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2018/09/13
SNSの普及により真偽が不明な情報が急速に拡散される問題が深刻化し、民主主義の根幹でもある選挙にも少なくない影響を及ぼしています。本記事では、日本ファクトチェックセンター(以下、JFC)の古田大輔編集長へのインタビューに基づき、デマが広がる背景やその影響、正しい情報を見極めるための方法について解説します。
地震で車に閉じ込められました #SOS #拡散希望
全国から被災地に盗賊団が集まっている
お湯を飲めばコロナが治る……
過去にSNS上で拡散されたデマとして問題になった投稿の一例です。
SNS上でデマが広がる背景には、「注目度」と「不確実性」の掛け合わせがあります。上記のような災害・医療のような話題では、多くの人が関心を持つ一方で、正確な情報が不足しやすいため、デマが拡散しやすいといいます。
さらに、「対立構造」がある場合、特定の意図を持って情報が操作されることもあります。
つまり、この3つの要素をかけ持った選挙はデマが蔓延しやすい話題といえます。選挙制度に対する不信感を煽ることで投票行動に影響を与えるため、特に選挙期間中には政治家や候補者、選挙制度、メディアに対する誤情報が拡散しやすくなります。
以下の類型はJFCがまとめた「選挙で拡散しがちな偽・誤情報の種類」です。
こうした問題のある情報はネット選挙解禁以前からもウワサや怪文書の形で存在していたものの、SNS上のデマとして過熱した実例が2024年11月の兵庫県知事選挙でした。
同選挙で次点だった稲村和美候補については、同氏が当選すると外国人の地方参政権が成立する、という情報がSNSを中心に出回りました。しかし、JFCによるファクトチェックでは本人の公式サイトに記載された公約にないこと、本人が公式に否定していることなどを根拠に「誤り」と判定。また、稲村氏は虚偽の通報によって選挙期間中にXアカウントが凍結されたとして、告発しています。
さらに選挙後も、知事選に立候補した立花孝志氏が選挙の発端となった斎藤元彦知事のパワハラ疑惑を追及していた兵庫県議会議員の死亡の原因を「逮捕を恐れた」などとSNSで拡散。しかしその後、この投稿を報道した産経新聞からの取材に兵庫県警は事実ではないと回答。そして、この問題をただした県議会の場でも県警が公式に否定しました。結果、立花氏が投稿を削除する事態となり、今だ混乱が続いている状況です。
この2つの事例は、本人や公式の発表やデータなどの誰しもが得られる客観的な事実から情報の真偽を確認すること、情報源の信頼性などを確認する習慣が必要であることを私たちに教えています。
デマを広げる人たちとは一体どういう人たちなのでしょうか。JFCによると、以下の3つのパターンに類型されるといいます。
注目すべきは、偽情報が全て悪意から発せられたものとは限らないことです。偽情報や誤情報を流す人の中には、自分の行動が社会にどれほどの影響を与えるのか理解していないケースも多いといいます。
また、拡散する側には善意で広めてしまうケースも多いです。特に、怒りや恐怖を感じる情報は拡散されやすく、冷静な判断を欠いたままシェアされることがあります。
デマに振り回されないためには、そもそもSNSの仕組みを知り、自覚しながら使うことが効果的です。
SNSでは、ユーザーが検索したり見たりした内容やリアクションなどの行動データに基づいてどのようにコンテンツを配信するかを決めています。この「アルゴリズム」によって自分の興味・関心に合った情報が優先的に表示されます。このため、異なる意見が目に入りにくくなり、偏った情報ばかりを信じるようになりがちです。これを「フィルターバブル」と呼びます。
また、自分と同じ意見の人ばかりが集まる環境では、意見が極端に強化される傾向があります。これを「エコーチェンバー」といい、デマが信じられやすくなります。
本来、自分が探している情報に関連する情報がどんどん表示される仕組みは利用者にとって便利なものでもあります。しかしその影では、こうした「泡」に囲まれ、「小部屋」の中に閉じこもった状況が続くと、自分の先入観や思い込みで自分にとって都合の良い情報ばかりを集める傾向(「確証バイアス」)に陥り、異なる意見や見方を軽視・排除してしまい、正常な判断ができなくなる危険性が高まります。
さらに、注目を集めることがお金になる経済構造「アテンションエコノミー」によって、過激でキャッチーな情報が増え、デマも拡散しやすくなります。YouTubeやTikTokといった動画プラットフォームでは、視聴回数を稼ぐためにセンセーショナルなタイトルやサムネイルを用いた情報が増加し、誤情報の拡散を助長することが指摘されています。
また、こうした中、メタ社はこれまでの第三者の専門機関をパートナーにして実施していた「ファクトチェックプログラム」から撤退し、ユーザー同士で投稿に追記・評価できる「コミュニティノート」機能を採用することを表明しました。プラットフォーム側の体制は変わるものの、客観的に情報の真偽を確かめる「ファクトチェック」の重要性は変わりません。
私たちはこれから情報とどう向き合えばよいでしょうか。
古田編集長は、「質が高い情報をバランスよく得ないといけない。まずは、その自分の消費活動から見直してみていただきたいです」とアドバイスします。
SNSのアルゴリズムは、ユーザーが興味を持ちそうな情報を優先的に表示します。そのため、意識的に異なる話題や視点を探すことが大切です。偏った意見や信頼性の低い情報ばかりを摂取すると、認知や判断が歪みやすくなります。信頼性が高く、バランスの良い情報収集のために、以下の方法を実践するとよいです。
情報の偏りを防ぐためには、異なる意見にも耳を傾け、幅広い情報源を活用することが重要です。
SNSの普及により、誤情報やデマが拡散しやすくなっています。選挙や災害など、社会的に影響の大きいテーマでは特に注意が必要です。
こうした中で、デマに振り回されないためには、
正しい情報を見極め、健全な情報環境を築くことが、民主主義の維持にもつながります。
今回、お話を伺った古田さんのプロフィール。
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