2月4日に投開票が行われた京都府・京都市長選挙では、任期満了に伴う新人5人の戦いを松井孝治(まつい・こうじ)氏が制しました。選挙ドットコムはMBS毎日放送と共同で、自分の考えがどの候補者に近いかを調べられる「京都市長選挙2024投票マッチング」を1月26日にリリースし、これまで約2万5000人を超える方にご利用いただきました。
今回、選挙ドットコムは投票日翌日(2月5日)の午後3時までの利用状況を集計し、投票マッチング利用者の年代別の割合や、利用者が重視していた政策などを取りまとめ、結果を分析しました。
※注:高家悠氏からは期間内に回答がなかったため、同氏とのマッチング度の測定はできません。
総利用者数は2月5日午後3時時点で2万5975人でした。
まず利用者の性別を調べてみると、男性が49.2%、女性が41.0%でした。「その他」が0.7%、「回答しない」を選択した人は9.1%でした。
次に、利用者の年代を調べてみると、30代が28.6%、40代が24.4%、18~29歳が23.3%の順でした。
投票頻度については、「必ず投票に行っている」が73.3%と、いつも投票している層が多く利用していることがわかります。「たまに投票に行く」は21.0%、「投票に行っていない」は5.7%でした。
利用者のうち、京都市内在住で投票権を持つ18歳以上の層は2万1978人でした。全利用者の割合は85.5%でした。
市内の有権者はどうだったのでしょうか。
男性が9966人で45.4%、女性が9902人で45.1%、その他は132人で0.6%、「回答しない」が1978人で9.0%でした。年齢層別では、30代で30.4%、40代が25.1%、18~29歳が23.2%、50代が15.1%でした。男女とも半々ずつ、30代前後の若年層を中心にご利用いただきました。
また、普段支持している政党を聞く設問で最も多かった回答は「支持する政党はない」で76.1%でした。
投票頻度は3択で尋ね、「必ず投票にいっている」が73.0%、「たまに投票にいく」が22.7%、投票に行っていない」は4.3%でした。
今回の投票マッチングがいつも投票に行っている若い世代の無党派層に多く利用されたといえます。
今回の京都市長選挙2024投票マッチングは、全12問の設問分野から「重視する項目」を3つ選んでもらいました。
上位に入った項目をみてみましょう。トップは「財政難の中で、高齢者福祉より少子化対策を優先して配分すべきですか?」で約6割。次いで「財政難を解消するために、行政サービスの一部を縮小・廃止してでも、財政健全化していくべきですか?」が約半数を占めました。
京都市が財政課題を抱える中で、どのような政策に財源を配分すべきかを問う設問に関心が集まりました。
また、3番目に「オーバーツーリズム等の対策で、宿泊税は引き上げるべきですか?」、5番目に「オーバーツーリズム等の対策で、交通機関の混雑解消のため、市バスや地下鉄の運賃を観光客向けに値上げすべきですか?」と観光関連の設問がランクイン。
コロナ禍が明けて市内に観光客が戻りつつある中、住民生活とどのようにバランスをとるかを問う設問も関心を集めました。
利用者がマッチした候補者の割合は、村山祥栄氏が47.5%で最多、当選した松井孝治氏が23.2%と続きました。二之湯真士氏は16.9%、福山 和人氏は12.4%でした。
※注:高家悠氏からは期間内に回答がなかったため、同氏とのマッチング度は測定できません。
最後にクロス集計の結果を紹介します。
市内在住の利用者が重視する項目に男女で違いがあるかを比較しました。1~5番目までは共通しており、「高齢者福祉と少子化対策」「財政健全化」「オーバーツーリズム対策の宿泊税引き上げ」「神社仏閣協力金」「オーバーツーリズム対策の観光客向け運賃」で共通しました。
最も関心が高かった設問「財政難の中で、高齢者福祉より少子化対策を優先して配分すべきですか?」では、賛成(「賛成」と「やや賛成」)が74.1%で、反対(「反対」と「やや反対」)の9.6%を大きく上回りました。男女別に回答を見ても、賛成意見が7割を超えました。
投票マッチングは、政策によって利用者と候補者との一致度を図るシステムです。選挙では当選者が1人に絞られますが、政策を実現するためには多様な人の意見を取り入れて調整する手腕が問われます。
今回、あなたが関心を寄せた政策がどのように進んでいくのか?それともなかなか進まないのか?そうした目でこれからの京都市政をみると新しい発見があるかもしれません。
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