2025/5/29
軍事評論家、特にロシアに詳しい専門家としてテレビ等で鋭い批評を行っている小泉悠先生からロシア・ウクライナ戦争についてお話を聴く機会がありました。
私自身、ずっとモヤモヤしていた、この戦争はどうなると終わるのか?という疑問に対して、なるほどと思える話でたいへん興味深かったです。
戦争が終わるのは、①戦争の目的が達成された時か、②どちらかが圧倒的な勝利を収めた時です。
プーチンが戦争を始めた理由は主に3つ。①NATO非加盟、ウクライナの中立化、②ロシア系ウクライナ人の保護、③ウクライナの非ナチ化。ここでナチスの話が出てくるのが日本人には理解し難いのですが、ソ連解体後のロシアにとって「我々は人類の敵ナチスを倒した偉大な国なんだ」ということが国民統合の重要な価値となっているのです。プーチンは、キエフ・ルーシーをルーツとするウクライナは、ロシアの一部と考えており、2014年の政変で親露政権が倒れて以来、キーウに居座っている「ネオナチ」勢力を追い出し、非軍事化することを目標としているのです。つまり、占領地域を割譲すれば済む話でないので、この戦争は簡単には終わりません。
一方で、アメリカによる軍事支援を失ったウクライナにはもはやロシア軍を追い払う力はなく、また、ロシアも戦争を続けられるのは持ってあと2年で、双方に疲弊して戦争を凍結するしかないのではないかという見立てです。しかし、凍結した戦争というのは、いつか解凍するので根本解決にはつながりません。

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