1月13日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、産経新聞の水内茂幸記者と朝日新聞の今野忍記者が電撃的な解散総選挙に向けた各党の思惑や、維新が仕掛ける大阪ダブル選挙の意図についてわかりやすく解説します。

政治記者の常識では測れない電撃解散へ!一番厳しく批判しているのは玉木代表!?

水内記者: 1月23日に国会を召集するとなった段階で、年度内の予算成立を考えれば「解散はまずないだろう」と考えるのが普通だったんだけれども、真相は違った。

今野記者:僕ら政治記者の常識で、高市総理という人を測っちゃいけないなと思ったよ。これはもう常識とかのレベルじゃないよね。

水内記者: 今日、長年自民党の国対委員長をやってきた重鎮に話を聞いてきたんだけど、「年度内に予算案が通らないと、税金の執行が大変で混乱するじゃないか」と。国会の日程で考えると、1月23日の召集冒頭で解散するなら、投開票日は2月8日か15日になる。そうなると予算審議は3月以降になって、年度内成立は間に合わない。だけど、その重鎮によると、年金の支給とか最低限必要なものの「暫定予算」を組めば、1ヶ月程度なら日本中がひっくり返るような大騒動にはならないと言うんだよね

今野記者: おっしゃる通り、暫定予算は民主党政権の菅(直人)さんの時もやってるんだよね 。みんな覚えてないでしょ?その程度のものなんだよ。予算を年度内に仕上げるのは、政権の至上命題だと僕らは教えられてきたけど、立憲民主党の枝野(幸男)さんがXで今まで僕らがやってきたことは何だったんでしょうかと投稿していたのも、ある意味で批判だったのかもしれないけど、高市さんの理屈が逆の意味で通っちゃってる。予算が通らなかったら、アメリカのトランプさんの時のように、何ヶ月も続いて公務員の給料が払えないとなれば経済にマイナスだけど、1ヶ月程度なら実質的な影響はないんだよね。

水内記者: ほとんど(無い)ね。

今野記者: ただ、そうはいっても高市総理は、物価高対策、経済対策を一日でも早くと仰っていたわけだから、本来なら1月9日とか16日に召集していれば、解散総選挙をした上で年度内に予算を組めたはずだ。その意味では23日という予算が組めない日程にしたことで、現に約束していた国民民主党の玉木さんが激怒している。玉木さん…一番批判しているよね?

水内記者: そう。玉木さんは、先週金曜日(9日)の夜に読売新聞が(冒頭解散の)報道を流す直前、プライムニュースに出ていたんだよね 。玉木さん自身は「経済をちゃんと回すために予算案の早期成立に協力する」と言っていたのに、それじゃ大義がなくなるわけだと怒っているわけですよ。

今野記者:最初の9日の時点では、玉木さんは「総員配置につけ」という批判でも賛美でもない、とにかく選挙が始まるぞという号令をかけたんですけど、どうもそのあと批判的な…多分一番きついよね?

水内記者:きついきつい。

今野記者:早くもこの解散を「経済後回し解散」とネーミングして、一番僕がすごいと思ったのは石破内閣と一緒だって言っているんだよね。

水内記者:これはすごい言葉だよね。自分たちの党利党略でやってると。経済最優先って言うんだったら、せめて予算通してから解散しろっていうのに、なんでだという怒りだよね。ただ、真の怒っている理由の一つはやはり自民党が秋波を投げていたと。麻生さんなり、いろんな人が手分けしてやっていたと言うけど、まあ秋波を投げていて、自分たちの力を必要としているんだという気持ちを玉木さんが持っていながら、ここで解散するのはとりあえず自民党だけで衆院とかも、世論調査で自民が単独過半数が見える数字が出たという話もあるけど、それであれば国民民主の影響力が実質少なくなるわけでしょ。そういう部分も含めた怒りだろうなと。

今野記者:仰る通り。党利党略っていうのは各党そうであって、玉木さんの立場にすれば、今やってほしくないんですよ。まだ候補者を40人しか擁立できていなくて、最低でも51人欲しいと言っている。内閣不信任案や予算関連法案を単独で出せる51人以上を目標にしているのに、今27人しかいない。党の支持率とか見て、今の勢いなら十分50議席以上は取れるのに、肝心の候補者が足りない。候補者なしでは選挙は戦えないから。そういう意味で、100人規模で立てたかったはず。去年12月、高市総理と玉木さんの間で「103万の壁」を含めた年度内予算成立への協力合意があったのに、その前提が崩れた形だよね。

維新の「ダブル選挙」の意図、ブースト効果とは?

今野記者:維新の動きも結構すごい動きありましたよね。(大阪府知事と大阪市長の)「ダブル選」。

水内記者これは驚きだよね。

今野記者意味わからないですよね。僕、大阪いたからね。「あ、維新っぽいな」みたいな。これ、維新がやるのは3回目なんですよ。まずは大阪都構想で行き詰まった時に、橋下(徹)さんの「出直し選」。大阪市長として、大阪の法定協議会で都構想が否決されるというかスタックするんですよ。で、どうしようかってなった時に、橋下さんは選挙がめちゃくちゃ強いじゃないですか。意味がわからない「無投票の出直し市長選」をやるんですよ。

水内記者意味わかんない。

今野記者やるんですよ、あの人は。でもそれで「俺はもう1回選挙に勝ってきたんだ、選挙の民意があるんだ」と言って、1回目の法定協議会を突破するんです。2回目はもう、かの有名な「ダブルクロス選挙」ですよ。

水内記者ああー、それぞれのね!

今野記者当時の吉村(洋文)市長と松井(一郎)知事が、公明党と約束していたはずなのに、公明が裏切るんですよね。そしたら、当時の非公開の文書を松井さんが公開して「ここに証拠もある」と言ったけど、公明党は「そんなの知らない」と。そこでダブルクロス選挙。大阪市長選に松井さんが出て、吉村市長が知事選に出る。なぜなら、そのまま出ても任期は変わらないけど、クロスすることで任期がまた4年間伸びるんですよ。それを市議選・府議選にぶつけてくるっていう。

水内記者すごいですよね。

今野記者吉村さん終わってから言ってたもん、すごいプーチンとメドベージェフみたいなことしちゃったって。よくやったと思う。今回はクロスはしないけど「ダブル選挙」です。1回目は橋下さんの「出直し」、2回目は任期を伸ばすための「クロス」、今回は「ダブル」。常に選挙で突破する。これは松井さん(の戦略)なんですよ。

松井さんがずっと反対してたの。今回の「副首都法案」で大阪都構想を掲げることに。前回の府知事・市長選では公約に掲げていなかったから、「公約に掲げていないことをやるのはあかんやろ」とおっしゃってて、それに対して、橋下さんと吉村さんは、今の高市政権との連立で副首都と都構想をやりたい。吉村さんも民意を聞く必要があるのは分かっていると言ってて、その答えがこれ(ダブル選)ですよ。

水内記者すごいですね。でもね、冷静に考えてみると、維新の人たちなんかは衆院選の投開票日に合わせれば選挙事務が2度手間でなくていいとか言うんだけれども、もう1つ効果があって。大阪の地方では府知事選・市長選も含めて「メディアジャック」できるでしょ。

今野記者さすが水内さん。前回のダブル選の時もそうだったのよ。それで大阪市議会と府議会でもバカ勝ちしたんだ。

水内記者:今回も衆院選と府知事選・市長選が三連動することで、維新にとってはものすごい構図になるわけでしょ。

今野記者大阪を知らない方は「なんなんだ」と思うけど、これは大阪維新にとっての常套手段、「選挙にブーストをかける」っていうね。それが本当にいいのかどうか、ポリティカル・コレクトネス的に言ったらわかんないけど、維新はこれで大阪で絶大な民意を得てきた。

水内記者:実質、選挙期間中に露出が増えて、主張する時間が長くなればなるほど有利でしょう。

今野記者しかも知事選は公示期間が衆院選より長いから、早く選挙を始められるんだよね。勢いでやってるように見えて、ものすごい周到に考えていたと思うよ、吉村さんは。あれだよ。「秘密市長会」だよ。橋下・松井・吉村・横山(英幸・現市長)の4人で定期的にやる会。現職の横山市長はただお酒を注ぐだけで、現職の府知事が怒られるだけ、みたいな恐ろしい感じ(笑)。

水内記者怒られるだけ(笑)。すごいですよね。でもまあ、逆に言うとそれでやりきるっていうのが、ある意味の突破口だしね。産経新聞は大ニュースが起きた時にネットサイトの上に出る「号外速報」の赤いバーを出して対応したぐらいですよ。それぐらい衝撃が走りました。

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