2022/6/24
今回の参議院選挙が始まり、感じること。
ネット選挙が当たり前となった今、ネット上で情報収集する場合の特徴であるエコーチェンバーやフィルターバブル(※参照↓)といった現象の影響がとても大きくなっているおり、それも発信する候補者側より、受け手である支援者側で顕著に現れているように感じます。
例えば演説動画は、応援する候補の動画の中では伝えたい部分が切り抜かれ、字幕や資料までついて分かりやすく、中では賛同者の相槌が鳴り響く。
仮に失言や反対意見があっても編集でき、コメントは賞賛ばかりと、まさにエコーチェンバー状態。
そして、他候補の動画はあえて見ない、もしくはフィルターバブル現象で出てこない。
そうなると、他の候補者を横に並べて比べる機会は減り、周り全員が仲間で同意見だと感じ、さらにエコーチェンバー状態に。
といった具合に、それぞれの政党や候補者の支援者は先鋭化し、我らこそは正義!他は全て嘘で敵!となり、お互いの溝は深まっていく。
また、「自分の頭で考えよう」と言われ、自分で考えているつもりが、実は与えられた情報のみを鵜呑みにして思考停止してしまい、自分(が支持する政党や、候補)と合わない意見は一切受け付けない。というような状況を目にすることも少なくありません。
それぞれ考えが違って当たり前なのですが、「聴く耳」がないと議論もできませんので、どんどん溝が深まっていき、それぞれが分断されていくことを懸念します。
今後、ネット選挙とどのように向き合っていくべきなのか、自分自身も省みながら、今回の選挙の経過と結果をしっかり見届けます。
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(※)総務省HPより
「エコーチェンバー」とは…
ソーシャルメディアを利用する際、自分と似た興味関心をもつユーザーをフォローする結果、意見をSNSで発信すると自分と似た意見が返ってくるという状況を、閉じた小部屋で音が反響する物理現象にたとえたものである。
「フィルターバブル」とは…
アルゴリズムがネット利用者個人の検索履歴やクリック履歴を分析し学習することで、個々のユーザーにとっては望むと望まざるとにかかわらず見たい情報が優先的に表示され、利用者の観点に合わない情報からは隔離され、自身の考え方や価値観の「バブル(泡)」の中に孤立するという情報環境を指す。
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