2026/2/28
2026年2月19日に行われた民生文教常任委員会の所管事務調査にて「高齢者バス運賃助成事業の見直しについて」という報告を受けています。見直し内容そのものについては同日に投稿した速報にて触れていますが、ここでは制度の考え方について整理してみます。速報記事はこちら。
民生文教常任委員会速報(高齢者バス助成見直し・部活動地域移行など)
高齢者バス運賃助成制度は、助成割合を5割から3割へ見直し、あわせて阪急グランドパス購入費への助成を導入する方向で整理が進められています。
制度の持続可能性という観点は理解できますが、改めて考えたいのは、本制度の立ち位置です。
2025年9月2日の所管事務調査で報告を受けたアンケート結果によると、高齢者の移動手段として最も割合が高いのは「徒歩・自転車」です。制度利用者であってもその傾向は大きく変わりません。
阪急バスの利用も一定割合存在しますが、高齢者の移動がバス中心であるとは言い切れません。日常的には徒歩や自転車を使い、雨天や猛暑日、坂道や荷物の多い日などにバスを利用するという使い分けも想定されます。居住地によっても使用頻度は大きく変わるはずです。
つまり、バスは主たる移動手段というより「補完的な移動手段」である可能性もあります。
割引証の所有により外出が「増えた」「どちらかと言えば増えた」との回答は4割強、「維持できている」まで含めると約7割とされています。一定の効果を示唆するデータではあります。
一方で、これは自己評価であり、「新たな外出が生まれた」のか「もともとの外出が維持されている」のかは判別が難しい面があります。
利用回数を見ると、月10回未満が過半数を占める一方、月20回以上利用する層も一定数存在します。月20回以上の利用となると、会社員の通勤に近しい頻度です。つまり、それは日常的に外出している層とも捉えられます。
この層への助成は、外出を新たに生み出すというより、既存の外出を支える経済的支援に近い側面を持つ可能性があります。
グランドパスは、いわゆる定期券的な考え方を持った商品です。利用頻度が高い層、また利用期間が長い層ほど恩恵を受けやすい設計となります。
これは制度の性格を「外出を増やす政策」から「多頻度利用者の負担軽減」へと重心を移す側面を持ちます。
ただ、それ自体が不適切とは言いません。この制度の目的を経済支援として整理するのであれば、負担軽減効果を比較的明確に測ることができるからです。
「どれだけ利用されているか」は利用状況であって、必ずしも成果そのものではありません。
目的をどこに置くかによって、測るべき指標は変わります。
本制度は、一定の効果を示唆する側面もあります。一方で、目的との整合が十分に整理されているとは言い切れません。
外出促進なのか、外出継続支援なのか、経済支援なのか。制度の性格を明確にすることが、今後の議論において重要になると感じています。
市民のみなさんの声が市政をより良くするヒントになります。今回のテーマに限らず、市政全般についてのご意見をお聞かせください。匿名で投稿できますので、ぜひこちらのフォームからお寄せください。
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>大原 ゆうき (オオハラ ユウキ)>高齢者バス運賃助成は「外出促進」か「経済支援」か