
能條桃子(以下能條):こんばんは!よろしくお願いします
福島みずほ議員(以下福島):こんばんは、よろしくお願いいたします。
Instagramで政治家と話そうって?
Facebook Japan・イチニ株式会社主催、NO YOUTH NO JAPAN共同の新企画。Instagram上のアカウント(@youthpoli_meeting)で政治家とNO YOUTH NO JAPAN代表の能條桃子がライブ形式の一対一の対話(Instagramライブ)を行います。政治家と有権者が直接コミュニケーションを取る機会が少ない中、屋外での街頭演説ではなかなか聞けない素朴な疑問もInstagramライブという機能を使うことで気軽にぶつけることができます。
※なお、本記事ではInstagramライブの一部を書き起こしています。全編は、Instagramアカウント@youthpoli_meetingのアーカイブにて、ご覧ください。
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能條:今回第7回目のゲストには、社民党の福島みずほさんをお招きしました。よろしくお願いします!
プロフィール:福島みずほ
社民党参議院議員。社民党党首。1998年位初当選し、現在4期目。国会では厚生労働委員会、憲法審査会、予算委員会、特別消費者委員会などに所属。2009年からは男女平等参画担当大臣、消費者特別大臣、少子化特別大臣を歴任した。
能條:1998年に最初に議員になられたんですね。ちょうど私が生まれた年でした!
福島:お〜そうなんですね。
能條:なので私が生きている人生分ずっと議員をされていて、大臣も経験されているということで、今日は色々お話お伺いできればなと思っています。
福島:よろしくお願いします!
能條:まず最初に、1番最初に政治家になろう、国会議員になろうと思ったきっかけは何だったんでしょうか?
福島:1つは、当時の社会党で選択的夫婦別姓の法案作りを秘書のような形でやっていたことです。そのため私にとって国会は身近な存在でした。もう1つは土井たか子さん(元社会党党首)にかけられた言葉です。「福島さん、これから有志立法が五月雨のように出てくる。そんな国会で一緒に頑張って欲しい。」と。私はもともと弁護士で、それが天職だと思っていたんです。なので議員になることは念頭になく、思ってもみなかったことでした。ただ私は弁護士として「戦争をしない」と決めた憲法9条を変えたくないと思って活動もしていたので、これ以上政治が悪くなるならもう立候補しようと決めました。土井さんに誘われなかったら議員にはならなかったと思います。
能條:やはり当時は今より女性が議員になることはずっと難しかったんでしょうか。それとも、今もあまり変わらないですか?
福島:今は昔に比べたら増えましたが当時はまだまだ少なかったと思います。党員数は多いものの、社民党は比較的小さな政党です。土井さんの後に私も10年党首をやりました。そして今再び党首をしているのでその意味では女性でも言いたいことを言い、やりたいことをやってきた感じもします。
能條:立候補するとしたら社民党から、という強い意志があったのでしょうか?
福島:ありましたね。党の政策と自分の考えていることが一致していることは大きいです。「私はこう思っているのに、党はこう思っている」ということがあまり起きないことはよかったと思っています。例えば憲法9条が変えられるかもという局面や、安保関連法に反対したことがあげられます。私自身としては20歳くらいの頃から掲げていた「脱原発」を主張するところも良いと思いました。
能條:社民党ってどういう政党か、教えてください。
福島:社民党は社会民主主義を実現しようと思っている政党なんですね。「ソーシャルデモクラティックバリュー」というとなんじゃらほいって感じかもしれませんが、企業が活躍して利益をあげることが1番いいこと、というのとは真逆の考え方です。社会保障などの分厚い公助の上に、多様な全ての人々の尊厳が守られる社会を目指しています。イメージとしては北欧やニュージーランドなどの多様性や協働性ということを重視している政党ですね。
能條:コメントで社会民主主義と共産主義の違いはなんですかという質問がきています。
福島:社会民主主義って共産主義を目指すわけではありませんし、実は社会主義でもありません。ある意味「資本主義を乗り越える」という感じですが、資本主義が持っている資本をある程度規制しながら、税金をとるところと使うところを考えて、社会を公平にしていくというイメージです。だから「社会」とついているところと「民主主義」があることは良いことだと思っています。問題を個人の責任にせず、社会で考えたり、ボトムアップで民主主義を実現していくということですね。
能條:社会民主主義という価値観を元に20年間以上議員をやられていると思いますが、今取り組んでいらっしゃる政策について教えてください。
福島:やはり雇用です。非正規雇用連盟の幹事長をして、重点的に取り組んでいます。雇用がしっかりしていなければ心が不安定になってしまうと思います。また脱原発やジェンダー平等にも力を入れています。特にジェンダー平等は選択的夫婦別姓制度の導入に向けた議論が出発点になりましたし、今でも色々な法律を作ったり、リプロダクティブライツアンドヘルス(性と生殖における自己決定権)などの問題にも取り組んでいます。
能條:色々なテーマに取り組んでこられたと思いますが、今まででこれは実現できたなと思ったことはありますか?
福島:2001年に超党派で作ったドメスティック・バイオレンス防止法(DV防止法)ですね。これは全て女性の力で作りました。この法律ができたことで、ドメスティックバイオレンスそのものの存在が可視化され、この法律に基づく保護命令ができたり、ワンストップ支援センターなどの充実が進みました。「女性に対する暴力をなくそう」というのが国会でも大事なテーマになったと感じます。
注1:DV防止法に基づく保護命令
配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた被害者の申し立てに基づき、裁判所(地方裁判所)が配偶者に対して発する命令。(参考:内閣府男女共同参画局)注2:ワンストップ支援センター
性犯罪、性暴力被害者に対し、被害直後から医師の身体的治療やカウンセリングなどの心理的支援、捜査関連や法的支援などを一ヶ所で行うことができる機関。(参考:警察庁)
政治ってすごくイメージが悪いと思うんですけど、法律を作るという議員の仕事はとてもやりがいがあります。
能條:ちょうど第五次男女共同参画基本計画ができたところだと思いますが、そうやって一つ一つ作ってきたんだなということを感じますね。
福島:もちろん!選択的夫婦別姓という言葉も入っていますよ!
能條:直近の3月に行われた国会では、選択的夫婦別姓制度についての質問もされていましたね。
福島:そうなんですよ。ちょうど丸川珠代男女共同参画担当大臣に、「あなたはなぜ選択的夫婦別姓に反対なんですか」と聞きました。私は弁護士時代に、国立大学の教授が職場で戸籍上の本名ではなく旧姓などの別の氏名を用いる通称使用をすることがなかなかできず、戸籍名を強制されてとても大変という裁判も持っていました。別姓っていう選択肢を認めたからといって、天変地異が起きるわけでも、誰かが損をするわけでも、犯罪が増えるわけでもない。選べるだけなんですから。同性婚も同じですよね。同性婚を認めたからって、不幸になる人はいないわけで、人が幸せになることを、妨害しなくていいじゃないと思っているんですけどね。
能條:コメントでも選択的夫婦別姓ぜひ進めてもらいたいですという声もあります。でもこれは20年以上前から議論されていることなんですよね。
福島:そうなんです。私自身も弁護士のときに、衆議院の法務委員会で参考人として呼ばれています。また1995年当時法務省が法制審議会で結論を出して国会に上げるという時に、自民党の猛反発で出せなかったこともありました。だから今野党はずっと議員立法で出し続けていますが、能條さんはじめ若い人たちも本当に色々動いてくださっているじゃないですか。私もそれに逆にエンパワメントされ、また頑張ろうと思っているところです。
能條:ありがとうございます。では質問の方に移ります。まず「国会議員に女性を増やすために何かできることはありますか」ときています。
福島:それはもう候補者に女性をたくさん出すことだと思います。宝くじだって買わないと当たらないように、候補者にならないと女性の議員も増えないですよね。社民党も女性の候補者を増やしたいと思っています。私たちはジェンダー平等の政党を作ると決めて、国政選挙では候補者の最低でも半分以上は女性にしようと今頑張っています。それから社民党の意思決定機関の1番上の常任幹事会も男女半々にします。社民党自身も身近なところから変えていきたいと思います。でも候補者にしても、当選させなければならない。これは頑張ります。皆さんもよろしくお願いします。
能條:次に「包括的差別禁止法について、意見やこれから社民党で取り組むことについてお聞きしたいです」という質問がきています。
福島:ご存知の通り日本は包括的差別禁止法がありません。ですから、女性差別撤廃条約を批准して、均等法などは制定していますが「差別ってなに」というところがないんですよ。ここで包括的差別禁止法ができれば、もう少し間接差別が問題になってきたりすると思います。例えばLGBTQの差別解消法案も野党で一緒に出しています。そこから包括的差別禁止法を作り、LGBT差別禁止法や女性に対する差別禁止法とかを作ることでだんだん枝葉が広がっていくともっといいなと思います。
能條:次は「待機児童解消のための福島さんの意見を聞いてみたいです」という質問ですが、どうお考えですか?
福島:これは保育園の質と量をもっと増やしていくことが必要だと思います。少子化担当大臣の時に、(保育園創設のために)国有地を貸与するっていうのを初めてやったんです。場所がないところに関しては、国有地をもっと安く貸与するなど、いろんな支援は必要だと思います。
能條:社民党についての質問がいくつかきています。「現在社民党の国会議員は衆議院、参議院に1人ずつですが今後何か戦略はありますか?」というのが来ています。
能條:2019年の参議院選挙で2%以上得票があったので、今社民党は政党要件を持っています。なので、来年の参議院選挙でまた2%をクリアするっていうのが至上命題なんですよ。戦略としては、やっぱり女性や若者が主役で頑張れる政党でありたい。対等な関係で議論していくことがとても重要だと思っています。マウンティングとかマスプレイニングのような上から潰していくのではない政党であり、政治を作っていきたいですね。あと実は、日本で唯一社会民主主義を掲げている政党なので、脱原発、憲法9条を変えないというのはぶれないです。
能條:では、最後に若い世代に向けてメッセージがあればぜひお願いします。
福島:政治は生きている人に優しくない、とりわけ若者のための政策がとても弱いと思います。やっぱり若者は希望で、未来を作っていかなければならない。政治とは希望の組織化、こんな社会を作りたいっていうのがまさに政治のあり方だと思います。伝えたいこととしては、答えは現場にあるというのと、弱音をはける社会へ。弱音をはける社会ってまさに社会民主主義じゃないですか。大学の教育費に関しても、私はいずれ高校の授業料の無償化、大学などの入学金や学費の無料化をしたいと思っています。他の問題についても、是非みなさんたちの声をどんどんぶつけてください。あなたが石を投げれば、何も起きない時もあるかもしれないけれど、必ず波紋が起きてそれで政治が変わる。ちっちゃな成功体験を噛み締めながら、やっぱり政治は変わりうるっていうのに一緒にかけていきたいと思っています。しんどいよね、今の日本の社会は。
能條:ありがとうございます。政治は変わりうるということを聞いてすごく心強く思いました。本日は福島議員、本当にありがとうございました。
福島:ありがとうございました!
福島議員は長年ジェンダー政策に取り組んでこられ、日本のジェンダー平等実現の進歩をつくってこられたんだろうなということが分かり、非常にエンパワメントされるライブ配信でした!
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