【福岡県議会】3つの問題は、1本の線でつながる!「カツアゲ」疑惑の本質を今野記者が徹底解説

2026/07/29

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選挙ドットコム編集部

7月28日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、福岡県議会の議長ポストをめぐる金銭授受疑惑などを大特集。取材を重ねている今野忍記者は、議長ポストの問題の前段となっている海外視察問題や県庁幹部による議長就任パーティー券の購入など一連の流れを解説した上で、根底にある問題点を指摘。MCの選挙芸人・山本期日前氏による地元選挙区情報も合わせて、この記事では福岡県議会をめぐる問題について一挙に解説します。

今野記者:(今回の問題をスライドにまとめて説明していきます。)まず1枚目、「3つの問題は、1本の線でつながる」。これ思い出してほしいんですよ、皆さんね。最初の始まりは「海外旅行(海外視察)」ですよ。

MC期日前氏:金銭事情のところで音声データでガッと報道されましたが、その前からということですね。

今野記者:その前です。俺が最初に『ハワイ旅行』で問題があると思って、取材を始めているからね。(中略)それから「パーティー券」と、まさに「議長ポスト」を金で買っていた問題、実は3つの問題って繋がっているんですよと。(中略)先に一番の問題を言っちゃうと、議長になると自民党の県議団に2000万円を貢いで、県議会議長に就任パーティーを開くとその2000万円が回収できますよと。その原資は、パーティー券を買うのは県庁幹部や、福岡県庁の部長や課長が作る互助組織「部課長会」が天引きによる振り込みのような形で、就任した議長のパーティー券を買っていた。僕はここが一番問題だとずっと色んなところで言っています。

というのは、県庁があって県議会があって二元代表制で、県議会というのは監視する側なんですよ。監視される側が行政体の県庁なんですよ。知事は直接県民が選びます、県議も県民が選びます。だから二元代表制というのは、行政とそれを監視する側が三権分立の中でしっかり分かれているんですよ。なのに、監視される側が、監視する側に貢ぐ。要は、自民党県議に2000万円を払って議長になったら、その就任パーティーで県職員のお金で回収されて元が取れる。だから、回り回って監視する側が監視される側から金を受け取っているという話。最後にカツアゲされているのは県庁の職員なわけですね。

大前提として、お金を払った側は「茶封筒で、何日に、どこどこで渡した」と克明にどんどん証言しているけれど、受け取った側は一人として一円たりともまだ認めていない。

MC期日前氏:議員辞職された中尾(正幸)前副議長も「やっていない」、「司法で戦う」と言われているところです。まずはそこが前提になります。

今野記者:これは刑事事件にまだなっていないし、受け取った側は少なくとも否定している。けれど、なぜこの問題を取り扱うかと言ったら、監視する側と監視される側のお金の話だから、メディアも扱わざるを得ないよね。二元代表制を根底から覆す話だから。

MC期日前氏:福岡の県職員だって言われたら従うしかない。

今野記者:それがまずいよね。もちろん、彼らにしてみればそこで睨まれたら議会事務局の人事なんかは議長にだって一定権限があるからね。権限があるというか、議長が「こんなやつ飛ばせ」などと言ったら県側は対応せざるを得ないでしょう。

MC期日前氏:そうですね。こうした問題の「入り口は、ハワイだった」ということですね。

今野記者:これが報道で出た最初の問題の「海外視察問題」です。ワイキキの高級ホテルに1泊11万円ぐらい。1人あたり約300万円、航空券はもちろん往復ビジネス、4人の総額で1200万円。ざっくり1人300万円ですよ。総理大臣の海外宿泊基準が7万5000円だから、総理より良いですよね。海外視察に3年で25回行っているんだ。蔵内(勇夫)議長は「旅行」と言っていたよね。「まだやるんですかこんな金使って」と言ったら、「海外旅行はこれからも行きます」と言っていたよね。金額と回数をよく皆さん言うんですけど、僕は極論で言えば金額がいくらかかっても、回数がいくらあってもそれは問題ではないと思います。というのは、それに見合った成果があるならばという前提です。

MC期日前氏:ちゃんと実績があればというところですよね。

今野記者:「海外旅行続けます」は良いんですけど、報告書がないんですよ。これどういうこと?

MC期日前氏:税金ですよね。

今野記者:県民の税金で視察旅行に行くんだよね。で、ワイキキビーチに行くんですよ。報告書ないから何したか分からないんだよ。

MC期日前氏:うわあ。

今野記者:国会議員でも報告義務はあるのよ。当然だよね。だって国会議員でも福岡県議会議員でも、議員として行くわけだから。議員外交なのか、先端的な観光地の視察なのかさ、自分たちの今後の議会活動に活かせるものがあって行くわけでしょ。もしくは福岡県の立法活動、条例とか作るのに「こういう先進的な事例が」とか、もしくは姉妹都市提携のために知事が行く前に前段で行くとかさ。2024年時点では州の県議会で唯一、作成義務なし。その後、一応義務化されました。ただ報告は訪問先ごとに1~2行だったりとかね。本当にゴルフしていなかったんですかと疑いたくなるよね。中国に行ったことあるんだよ。この時結構すごいよ、コピペだったというね。書いたのは議員じゃなくて県職員で、しかも20年ぐらい前のJICA等の資料の無断転載。

MC期日前氏:だから日本がパクったと。

今野記者:これね、県議会の共産党ベースの話を前提とするけど、蔵内さんは世界獣医師会の会長でもあるんだよね。北京に福岡県議会の議員として海外視察に行った時に、県議会の議員としての仕事は1日しかないんだよ。残りの2日は世界獣医師会のシンポジウムに出ているんだよ。

MC期日前氏:あ、じゃあそれ本当に業務なんですか。

今野記者:内容も問われてくると思うんですよ。

MC期日前氏:別の行動というのが不透明で何をやっていたんですかと。これ報告書出さないって結構いろんなところでも話題になっていたじゃないですか。例えば、県議ではないけれど自民党女性局がフランスの視察で行った時、一応報告書は公表して出していますもんね。

今野記者:あれはまた別なんだよ、党で行っているでしょ。

MC期日前氏:だから別に税金というわけじゃないという。

今野記者:まあ政党交付金も出ているし、国会議員の歳費も税金なんだけど、あっちは自民党として行っているの。こっちは県議会として行っているのよ。

MC期日前氏:だから自民党としたら「自分たちで行っているから別に公表しなくてもいい」ということですね。

今野記者:僕は公表した方がいいと思うけど。どっちがより報告義務が高いかと言ったら県議会でしょ。県議会の視察は公金で行っているわけだから。県民に選ばれて県民の税金で給料をもらっている人が、県民の税金でハワイに行ってハワイのワイキキビーチに泊まるわけだから。(中略)

次に、「議長のイスに、値段がついた」。福岡県議会で問題が起きている中で、2人の県議、主に吉松(源昭)さんが最初に「県議会の議長になるのにお金を払っていました」ということを記者会見を開いて暴露した。

MC期日前氏:しかも音声も出てきました。

今野記者:この吉松さんがどんな方かというと、元々自民党にいた方です。福岡県議会の慣習として4期目になると議長は互選で選ぶということで、1年ごとにたらい回しにするんですよ。なぜならば、本来なら4年任期があるじゃん。衆院の議長だって基本的には任期いっぱいやるじゃん。途中で体調不良とかで変わることはあっても基本変わらないでしょ。

これを1年ごとに変えていたけど、これは福岡に限らない。議会によるけれど、早いところだと3期目、大体は4期目になると「そろそろ俺たち」と言って、4期の人たちでたらい回す。1年ごとに変えるのは、やはりみんながやりたいから

MC期日前氏:たまに2期目やろうとして辞職しないで揉めるというのはありません?2年やったら周りの人から「お前ふざけるな」みたいな感じでハブられるというパターンはありますよね。

今野記者:ローテーションなんだよ。だって福岡県議会って自民党40人以上いるからさ。1人1年ごとと言ったって40年かかるからね。

MC期日前氏議長ローテーションですね。

今野記者:ローテーションすること自体もどうかなと思いますけれど、百歩譲って議長ローテーションは法の範囲内で、その時に金が必要だったというね。吉松さんによると、県議団会長へ550万円、幹事長中尾氏へ1000万円。その他車代、ゴルフ代など、たかられまくると。「カツアゲ」「みかじめ料」だった。

MC期日前氏:金額感も、まず議長ポストに2000万で割に合うのかという。

今野記者:それがさっき説明した二元代表制を覆す循環ですよ。「循環ビジネス」ですよ。その2000万円は、議長になると議長就任パーティをやって、その時に県の職員の互助会の方からお金が流れてくると。パーティー券を県の職員が買うから。さっき言ったように監視される側から監視する側にお金が流れている。このシステムは一応「もうやめる」と服部(誠太郎)知事も言っています。

ただ、ずっとこんなことが見過ごされてきたのか。俺ギリギリまで福岡の人に取材していたじゃん。やっぱりみんな知っているのよ。今だから言うのよ、「薄々噂はあった」「色々聞いたことはあった」と言っていて、「全く知りませんでした」という人はいなかったよ。ただ、「じゃあ何で言わなかったんだ」と言ったら内部からの告発がないと、何の証拠もなく言えないじゃないですかと。

MC期日前氏:ただ潰されて終わってしまう。

今野記者:現に今だって、音声も出てきているけれど、受け取った側は一切認めていないからね。(中略)で、江藤(秀之)県議と吉松県議の2人が昨日(7月27日)記者会見を開いて、初めてカメラの前で証言しました。昨日の記者会見は論点が二つあって、吉松さんと江藤さん2人とも元々は自民党で、今はか記者:現に今だって、音声も出てきているけれど、受け取った側は一切認めていないからね。(中略)で、江藤(秀之)県議と吉松県議の2人が昨日(7月27日)記者会見を開いて、初めてカメラの前で証言しました。昨日の記者会見は論点が二つあります。

MC期日前氏:吉松さんは別会派で、江藤さんはまだ自民会派にいます。蔵内さんと同じ会派の中で訴えました。

今野記者:その江藤さんが昨日カメラの前で「2019年12月、当時幹事長の中尾氏から500万円いりますよと言われた」と証言しました。生々しいな。自民党県議団の会長室で、茶色い紙袋に入れた500万円を本人に確実に手渡したと述べましたと。他に料亭の車代125万円。これも生々しかったよ。125万円ずつ2人で持って行って、吉松さんと江藤さんで先に行って、料亭に蔵内さんとか中尾さん来る前に250万円を50万円ずつ封筒に入れて、1人ずつの手土産みたいな白い紙袋に入れて渡して行った。受け取った(とされる)側は「記憶にない」というか「そんなことは知らない」と言っている。

MC期日前氏:ここまで出てくると、毎回全部鮮明すぎるんですよね。

今野記者:白い封筒に入れて、さらに白い紙袋に入れて1人ずつ、2人で分けたと。125万ずつ折半して250万になって、50万ずつお車代として渡すために分けて入れていった。先に料理屋に集まって、2人で控室みたいなところでやったという。

MC期日前氏:だから今回、説明が鮮明であれば鮮明になるほど、めっちゃ信じちゃうという。

今野記者:そうだね。まあそれはもちろん別にいくらでも言えるけれど、今回音声も出ているし、複数人お金を渡した人が出て、これ別の会派の人も言っているからね。

MC期日前氏:名前は出していないけれど、そこが出ているという。

今野記者:それも副議長が500万、議長が2000万ぐらいが相場なのかなみたいにさ。他、料亭での宿泊・ゴルフ代。「蔵内会」ってゴルフコンペもあるんでしょ、それにお金を渡したと。江藤さんは昨日の会見で、7月上旬に県警の事情聴取も受けたと明かしていますね。

会見に踏み切った理由は「自分が言わないと若い世代の議員たちが思い切った仕事をできないんじゃないか。海外視察、パーティー券問題、この金銭問題の三つを片付けないと福岡は変われない。お金のために議長、副議長になれないということはここで1回切っていただきたい」と、こう言ったわけですね。

もちろん受け取った(とされる)側の中尾氏も反転攻勢していますよ。同日にあった自民党県議団の議員総会に出てきて、総会後の取材に「これからも法廷で戦っていきます」と。明確に「告訴する」と言っています。「正副議長のポストは彼らがお金で買ったんでしょう、ただ自分は受け取っていない」というスタンスですね。(中略)

関西系のメディア中心に取り上げられていますが。「この事件は、言葉が強い」ですよね。(中略)今年の流行語大賞になってもおかしくないような。お金を求めるときに「汗をかく」覚悟はあるかと聞かれたとか。

隠し撮りされた中尾さんの音声はメディアも吉松さんも声紋鑑定を依頼して99.999%ぐらい(の確率で)中尾さんの声に間違いないと。「大金やけんね。管理しとかんと」って。「カツアゲ、みかじめ料」も流行りですよね

MC期日前氏:このワードが、県議の上のポジションと中堅クラスの関係性を言い表していますよね。

今野記者:良くはないけど、百歩譲って、自民党県連の会長とか幹事長のポストをお金で買うならまだいいんですよ、自民党の中の話だからさ。今回は自民党の県議団の上のボスにお金を払ったら、公的ポストの議長や副議長にさせてもらえるのはおかしいじゃん。自民党の人たちが県議会のさらに上にいる形になっちゃっているじゃん。

県連会長だったらまだ自民党内のお話なんで、「お金に汚い人たちなんですね」で済むけれど、議長は県民のポストだからこれでは済まない。自民党の人たちが勝手に金で買っていて、他会派も巻き込んでいる。

MC期日前氏:共犯関係になっていますよね。

今野記者:自民党の会長なのか県議団のトップにみかじめ料を払わないと議長や副議長になれない。そのお金は職員たちの互助会から戻すようになっていて、回り回って県の職員のお金が自民党の県議団のトップの人たちに行っているということになります。全部税金じゃん。

僕が一番蔵内さんのコメントで注目しているのは「上の世代は激しかったが、俺たちは嫌になってやめた」と言っているんだよ。逆に言うと、蔵内さんも「上の世代は激しかった」と言って一定こういうことをやっていたんじゃないかということは認めているんだよ。じゃなきゃ言わないじゃん。「上の世代は激しかった」、まあ本当激しかったんだろうね、蔵内さんが激しかったと言うぐらいだから。(中略)蔵内さんが中尾さんが辞める時にね、中尾さんを引き止めたんだけれど私はもう辞めて責任を取ります。辞めるけど、一切金額を受け取ったことはないと言って、逆に吉松さんを告訴すると言っています。傍から見たらトカゲの尻尾切りじゃないかと。中尾さんは確かに経歴を見るとずっと蔵内さんの後のポストについたりしていて師匠と弟子みたいな関係なんですよね。それで「君は並のトカゲじゃない。進化しない、ガラパゴスの大トカゲだ」って、これ意味分かる?

MC期日前氏:これすごいワード言ったなと思ったけれど、どういう意味だかよく分からないです。

今野記者:進化しないということですよね。でもっと言っちゃうとさ、これ米重さんも動画で指摘しているんだけど、「君は並のトカゲじゃない」って蔵内さんが中尾さんに言うわけですよね。でもトカゲの尻尾切りというのは、トカゲが蔵内さんで、尻尾が中尾さんでしょ。だから多分、蔵内さんは「トカゲの尻尾切り」の意味を誤解しているじゃん。いやいや、トカゲはあなたですという話じゃん。(中略)

じゃあ蔵内さんって何者か。すごい人です。福岡にいない人は蔵内さんって最近になってテレビで知ったと思いますけれど、今国政を牛耳っている麻生太郎さんと双璧をなす。麻生さんがいて、蔵内さんがいて、もう一人新興で成り上がってきた武田良太さんで「福岡三国志」です。

MC期日前氏:「福岡県議会のドン」と呼ばれています。

今野記者:72歳。元々獣医師ですよね。県議初当選が1987年、以降10期連続当選。通常2年交代の県議団会長を12年やっていたんですよ。自民党県議団の会長12年って聞いたことないよね。県連会長としては君臨している期間が、選挙で言うと3期分でしょ、えげつないよね。

日本獣医師会の会長でもあり、今回色々と暴露されている中の一つのトリガーになったんじゃないかと言われているのが、異例の二度目の議長就任。さっき言ったように福岡県議会って当選4回の時に議長を互選で1年ごとにたらい回しているんだよね。そのたらい回すために2000万円を「カツアゲ」しちゃったという話だけど、蔵内さんはなぜか2回目の議長をやっている。ご案内の通り、福岡においては麻生さんとも双璧をなす。「ドン」じゃん。なんで2度もやっているのかね。たまたまかもしれない、因果関係は分かりませんけれど、2025年は全国都道府県議会議長会の会長の職が九州・沖縄に回ってくる年でした。もちろんどんな実力者であっても、県議会の議長でなければ全国都道府県議会議長会の会長になれません。で、なぜか二度目の就任をすると。そして予想通りと言いますか、九州・沖縄の番になった今年、全国都道府県議会議長会長になりました。この前、総理官邸にも来たじゃん、議長会で。

でね、「今日本で一番悪い男と言われている」ってちょっとニヤけながらおっしゃっていてね。(中略)

MC期日前氏:普通に考えて、やっぱり二度目というのが全国都道府県議長会の会長になるために議長になったんじゃないかというストーリーは作られやすいですよね。

今野記者:それが次のスライド「なぜ、異例の二度目の議長か」。県議会の議長になったのが2025年4月で、6月に全国都道府県議会議長会の会長になるんですよ。現職の議長じゃなきゃなれませんからね。世界獣医師会の会長にもなるんですよ。もう今、権力の絶頂期だよね。

麻生さんは国政においては高市政権を作って自民党副総裁で、令和の藤原道長と言われるわけじゃないですか。副総裁になり、議長は自分のとこの森英介さんを送り込み、自民党幹事長という一番上のポストを自分の義理の弟にして、法案を差配する議運委員長も麻生派ですよ。最終的な決定をする総務会長も麻生派です、有村治子さん。もうだから自民党においては「この世の春」。その麻生さんも県に行けば蔵内さんとは互角ぐらい。

MC期日前氏:『自民党の魔力』という本があって、そこに蔵内さんとかも出てきたりするんですけど、帯に書かれている蔵内さんのワードというのは結構強烈で、「その土地で一番強いやつが自民党なんだ」という言葉を残されています。いかに自民党が地域に根付いているかという発言とをされています。(中略)

今野記者:次に「福岡三国志のなかの蔵内勇夫」。そんな蔵内さんも挫折と紆余曲折もある方でして、2011年、民主党政権時代だね。知事選出馬を画策するんですよ。これは麻生太郎さんが潰して、知事にはなれなかった。福岡県議会のドンとはなったけれど、福岡のドンにはなれなかった。

それで2016年、今度は福岡6区補選にご長男を出すんですね、蔵内謙さん。それを古賀誠さんと麻生太郎さんと旧三国志の3人が組むんですよ。麻生・古賀・蔵内が3人で連合、もうあり得ないよね。じゃあもう勝つよねと、福岡のこの3人が手を組むわけだ。

そしたらなんと、新興の1人・武田良太さんが対抗するんですよ。しかも1人で対抗しない。2016年当時、国政において権力の絶頂にいた菅(義偉)官房長官が武田良太と一緒になって鳩山二郎さんを担ぎました。

MC期日前氏:福岡の三国志が固まっても、中央の権力者がやってきた構図ですね。

今野記者:これは麻生さんに対する菅・二階連合、国政の代理戦争ですよ。これで古賀・麻生・蔵内連合が負けて、鳩山二郎さんが勝つ。背景としては鳩山邦夫さんの選挙区での「弔い合戦」(邦夫氏の死去に伴う補欠選挙)だったから、選挙民の感情としては(邦夫氏の息子の)鳩山さんの方に強かったんじゃないかなと思うけれど、武田・菅連合で勝つと。(中略)まだ戦いは続いていて、簡単に言ってしまうと、この蔵内さんという人は福岡県議会のドンではあるけれど、福岡のドンにはなれず、国政選挙で長男は負けたし、福岡県議会の外には出られなかった人なんだよね。だから、福岡県議会は「城」なのよ。この城から打って出た時は毎回撤退しているわけよ。実はその城さえも実は盤石なようで盤石じゃなくて、2023年前回の選挙は1652票差まで追い込まれているわけよ。必ず対抗馬が出てくるじゃん、武田良太さんも落選経験がある。三国志の争いがえげつなくて、対抗馬を出すから。

MC期日前氏:蔵内さんの地元の筑後市で対抗馬を出して負けているんですよね。だから2023年に関しては、出された方の元副市長の人が出てきて結構前回は相当追いやられていたというのがありました。だから筑後市でも盤石じゃなくて、筑後市の市議会が県の海外視察問題を巡って意見書を出した。それが地元から出てきたというところがあるんですけど、そもそも地元でいろんな遺恨みたいなのを残していたりするんで、そういった思惑があるのかなとか色々思ったりしますね。

今野記者:そして「幕は、引けない」。ただ局面は昨日の会見でちょっと変わりましたよね。まず江藤さんという、吉松さん以外の人も出てきたと。証言者が1人じゃなくなったんですよね。2人になって、その2人の内容も一致している。県警の聴取を受けたことも明言されている。ただ、僕も弁護士に取材したけれど、時効があるから刑事(事件としての立件)は難しいんじゃないのという話がありますね。

政治資金規正法なり贈収賄なりで、職務権限があったかなかったかという話になります。僕も地方で警察取材をしていた経験があるけれど、職務権限って難しいんですよ。本来は差配できないはずのポストを差配しているから、逆に贈収賄を立証するのは難しいんじゃないか。

政治資金規正法だと不記載とか色々あるけれど、少なくともこの2020年当時の話にしてはね、もう6年経っていますから時効です。公選法も含めてね。

中尾前副議長は「これから法廷で戦う」と言っているから、この法廷というのは中尾さん本当に言った以上はやってほしいですよね。やれば声紋鑑定とかも司法でジャッジしてもらえるから、ぜひこの訴訟はご自身の潔白を晴らすためにやってほしいですよね。

自民党県議団もこれから動きが出てきていますよね。蔵内さんは全国議長会で東京に来た時にちょっと転ばれたということで怪我されたけれど、ただ今焦点になっているのは「第三者委員会を作るかどうか」です。お金を渡した側の県は作ったんですよ。第三者委員会は何かと言ったら、日弁連のガイドラインに沿ってちゃんと作る第三者の委員会です。今県議会がやっているのは第三者の弁護士を入れての調査。あくまで自分たちの内部の調査なんすよ。「これで調査した、全員に聞き取る」と言っているけれど、そうなるんでしょうか。

そして、中尾さんは辞めたけれど、蔵内さんはどうされるのか。蔵内さんや中尾さんは本当に来年の選挙に出ないのか。議会を解散するなんて話も出てきたりしているけれど、解散しようがしまいが来年4月にはもう選挙が行われます。だから、もう本当の第三者委員会は、最後は来年4月の県議選ですよ。皆さん一人ひとりが第三者委員会の委員長になったと思って投票すればいいんじゃないですか。

MC期日前氏:ちなみに中尾・前副議長の選挙区が北九州の若松というところで定数2なんですよ。自民・民主・共産で、自民・民主が勝つという選挙区なんで、普通に行ったら今蔵内さんが守っているわけなんで。県連としては中尾さんに公認を与えるんじゃないかという見方ができそうな感じもあるんですけど、そこに自民が別の人を立てたり、保守系が出てくるのかというのが気になるポイントです。

今野記者:あとは、福岡だけで終わるのか問題ですよね。自民党のこういうお金、ここまで露骨じゃなくても、東京都議会だってパーティー券の問題、お金の問題はあったわけだし。他は大丈夫ですかと。新潟の泉田(裕彦)さんはお金について言われたと言っているし、福岡市長の高島(宗一郎)市長も誰とは言わないけれど5000万円たかられたと言っているし。どうも選挙に出る出ないでお金が動いているんじゃないかと。俺の知り合いで大阪のある市議に出る人で、お金払えと言われて断ったら自民党の公認を外されて追い出されたという人もいるから。

だから、本当に福岡だけなのか。自民党の体質として未だに根付いていませんか。特に地方、中央も含めてね。政治資金の問題は安倍派でもあったわけです。政治資金の改革をしようとしたら企業献金だって、日本維新の会はあれだけ言っていたのに自民党と組んだ瞬間、言わなくなったじゃん。自民党にとってどれだけタブーだったか。あれだけ言っていた維新の吉村(洋文・代表)さんも藤田(文武・共同代表)さんでさえも一切言わなくなったじゃん。(中略)それが自民党とお金の問題です。僕は福岡県議会だけの問題に矮小化すべきじゃないと思っています。

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