2025/1/19
私は12年前に行われた2期目の選挙から、選挙カーを使っていません。
最初から最後まで自転車で走っているのですが、パフォーマンスと捉えられることもありますので、改めて理由をお伝えさせていただきます。
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選挙といえば選挙カーというのが、これまでの常識でした。
しかし、情報伝達手段が多様化した現代、本来候補者の政策を伝えるためであった選挙カーのあり方が問われています。
受験シーズン直前に行われる北九州市議選ですが、私自身過去に受験勉強の邪魔をされて辛かった記憶があります。
初めての選挙では、交代勤務明けで寝ていたところを起こされた、寝付いたばかりの赤ちゃんが目を覚ましてしまった、という苦情をいただき、今でも申し訳なく感じております。
「選挙カーは法律で認められているから我慢してください」とは、とても言えません。
限られた期間とはいえ、多くの候補者が朝から晩まで車を走らすことは、少なからずガソリンを消費し、CO2を排出することとなり、過度な低速運転は渋滞の原因にもなります。
首長選や国政選挙のように行政区をまたぎ、広範囲で少人数が出馬する選挙であれば事情は異なりますが、ごく限られた選挙区で多くの候補者が出馬する、しかも環境先進都市を謳う北九州市の市議選においては選挙カーを利用することに違和感を覚えました。
また、選挙カーのレンタカー代、運転手代やガソリン代は公費負担であり、原則一人の候補につき市から最大30万円強が支給され、例えば70人が立候補すると最大約2,200万円が税金から支払われます。市の予算全体からすれば僅かではありますが、選挙カーの利用を考え直す時期に来ていると感じます。
そして、何事も過去を踏襲するのではなく、常識にとらわれずに新しい形を提案したいとの思いから、自身の行動を通じて問題提起しようと考えました。
そこで私は、2期目(平成25年)の市議選からは選挙カーを使わず、終始自転車で走っています。ちなみに、走る時間帯はおおよそ10〜18時、場所は大通りや駅周辺が中心です。
自転車の良いところは、音量(そもそも小さいですが)をこまめに調整できることや、いつでも止まって多くの方と直接コミュニケーションを取れることです。実際、選挙中に初対面の方から宿題をいただくこともありました。
今後も選挙だけでなく、日常活動においても、過去の慣習に縛られず、やめるべきをやめ、新たなことには臆せず挑戦し、いつでも有権者の皆様と感覚を共にすることを心掛けて参ります。
※選挙カーの利用は権利ですので、他候補の利用を否定するつもりはありません。特に新人候補については大事なPR手段であるとも考えています。
※名前の連呼中心の選挙カー、支援者中心に配布される資料、一部の候補者しかないホームページなどでは、有権者の皆様は一律に全候補者の考えを比べ知る機会がないことを私は問題と考えました。そこで、平成29年に行われた北九州市議会議員選挙で私は、全候補の考えが全世帯に配布される「選挙公報」の実現をお約束しました。
その後、議会において議会改革協議会のメンバーに加わり、超党派の議員としっかり協議した上で、次回(令和3年)の北九州市議会議員選挙では選挙公報の発行が実現しました。有権者の皆様の判断の一助となることを願っております。
ただし、限られた紙面で伝えられる情報が限られているため、ネット上の公報をもっと自由に利用できるよう提案しています。
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