2026/4/16
名古屋市の中学校で、長年続いてきた『部活動』が、昨年10月から大きく変わりました。名古屋市立中学校・部活動改革についてお伝えします。
これまで部活動といえば、平日の放課後から土日に至るまで、教員が指導し、同じ校舎に通う仲間と共に汗を流すのが当たり前の光景でした。
しかし、名古屋市では2025年10月から、市立中学校の土・日の部活動を廃止して、その代わりに導入されたのが、地域スポーツクラブや民間事業者が運営する『地域クラブ活動』です。
平日の放課後はこれまで通り学校の教員が顧問を務めますが、土日休日は学校の管理下を離れ、生徒は個人で地域のクラブに申し込んで活動することになります。
この背景には、深刻な教員の長時間労働の問題があります。平日の授業に加え、休日まで部活動の引率や指導に当たる教員の負担を軽減することは、教育現場の喫緊の課題でした。また、専門的な知識を持つ指導者に教わりたいという生徒側のニーズも、この改革を後押ししました。しかし、この『効率化』と『専門性』を追求する流れの中で、大きな課題が生まれていることがわかりました。
生徒たちの『競技志向の差』による機会の格差と、エリア問題です。
今回の地域移行によって、確かなメリットを享受しているのは、『競技を追求したい層』の生徒たちです。少子化によって、一校だけでは野球やサッカーなどのチームが組めないという小規模校が増えた中で、地域移行によって複数の学校から生徒が集まれるようになり、大きな活動ができるようになりました。また、専門コーチによる質の高い指導を受けられることは、上達を目指す生徒にとって大きなプラスです。
一方で、懸念されるのが、必ずしも競技を追及せず、身近にスポーツや芸術を楽しみたい、友達と一緒に楽しみたい、と考える生徒への影響です。地域クラブは運営のために会費を徴収し、指導者も専門家が招かれるため、どうしても活動内容が『競技志向』に寄りやすくなります。かつての部活動のような、いわば『コミュニティ』としての受け皿が失われてしまった側面は否めないと思います。
また、地域以降の本拠となる中学校は、グラウンドが大きくや教室の多いエリアに設定されているものが多く、中区のような都心からは、一人で身近に通える場所にはクラブ活動がない、というエリア偏在の問題も生じています。
名古屋市教育委員会は、公式ポータルサイト『なごや土日クラブ活動ポータル』を開設しています。エリア検索もできますので、ぜひ自分の地域・費用などを確認してみてください。また、世帯の経済状況に応じた参加費の補助制度なども案内されています。
今回の中学校の部活動改革で、学校の公教育の本来の持つ、「誰でも身近に、無償で」という側面が薄らいだことは確かだと思います。一方で、大人数で専門的な指導を受けられるという、団体競技の教育機会がより広がったことも事実です。
ぜひご意見お寄せください。
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ツカモト ツヨシ/45歳/男
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