2026/6/20
本日6月20日、調布青年会議所さん主催の公開討論会@調布駅前に登壇させていただきました。
事前に10項目に渡るご質問をいただいていましたが、時間の関係もあり、2つは扱われませんでした。ちょうど有権者の皆さまにとっては争点になりそうな質問もありましたので、私の分だけになりますが、回答をここに記載しておきます。他の予定候補者にも用意されていたご回答を確認していただくと、比較できて良いのではないでしょうか。
動画はコチラです。
なお、公開討論会で扱われたものは黄色マーカー、扱われなかったものには水色マーカーをつけています。
自己紹介
木下やすこでございます。神戸出身で、調布には2002年から住んでおります。現在は夫、中3の息子、2歳の愛犬、義理の両親とともに上石原に住んでいます。もともとは中学高校や大学で教鞭を取り、英語を教えていました。
2019年から地域政党生活者ネットワークに所属し、市議として活動しています。重点的に取り組んできたのは、まちづくりへの市民参加、情報公開とプロセスの透明化、子どもの権利に立った政策、インクルーシブな地域社会づくり、家族介護者支援、温暖化対策などです。生活者の視点から政策提案してきたことが特徴です。
市議としては、他会派と異なる態度をとることも多くありました。その判断の軸としていつも大切にしてきた政治理念は、人権意識、共感力、公平性です。声の大きな人だけでなく、声を上げにくい人の困りごとにも目を向け、市政の中で見えにくい課題を可視化することを心がけてきました。
その背景には、一市民として、一人の人間としての経験があります。中でも教員経験は大きく、教室では多様な個性をもつ生徒一人ひとりに真摯に向き合い、公平に接することが求められました。また、相手に伝わるよう教えるには、共感と配慮が欠かせません。市民の皆さまの声にも同じ姿勢で向き合い、暮らしの現場から政策を組み立てることを大切にしてきました。よろしくお願いいたします。
①調布市のビジョンについて
調布市の10年後をどのような街にしたいと考えていますか。またその実現に向けて最優先で取り組む政策を3つお聞かせください。
私が描く10年後の調布では、地域の人たちが新しい形でつながり、一人暮らしの若者も高齢者も孤立しない地域社会が構築されています。障害の有無にかかわらず人々が交流し、子どもたちは住む地域の学校でともに学んでいます。災害への備えが自助、共助においても進んでいますし、温暖化対策が全市で進んでいます。子どもや若者のアイデアがまちづくりに生かされ、すべての子どもたちが笑顔で生き生きと暮らしています。
そのために、以下のことに取り組みます。
まず、地域のつながりを再構築するために、若い世代が参加しやすい新しい形を市民とともに考え、進めます。アウトリーチや同行支援で相談につながりにくい方たちを相談や支援につなげます。子ども、若者から高齢者まで気軽に集える地域の居場所を増やし、そこに色々なことを相談できる職員を配置します。子どもたちが障害があっても住む地域の学校に通えるよう教育環境を整備します。
二つ目として、子どもの権利条例を作り、子どもの最善の利益の視点に立った施策を進めます。子どもオンブスパーソン制度の導入、子ども・若者会議の設置と予算の充当、プレーパークの常設を進めます。
三つ目として、校舎や体育館の断熱改修、窓断熱DIY、太陽光パネル設置や蓄電池利用を優先的に進め、長期的には市民電力会社設立に向けて検討を始めます。
②市管理施設について
グリーンホールや市民プール、その他市が管理する公共施設の老朽化や維持管理が課題となっていると思います。今後の公共施設のあり方や再編、活用についてどのようなお考えをお持ちですか。
公共施設の老朽化対策や更新は、本当に大きな課題です。単に老朽化だけを改修や建て替えの順序決定の根拠にするのではなく、その用途も考慮に入れ、命と暮らし、子どもの育ちを支えるという視点を優先順位の上位に置いて、公共施設マネジメント計画を見直したいと考えています。現在の計画は職員だけで作ってしまいましたので、見直しは利用者や市民の皆さまの声を伺い、市民参加で進めます。その中で統廃合という案が出てきて、理解が得られるようでしたら、そうした選択肢もあると思います。
学校校舎や体育館の断熱改修、トイレ整備も進めます。グリーンホール建替えは、急がずに今しばらく建設費なども様子を見ながら慎重に検討します。
体育館やプールの整備は市民の皆さんの健康維持のためにも、ウェルビーイング向上のためにも重要だと考えています。現在、室内の運動施設の不足についてもお声をいただいていますし、真夏に屋外プールが使えない状況もあります。また、中学生の部活のこともあります。こういった課題を地域ごとに整理して、今後、老朽化のタイミングが再び同じ時期に集中しないように、との視点も入れながら、調布中学校で予定されている、一般開放もできる学校の屋内プールと体育館の併設など、限られた敷地で複数の機能をカバーできるよう、教育とも連携して再配置に取り組みたいと考えています。
③財源の使い道について
限られた財源の中で、市の財政をどのような分野に重点配分すべきと考えていますか。また、なにを見直しますか。その理由もお聞かせください。
子どもや高齢者、障害者の福祉、生活支援、教育、防災・減災と温暖化対策、財政力強化に重点配分し、そのために開発計画を見直します。
現在、市では柴崎の開かずの踏切解消に80億円以上、調布基地跡地留保地の開発に約70億円、さらに完成後の管理運営委託料も予定されています。開発を全否定するものではありませんが、貯蓄が多くない中で、人口減少や下水道管路などインフラの急速な老朽化も迫っているため、優先順位を見直します。
人口減少、少子高齢化の影響は今後、市財政にも本格的に表れます。調布市は不交付団体で、皆さまからの税収で平均的な市民サービスを賄える状況にありますが、万一の時に幅広く使える財政調整基金は十分とは言えず、強化が必要です。
ハード面では、学校校舎の改修・建て替えやトイレ改修、避難所となる体育館の断熱改修を優先的、計画的に進めます。そのため基金のあり方を見直し、校舎基金を別立てで設置します。
生活支援では、専門人材不足の解消に取り組みます。小規模事業者への財政支援、介護職の報酬改善、保育士やバスドライバーの処遇改善により人材確保を進めます。
また、物価高騰対策は国待ちにせず、市が主体的に検討し当初予算に計上します。ひとり親家庭、今後増える一人暮らしの非正規雇用者や高齢者などへの家賃補助を含め、実効性ある生活支援を継続的に展開します。
④物価高対策について
物価高騰が続く中、市民生活や事業者への影響をどのように捉えていますか。また、市としてどのような支援策を講じるべきと考えていますか。539
物価高騰は、厳しい状況にある事業者にとって事業継続を左右する深刻な問題であり、市民生活にも大きな影響を及ぼしています。基礎自治体としては、より厳しい影響を受けている事業者への支援と、年金生活者、生活保護受給者、非正規雇用のひとり親、一人暮らしの若者や非正規雇用者、年金生活の高齢者など、貯蓄が少なく手取り収入が増えにくい層への手厚い支援が重要だと考えています。
国は物価高騰対策として、秋の決算後の補正予算で各自治体に交付金を配分しますが、そもそも交付団体への交付金にも物価高騰分が十分反映されていません。不交付団体である調布市はなおのこと、自力での支援を前提に年度を始めざるを得ず、事業者支援は厳しい状況です。
そのため、まず国や都に対し、物価高騰対策の補助を当初予算で十分に見込むよう求めます。同時に、限られた財源で必要な支援を届けるには実態把握が欠かせません。市が主体的に生活実態や事業者の状況を調査し、行政の支援の網の目からこぼれ落ちている層を把握することから取り組みます。
その上で、より厳しい影響を受けている事業者、市民に重点的に支援を届けます。デジタル商品券や一律の現金給付は、必ずしも平等・公平な施策とは言えないと考えています。生活実態調査に基づき、家計や事業の状況に応じた実効性ある支援を進めます。
⑤安全・治安について
新しくなった駅前ひろばで、不審な声掛けが発生しています。市民が安心して暮らせるまちづくりのために、防犯や治安対策についてどのような施策を進めていくお考えですか。
「不審な声かけ」の具体的な内容は把握できていませんが、まずは地域の人のつながりを再構築し、人と人との信頼関係を回復することが、防犯力を高める上で重要だと考えています。孤立を防ぎ、顔の見える関係を増やすことで、子どもや高齢者を犯罪から守る地域づくりにつなげます。
高齢者を対象とした詐欺対策では、手口の巧妙化に対応するため、行政が新しい手口を把握し、早めの周知啓発や防衛策を打つ必要があります。ご近所での情報共有も有効ですので、その意味でも地域のつながりを強めます。
子どもたちには、不審者に声をかけられたり付きまとわれたりした時の対処法を具体的に伝え、いざという時に行動できるよう備えることも大切です。しかし同時に重要なのは、子どもの権利が日常的に保障される教育環境や地域づくり、子どもたち自身の自信とエンパワメントにつながる取組みですので、子どもの権利への理解と実践を進めます。
また、子どもへの性被害は子どもの将来に深刻な影響を与える重大な犯罪です。防ぐため、包括的性教育を家庭や地域でも進めます。
近年はSNSを通じて子どもや若者が犯罪に巻き込まれる事件も増えています。情報、金融、メディアに関するリテラシー教育は欠かせません。学校だけに任せず、自治体としても教育と連携し、地域全体で子どもと若者を守る取組みを進めます。
⑥子育てについて
子育て世代から選ばれるまちであり続けるために、子育て支援や教育環境の充実についてどのようなビジョンをお持ちですか。
まず、子育てを孤立させないことが重要です。育休が比較的長く取れるようになった一方で、乳幼児期の子育てが家庭内に閉じやすくなっており、孤立への対応は重要課題です。調布市では産前産後の継続支援は進んでいますが、家の近くで気軽に立ち寄り、相談・交流・情報収集できる場が不足しています。子育てカフェaonaがなくなった今、児童館の週末開放や、aonaのような子育てカフェを増やし、地域の居場所づくりを進めます。誰でも保育も、親子を地域につなぐ仕組みとして活用し、地域の子育て経験者が相談相手や手助け役となって伴走する仕組みも検討します。
また、近年の猛暑で子どもが安心して遊べる場所が減っています。児童館の週末開放に加え、教育分野とも連携して体育館を子どもに開放し、雨の日や夏休みの遊び場を確保します。子どもの遊ぶ権利を保障するため、調布市にはまだないプレーパークも常設します。
食の面では、地場野菜などを用いた安全な給食を学校だけでなく保育園にも広げ、無農薬・低農薬野菜を導入できるよう支援します。校舎建替えについては先ほども触れました。
さらに、特別支援学級を全校に設置し、障がいのある子どもたちも住んでいる地域の学校で受け入れられる体制を進めます。子育て、教育、遊び場のすべてにおいて、誰も排除されないインクルーシブな地域をつくります。
★FC 東京との関係について
FC 東京との包括連携協定や地域連携について、これまでの取り組みをどのように評価されていますか。また、調布基地跡地留保地を含め、今後どのように発展させていきたいと考えていますか。
FC東京の地域貢献の取組みは評価しています。留保地計画の進め方に疑義があるため、アンチFC東京と見られることもあります。公人の立場ですので、公の場では話してきていませんが、私自身はFC東京が好きです。
一方、留保地は税金で購入する公共の土地であり、公共施設を整備する計画ですので、プロセスの透明化と、市民意見を反映した内容への見直しが必要です。公金を使う計画でありながら、協議過程はほとんど非公開です。FC東京にもまちづくりのパートナーとして、公共に求められる透明性と市民との情報共有の原則をご理解いただきたいと考えています。
公園計画の内容については、20年前に市が4年かけて市民意見を反映した利用計画では、樹木の少ない所に運動施設を置き、自然広場や大きな芝生広場も備えた、市民が憩える緑豊かな公園です。しかし今の計画は、運動施設の面積割合を増やす条例改正を要するなど、市の公園ルールを逸脱し、緑の保全を求める多数の意見が尊重されていません。シール投票でも20年前の計画が圧倒的に人気で、市の環境保全審議会も見直しを求めています。
今後の財政運営に責任を負う立場としても、財政負担軽減と自然環境保護の2つの視点を入れ、市民参加プロセスを踏み直し、計画を見直していきます。
同時に、FC東京とはこれからも良好な関係を築き、子どもたちに夢を与える存在であり続けていただくことを期待しています。
★防災について
先日の台風で野川・仙川の氾濫危険警報が発令されました。大規模な風水害への備えが求められています。災害に強いまちづくりに向けて、どのような防災・減災対策を進めていくのか、考えを聞かせてください。
基礎自治体として取り組める水害対策でまず重要なのは、グリーンインフラ整備だと考えています。そのため農地を含む緑地保全が欠かせませんが、農地は減少傾向にあり、水害対策としても公共の緑地をこれ以上減らすことはできません。また、土の部分を残すだけでなく、樹木の枝葉が雨粒を受け止める効果も大きく、樹木保全も重要です。留保地の森をほとんど伐採する公園計画は、環境保全審議会でも減災どころか増災になると指摘されており、留保地の樹木保全は水害対策としても欠かせません。
また、市でも取り組み始めている雨庭は、雨水が地下に浸透しやすい土の部分をつくり、川への流入を抑える仕組みです。貯水タンクや雨水浸透ますの普及と合わせ、家庭の庭やアスファルト部分にも雨庭を広げることで、市民の皆さまとともに地下水涵養と水害対策を進めます。
さらに、市でも要支援者、つまり自力で避難行動を取りにくい方々の避難行動支援計画に苦慮しています。背景には、こうした方々の孤立があります。地域の顔の見える関係づくりに加え、子どもの頃から障害があっても地域で見えない存在にしないインクルーシブな保育・教育環境を整えることも、災害時への備えです。また、大雨の背景にある地球温暖化を抑える取組みも進めます。
⑦若者の挑戦を応援する環境について
起業や地域活動、文化、芸術活動など若者が挑戦できる環境作りについてどのように考えていますか。また、若者が「調布のために何かしたい」と思えるようになるために何をしますか。
子ども会議と同様に、若者会議も設置したいと考えています。意見を聞くだけでなく、予算をつけることで、若者の声が実現する仕組みを作ります。また、若者の提案と市民団体やNPO、大学や企業とのマッチングをおこなうことで、協働のプロジェクトの立ち上げを支援します。庁内でも、若い職員の提案をもっと施策や事業に反映させるため、部署をまたいで若手職員のチームを作り、縦割りに囚われない、自由な発想での政策提案を促すなど、まずはこうした仕組み、枠組みづくりを進めます。
また、文化・芸術活動については、若者への公共施設の貸し出し料金の減免や、活動支援助成も考えられます。また、公共施設や市庁舎前庭、駅前広場を活用して、若者アーティストの作品展示や発表の機会を提供するのも良いと思います。今後、駅前広場の運営協議会とも連携して、若い方々の活躍の場があり、また活躍が見える取組みを進めます。
一方、この間痛感しているのは、言葉遣い一つを取ってみても、若い世代の方々と色々と乖離があるということです。ですので、一方的に決めるのではなく、若者会議や若者アンケートできちんと意見を把握して、若い職員の意向も尊重しながら、一緒に作っていきたいと思います。その中で、首長としては、多少の失敗も必要なプロセスとして引き受け、責任を負うという姿勢を大切にしたいと思います。
⑧最終質問
市民の皆様に「この候補者に市政を任せたい」と思っていただくために、ご自身の強みと、他の候補者にはない特徴を聞かせください。
3つ述べます。まず私の特徴は、社会のマイノリティである女性として生きてきたことです。ジェンダー格差など社会構造による生きづらさが自己責任とされがちなこの社会で、支援を必要とする方々を実感をもって理解しています。大震災、就職氷河期、教員生活、30代の5年にわたる引きこもり生活、子育て、不登校児の保護者、高齢の両親との生活などの経験も、私の原点であり強みです。
2つめは市議会でのスタンスです。私はこの中で唯一、議員報酬の引き上げに反対してきました。物価高騰の影響を受ける市民の血税から報酬をいただく立場として、今の情勢下での引き上げには賛同できませんでした。
また先日の市議会では、教育への政治介入が懸念される陳情書の提出がありました。多くの議会では審議対象から外したり、不採択としています。私も不採択を求めましたが、ここにいらっしゃる方々、自民党さん含め、趣旨採択をされています。教育への政治介入に対する考え方の違いが現れています。
3点目は財政への理解です。私は多くの予算・決算に反対してきました。その大きな理由は「市民生活支援を第一の責務」とするとの言葉とは裏腹に、長友市政には支援を隅々まで届かせる意思を見いだせなかったからです。そのために7年間財政を学んだことは、私の強みです。私はこれからも、人権意識と共感力、公平性を政治理念の中心に据え、皆さんの命とくらし、平和を守ることを最優先に取組みます。

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キノシタ ヤスコ/53歳/女
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