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奥日光自然の家、自然教室の利用校「ゼロ」に。転換点を迎える

2026/4/21

草加っ子の「自然体験」の場として親しまれてきた「草加市立奥日光自然の家」。 2026年度、ついに市内小中学校の自然教室での利用校数が「ゼロ」となります。私自身も、小・中学校時代に奥日光で過ごした一人として、非常に感慨深いものがあります。

 

 

なぜ自然教室での利用がなくなったのか?

 

教育委員会に確認したところ、主な理由は以下の通りです。

  • 施設管理人の不在
  • 中禅寺湖の船(機船)が運行できないことによる移動手段の制限
  • 施設規模と感染症対策のミスマッチ

以前から、大人数での宿泊におけるソーシャルディスタンスの確保が難しく、児童生徒数が一定人数以下の学校しか利用できない状況が続いていました。2024年度は小学校5校、2025年度は小学校3校と減少が続いていましたが、ついに2026年度、学校行事としての利用は幕を閉じることになります。

 

 

一般宿泊施設としての現状と課題

 

2026年度、自然の家は「一般利用のみ」の施設となります。予算の推移(前年度比)を見ると、その変化が顕著です。

 

 

近年、一般の宿泊利用者は増加傾向にあり、収入面では増収を見込んでいます。一方、歳出については、自然教室が実施されないこと等により減額となりましたが、それでも年間約3,500万円の公金が管理・運営に投入される計画です。

 

今後の課題

  • 公費投入の是非:一般宿泊という「市民の保養」がメインとなるなかで、年間3,500万円の持ち出しを続けていくことが妥当か。
  • 施設の老朽化:どの棟も築60年超。老朽化への対応、維持改修コストは今後さらに膨らむことが予想されます。
  • 教育的意義の再定義:学校の教育施設ではなくなった今、市としてこの施設をどう位置づけるのか。

 

 

ひとつの区切りを迎えて…

 

国立公園内のあそこでしか味わえない空気感は、私にとってもかけがえのない思い出です。しかし、現在では学校ごとに地域の特性を活かした多様な自然教室が展開されています。

実際に、私の子どもが体験してきた「今の自然教室」での生き生きとした表情を見ると、それぞれの学校が模索する新しい特色もまた、非常に魅力的だと感じます。

 

草加市の長い歴史のなかで、奥日光自然の家が果たしてきた大きな役割が、ひとつの区切りを迎えた——。今はそんな、少し寂しくも現実を見つめるべき節目に立っているのだと感じています。

 

今後、この施設をどうしていくべきか。草加市教育委員会では、市長部局と連携して民営化の検討も視野に入れた今後の在り方について検討が進められています。市民の重要な財産について、前向きな議論を求めていきます。

 

 

【奥日光自然の家とは】

1986年(昭和61年)、草加市が「奥日光大学村」を無償で譲り受け開設。中禅寺湖畔の奥、海抜1300mに位置し、4棟の宿泊棟(445人収容)を備える草加市の保養施設です。各棟の建築年は1964年から1967年にかけて。西ノ湖や小田代原へのハイキング拠点として長く愛されてきました。

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著者

佐藤 のりかず

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