兵庫県知選挙に立候補 立花 孝志(たちばな・たかし)氏の経歴・政策まとめ
2024/11/01
自身が病気になり入院を余儀なくされた際、入院中ベッドの上でニュースを眺めながら、よしや智晴氏は「自分はこのままでいいのだろうか」と考えたといいます。
医師として多くの患者と向き合い、命や生活の現場を見てきた一方で、社会の仕組みそのものが変わらなければ救えない課題がある。子どもの誕生、家族の介護、東日本大震災と、いくつもの出来事が重なり、「人はいつ何があるかわからない」という実感が、政治への一歩を後押ししたそうです。
医師としての職務を続けながら廿日市市議会議員という道を選んだ理由とは何だったのでしょうか? よしや智晴氏に、これまでとこれからを伺いました。
選挙ドットコム編集部(以下、編集部):医師という専門職に就きながら、政治の道を選ばれた背景を教えてください。
よしや智晴氏(以下、よしや氏):医療の現場にいれば、目の前の患者さんを救うことはできます。しかし、制度や仕組みが原因で苦しんでいる人がいる現実も、同時に見えてくる。そこにずっともどかしさがありました。
家族や子どもたちの健康や母の病気のことを考えて廿日市市に転居後、自分が病気になり入院することになったのですが、入院中のベッドの上でニュースを見ながら「悔いのないように、やれることをやろう」と思ったんです。
医師になった同級生たちは、今もそれぞれの現場で本当に懸命に働いています。心から尊敬していますし、自分も最後まで医師だけの人生もあったと思います。
ただ、どこかで「自分のような少し変わり者が医療現場で働き、政治の道に進む」というのも良いのではないかと。
人はいつどうなるかわからない。 だったら、自分ができる別の役割に挑戦してみよう、と。 使命感というより、「選択」だったと思います。
編集部:子育てや教育の分野で、特に課題だと感じていることは何でしょうか。
よしや氏:子どもに関する課題は、「将来の話」ではなく、すでに今起きている問題だと感じています。
たとえば、学校の体育館にエアコンが設置されていない問題。廿日市市のPTA活動を通じて現場を知り、これは単なる設備の話ではなく、教育環境そのものの問題だと感じました。
近年の暑さは命に関わるレベルです。授業や部活動、留守家庭児童会が安全に行えない環境は、子どもたちにとって当たり前であってはいけません。
また、不登校や「小1の壁」といった問題もあります。他にも、朝の時間帯に子どもたちが体を動かし、視力の低下予防や気持ちの切り替えをできる仕組みをつくれないか、という提案などもしてきました。
編集部:取り組みを通じて、どのような変化を期待していますか。
よしや氏:朝の登校時間を早めることにより、先生や見守る保護者の負担が大きくなるという問題もあります。地域の力か民間の力を借りることも可能ですが、保護者や地域の高齢化問題など付随するさまざまな課題もあるでしょう。
子どもだけでなく、保護者や先生の負担も含めて、少しずつでも軽くなることを期待しています。 「がんばる人に無理をさせ続ける仕組み」では、長くは持ちません。制度や環境を整えることで、結果的に子どもたちの安心につながればと思っています。
編集部:高齢者政策について、医師としての視点が活きていると感じる点はありますか。
よしや氏: 公共交通の問題ですね。高齢者の免許返納の問題は、その典型だと思います。
沿岸部の方はある程度バスや電車などがありますが、廿日市市は立地上の問題もあり、少し離れたところだと公共交通が通っておらず、車が必須の場所もあります。ご高齢の方がある程度車を運転されていても、ご病気をされた後、運転が難しくなり免許を返納するケースも。
返納そのものは大切ですが、その後の交通手段の確保が難しくなる問題が発生します。また、返納後に外出の機会が減り、筋力や認知機能が低下してしまうケースも医療現場で何度も見てきました。
移動手段がなくなることは、単に「不便」になるだけではありません。健康状態そのものに影響します。これは福祉の問題であると同時に、予防医療の問題でもあります。
夏場の熱中症や災害時の避難所の環境も、高齢者にとっては深刻です。
医療現場にいると熱中症で病院を訪れる高齢者の方は多いですし、エアコンをつける習慣を呼びかけてもなかなか浸透しきれていない現実があります。また、たとえば災害が発生した場合の避難先である体育館には、エアコンが設置されている場所はほとんどありません。災害が夏場に発生する可能性も十分にある中、高齢者がエアコンのない体育館で過ごすことは極めて困難であり、命に関わります。
このような「生活上の課題の連鎖」を、政策の中でどう断ち切るか。そこを常に意識しています。
編集部: 廿日市市は世界遺産である宮島があり、木材製造業や食料品製造業、観光業、水産業と地域資源を活かす産業が発展していますが、環境や産業振興については、どのような視点を大切にしていますか。
よしや氏: 環境対策や産業振興は、どちらか一方ではなく「循環」として考える必要があると思っています。たとえば、牡蠣(かき)養殖で出る殻や、放置された竹林の竹をチップとして再利用する取り組みがあります。
民間だけでは採算が合わず、手を出しにくい分野も多い。そこを行政がどう支え、つなぐかが重要です。
単に「儲かるかどうか」ではなく、地域の中でどう循環させていくか。その視点を大切にしています。
編集部: 廿日市市の市議会議員として活動する中で、難しさを感じることはありますか。
よしや氏: 正直に言えば、1人の議員にできることは多くありません。個人で声を上げることはできますが、政策として形にするには、議会全体を動かす必要があります。
だからこそ、議会改革や、議会としての政策提案のあり方に向き合ってきました。また、中学生と一緒に主権者教育に取り組むなど、「政治は特別なものではない」と伝える活動も続けています。
自分がいなくなった後も残る仕組みをつくること。それが、地方議員としての大切な役割だと感じて日々活動を続けています。
編集部: 最後に、有権者の方へ伝えたいことをお願いします。
よしや氏: 私が目指しているのは、誰かが特別に頑張らなくても、自然と支え合える市となることです。
以前、街全体が温かい雰囲気に包まれたある出来事がありました。そのような空気感を、日常の中でも感じられる街であってほしいと思っています。
判断するのは市民の皆さんです。そのための材料を、できるだけ分かりやすく示していきたいと思っています。
【よしや智晴氏のプロフィールはこちら】
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