2022/8/26
【ベーシック・サービス】
教育、医療、介護など人間が生きていく上で不可欠なサービスを無償化する「ベーシック・サービス」の提唱者である、慶応義塾大学経済学部 井手英策教授のオンライン会議を視聴しました。
井手教授の提唱するベーシック・サービスは、3つのポイントがあります。
①給付対象はあくまでサービスであること。
②給付するサービスは、人間が生きていく上で不可欠な基礎的なものに絞りこむ。
③所得制限を設けず、全ての人を対象にしていること。
井手教授は、「弱者を助ける」ではなく「弱者を生まない」との発想が重要だと言われています。
中間層を含む全ての人の生活を保障し、やむを得ない事情で働けない人には「品位ある命の保障」を行うとしています。
また、ベーシック・サービスが実現しても残る課題として、例えば、地域では、困難を抱え、孤立している人もいる。
こうした課題に対処するのが、「ソーシャルワーク」であり、困難を抱える当事者と家族の置かれている環境ごと変えていくことが重要で、サービスの提供だけで済むものではないと警鐘しています。
私は、「ベーシック・サービス」について、非常に関心があり、引き込まれるように話を聞かせていただきました。
特に、ベーシック・インカムではなく、サービスだと強調されていたことが印象的です。
第13回公明党全国大会(2020年9月)において石井幹事長は、「ベーシック・サービス」について、下記のように言及しています。
長文ですが、記載します。
「ベーシック・サービス」論を検討
公明党は結党以来、全民衆の最大幸福をめざす「大衆福祉」の旗を掲げてきました。社会保障制度の安定と充実に向けた2012年の「社会保障と税の一体改革」では、公明党が主導して民主、自民との3党合意を実現。これをスタートラインにして、従来の年金、医療、介護に教育無償化など子育て支援を加え、老若男女、誰もが安心して暮らせる画期的な全世代型社会保障へと踏み出しました。
2025年以降、団塊の世代全員が75歳以上となり、医療・介護ニーズの急増が予想される一方、社会保障の支え手の減少にも直結する少子化も危機的状況に あります。さらに今回のコロナ禍では、生活保護の申請が急増するとともに、多くの世帯が生活に困窮していることが判明。低所得層だけでなく中間層も含む全ての人を受益者とし、社会に「分断」をもたらさないようにする新たなセーフティーネット(安全網)の整備を求める声が高まっています。
具体策の一つとして注目されているのが、全世代型社会保障の考え方をさらに推し進めた「ベーシック・サービス」論です。
これは、医療や介護、育児、教育、障がい者福祉、住まいなど人間が生きていく上で不可欠な基本的サービスを無償化し、
「弱者を助ける制度」から「弱者を生まない社会」へと福祉の裾野を大きく広げるものです。ベーシック・サービスに似た手法として、全ての個人に一定額の現金を継続的に給付するベーシック・インカムがありますが、給付の中身がサービスと現金では、決定的に異なります。
公明党はこれまで、全ての消費者の痛税感を緩和する軽減税率の実施、さらに教育無償化や未婚のひとり親への支援など、経済的、社会的理由による分断や格差を生み出さないように、“防波堤”として社会の安定を担う役割を果たしてきました。
誰も置き去りにしない包摂社会を築くためには、従来の枠組みにとらわれず思い切った発想で改革を推進していかねばなりません。
三つの視点に言及した中で、包摂社会に「創造的」と冠したのは、不断の改革を断行するという意味を込めたものです。
こうした観点からポストコロナ時代における新たなセーフティーネットを構築するため、ベーシック・サービス論を本格的に
検討する場を党内に設け、給付と負担の両面から積極的に議論を行っていきたい。


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