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【長野県知事選挙】長野県知事選の投票に行くときに知っておきたい! これからの長野県に関する5つの数字(原口和徳)

2022/8/5

原口和徳

原口和徳

長野県知事選挙は8月7日に投開票日を迎えます。

新型コロナウイルス感染症への対策などを通じて、県政に興味を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。これからの長野県政を考えるきっかけとなるべく、5つの数字で長野県を取り巻く状況を紹介します。

「202.2万人」→長野県の人口は2000年代に9%減少

県の統計によると長野県の人口は202.2万人(2022年4月)です。県の人口は2000年に215.7万人を記録して以来、減少を続けています。

また、少子高齢化も進んでいます。

県民の内、65歳以上の方の割合は2000年に21.4%でしたが、2022年には32.8%まで上昇しています。一方で14歳以下の子どもが占める割合は2000年に15.1%であったものが2022年には11.7%に減少しています。

-3,757人→年間出生数は2010年代に21.7%減少

県民の年齢構成の変化による影響は様々な形で表れています。

例えば出生数です。その年における各年齢(15~49歳)の女性の出生率を合計した合計特殊出生率は近年改善傾向にありました。厚生労働省「人口動態統計(確定数)の概況」によれば、2019年の合計特殊出生率は1.57であり、2009年1.43よりも高くなっています。けれども、出生数は2009年17,310人から2019年13,553人と減少しています。このことの背景にあるのが、出産適齢期の女性の減少です。

年齢別の転出、転入の状況をみると、長野県では10代後半~20代前半の転出超過が目立っており、近年は当該世代だけで毎年4,500人程度の転出超過となっています。

進学や就職等で県外に転出した若い世代の多くは現内に戻ってきておらず、出産適齢期の女性が減少した結果、出生率が上昇したものの出生数が減少するといった状況につながっています。

なお、新型コロナウイルス感染症の国内での感染拡大が始まった2020年には合計特殊出生率は1.46、出生数は12,864人まで低下しています。

「1,801人」→2025年に不足が見込まれている介護人員数

県内での65歳以上の方の増加は、数年後にはより社会的な支援が必要となる方の割合が増す75歳以上人口の増加につながっていきます。

2022年には75歳以上の方は県民の17.9%ほどですが、2025年20.6%、2030年22.3%と3年後には県民の5人に1人が75歳以上となることが見込まれています。

そのような中で懸念されるのが介護環境です。

厚生労働省の調査(第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について)によると、2019年度に長野県内には3.8万人の介護職員の方がいましたが、2025年には4.2万人の需要が見込まれています。今後も介護職員の増員は進められていく見込みですが、2025年に見込まれている職員数は4.0万人と2千人弱の不足が予想されています。

今後も高齢世代の方が増えていくことが見込まれていることもあり、2040年度に見込まれている県内の介護人材の不足数は約8千人と試算されています。

また、ひとり暮らしをする高齢者の割合も増加しています。「第8期長野県高齢者プラン」によれば、県内総世帯の内、高齢者単身世帯の割合は2010年9.7%であったものが、2020年には11.6%に上昇しています。

施設だけではなく、地域の中でもお年を召された方も安心して暮らしていくことのできる環境を作っていくための取り組みの重要性が高まっています。

1.51倍→有効求人倍率は前年同月よりも改善

「一般職業紹介状況(令和4年6月分)」によれば、長野県内の有効求人倍率は1.61倍(2022年6月)と前年同月から0.25ポイントほど改善しています。また、有効求人倍率の年度平均1.39倍(2021年)は前年度(2020年度)に比べて0.27ポイントの改善となっています。

2018年度の年度平均が1.68倍であったことを踏まえるとコロナ禍前の状況とはまだ差のある状況ですが、一番苦しい状況からは回復しつつあることがわかります。

雇用環境の改善が進む一方で、長野県では若い世代の県外流出という問題も生じています。

例えば、人手不足の発生している介護人材について、介護労働安定センターによる「事業者における介護労働実態調査」では、長野県内の介護労働者の平均賃金は23.8万円/月であるのに対して、関東地方26.5万円/月、特に東京都は28.5万円/月と賃金差が生じていることが明らかになっています。

改正入管法に代表されるように、今後も様々な分野で働き手不足が生じることが見込まれおり、地域間で人材の争奪戦ともいえる状況になる可能性があります。その時により影響を受け、他の地域への移動を選択しやすいのは、地域とのつながりの薄い若い世代の方です。

地域間での賃金差なども生じている中で、様々な世代の方が県内で活躍していくためにどのような取組みが必要となってくるでしょうか。

1,841億円→コロナ禍で観光消費額は40%減

2020年の長野県内の観光地利用者数は延べ5,148万人で対前年比40.2%減、観光消費額は1,841億円で対前年比40.0%減となっています。

外国人延べ宿泊者数も2020年は延べ34.8万泊で対前年比70.9%減となっています。外国人宿泊数は2013年24.9万泊から急激に上昇し、2018年には120.2万泊を記録していましたので、新型コロナウイルスが長野県内の観光産業に与えた影響の大きさがうかがわれます。

ただし、長野県内の観光産業には回復の傾向も見られます。

一般職業紹介によると、長野県内での「宿泊業・飲食サービス業」の新規求人数は1,428人でした(2022年6月)が、これは新型コロナの影響が出る前の同月(2019年6月)の1,293人を上回っています。

過去の統計を見てみると長野県内の観光客数は善光寺御開帳、諏訪大社御柱祭りがある年に増加する傾向にあります。新型コロナウイルスの影響で今年はほぼ同時期の開催となりましたが、これらの行事の影響力を長野県の観光業、経済の活性化へとつなげていくことができるでしょうか。

少子高齢化や新型コロナウイルス感染症、リニア中央新幹線など、県内に暮らす人々の生活を一変させるような大きな課題を前にして、どのような県の未来が選択されることになるのかが注目されます。

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原口和徳

原口和徳

けんみん会議/埼玉ローカル・マニフェスト推進ネットワーク 1982年埼玉県熊谷市出身。中央大学大学院公共政策研究科修了。早稲田大学マニフェスト研究所 議会改革調査部会スタッフとして、全国の議会改革の動向調査などを経験したのち、現所属にて市民の立場からのマニフェストの活用、主権者教育などの活動を行っている。

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