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国会審議をもっとおもしろく、身近に 話題から見られる、聞ける「PolityLink」 開発者インタビュー

2023/4/6

選挙ドットコム編集部

選挙ドットコム編集部

今年1月23日に始まった通常国会に提出された法案数は60本。皆さんはどんな法案が提出されたか、いくつ思い浮かびますか?国会は国の予算案を始め私たちの生活に必要不可欠なことを話し合う場ですが、私たちがネット・テレビのニュースなどで見るのは議論のほんの一部です。こうした中、国会で開かれる本会議や委員会の動画と文字による議事録が即日中に公開されるサービス「PolityLink(ポリティリンク)」が今年、スタートしました。同サービスは「国会がもっとおもしろくなる動画サイト」を掲げて、今後もサービスを拡充する予定といいます。開発した薄井光生さんにPolityLinkの狙い、開発秘話などをお伺いました。

PolityLinkのサイトはこちら(外部リンク)

興味あるトピックがすぐに見られる、かつてない国会審議の視聴体験を

選挙ドットコム編集部(以下、編集部):

PolityLinkの特徴を教えてください。

薄井光生さん(以下、薄井さん):

国会中継の動画と文字起こしと一緒に再生でき、国会でどんなことが話題に上っているかを簡単にチェックできる点です。

国会の委員会や本会議は長時間にわたるものも少なくありません。動画のみだと冒頭から順に見ていかないと審議経過が追えませんが、文字情報を起点にすれば自分が聞きたい箇所をピンポイントで探すことができ、ユーザーの情報摂取のスピードが上がります国会審議の新たな視聴体験を提供できると考えています。

国会の公式サイトでは国会審議が同時中継されるものの、議事録は1カ月以上経たないと公開されていません。PolityLinkでは、精度の高い音声認識ソフトを使うことで、本会議や委員会の当日中に議事録も公開できます。

実際の画面(PolityLinkより)

編集部:

文字をクリックすると、その場面に動画が飛べるジャンプ機能は便利ですよね。

薄井さん:

文字情報から動画へのジャンプ機能は、Google Pixelの文字起こしアプリや公共政策大学院の国会審議映像検索システムなどの仕様から着想しました。

PolityLinkではインターフェイスにも配慮し、文字起こしだけでも見やすいレイアウトを採用しています。

身近な話題のはず、なのになかなかみつからない

編集部:

なぜ、国会審議の見える化に着眼されたのですか。

薄井さん:

2020年に検察庁法改正案への反対論がSNSで話題になっていました。どんな法律案か興味がわいて内容を調べてみたのですが、具体的な法律案の情報がなかなか見つからなくて……

調べ進めると、法案を所管する省庁ごとにネット上に情報が公開されていると分かりました。ただ、見つけやすさには課題がありそうだなと。そう気付いたことが、今回のサービスを開発するきっかけになりました。

編集部:

法案の知識は仕事か何か必要に迫られて調べていたのですか?

薄井さん:

いいえ、仕事にはまったく関係ありませんでした。純粋に、個人的関心があったので調べてみました。

そもそも、国会で話している内容は部分的にみると国民の興味をひくものだと仮説を立てていました。例えば、エンジニアとして働く私の場合は、国がどんな新しいテクノロジーに投資をしようと考えているのかなどテクノロジー関連の話題には興味があります。

このサービスを開発したのも、ユーザーが劇的に増えるというより、自分がいかに情報をとりやすくできるかが出発点になっています。そして、せっかくシステムを構築するのなら、私と同じ課題意識を持っている人にもぜひ使ってもらいたいと考えています。

政治と人を「リンク」させるサイトに

編集部:

サービス名に込めた想いを教えてください。

薄井さん:

「リンク」には複数の意味が込められています。

一つは、省庁ごとに散らばっている法案に関する情報を集めて「つなげる」、という意味です。

また、今後は、政治と人を「つなげる」役割もできればなと考えています。

編集部:

最近では、政治の切り抜き動画などが話題になったりもしますよね。若い人が政治や選挙に興味をもつきっかけにもなると期待しています。

薄井さん:

この国の課題について知識を得ることは、純粋に面白いと感じます。

国会で大臣や議員が交わす質疑や答弁を実際に見聞きすると、私たちが選挙で1票を投じる政治家が普段からどのような問題意識を持っているかを知ることができます

テクノロジーの発達によって政治家が訴える政策に対して、市民からのフィードバックやレスポンスがリアルタイムにできる時代になりました。政策に関して多様な意見を交わすことがもっと身近なことになるよう、テクノロジーの力で後押ししていきたいと考えています。

編集部:

今後はどのように発展していきたいですか。

薄井さん:

発言議員ごと、トピックごとにまとめるページを用意しています。

ニュースメディアとして機能させていくイメージを持っています。PolityLinkに訪れれば、審議をすべて見ることもできる、一方でスキマ時間が空いた時に関心のあるトピックだけのぞくこともできる、といったように間口を広げられればと考えています。

編集部:

ありがとうございました。

PolityLinkはこちら(外部リンク)

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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