎ不足と結び付くのかについて説明が必要だったのではないでしょうか。
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