立憲民主党の代表選挙が、2021年11月19日(金)に告示、11月30日(火)に投開票日を迎えます。本記事では、今回の代表選に立候補を表明し、2020年の立憲民主党代表選にも立候補した、現在立憲民主党政務調査会長を務めている泉健太(いずみ・けんた)氏を紹介します。
泉健太氏は、1974年生まれの47歳です。立命館大学を卒業し、参議院議員で立憲民主党幹事長を務めた福山哲郎氏の秘書になりました。2000年には、当時の京都3区での立候補要請を受け、民主党公認で全国最年少立候補(当時25歳)しました。その後、2003年に京都3区から第43回衆議院議員選挙で初当選し、7期連続当選を果たしています。民主党政権下では、内閣府大臣政務官を歴任し、現在は立憲民主党にて政務調査会長を務めています。
泉氏は17日、国会内で記者会見を行い、正式に枝野幸男氏の代表辞任に伴う立憲民主党代表戦に立候補することを表明しました。
記者会見では、立憲民主党へのイメージを改革という、前向きなイメージに転換させることを目指すと表明しました。
泉氏は会見で「我が党が背負ってしまっている負のイメージを、前向きなイメージに転換しなければならない。党改革の先頭に立ちたいということで、私は今回、立候補させていただく決意」と発言したほか、目指すべき社会像として「普通の安心が得られる社会」を掲げ、医療・保育などベーシックサービスの充実や安定などに取り組む考えも示しています。
2020年の立憲民主党代表選では、「提案型の野党第一党へ!」をテーマに掲げ、具体的な政策としては以下の項目をあげていました。
1.コロナ対策・経済対策
重症化が懸念される高齢者等へのPCR無料検査の拡大。全国民へのワクチン接種無料化。
軽症者・無症状者の療養体制整備。医療機関への経営支援の拡充。
物価上昇率2%に至るまで消費税をゼロ%に凍結。(主たる財源は国債)
特別定額給付金再給付の検討。事業者への持続化給付金の要件緩和と再給付。
長期的な財政を調査する財政推計機関を国会に創設。
2.子育て・教育・最低保障年金
児童手当を18歳まで月額15000円に増額。
少人数学校の推進(全学年20人学級を推進)。
最低保障年金(ベーシックインカム年金)の検討(支給開始から10年間は基礎年金65000円。その後、全ての高齢者に月額8万円程度を支給)。
3.働き方・人権
同一価値労働同一賃金、ワークライフバランスの実現。
地方中小企業への支援を前提に、最低賃金の引き上げと全国一律化。
男女共同参画社会の実現。クオータ制、選択的夫婦別姓の導入。配偶者控除の廃止。
女性差別撤廃条約選択議定書の批准。
性的指向・性自認(SOGI)、障がい者差別の解消。
4.産業・地域政策
社会のデジタル化・グリーン化を推進。新技術・製品分野の世界標準化推進と基礎研究を重視。
地方への権限・財源移譲と一括交付金制度の導入で、自律した地域社会を実現。
地域公共交通への支援や、自動車諸税の軽減などで、住民の移動手段を確保。
5.エネルギー
省エネ、蓄電、再エネ技術の推進により原発・火力依存度を低減し、分散型エネルギー社会を推進。
原子力エネルギーの着実な縮減に向け、立地地域の雇用・経済対策、使用済核燃料の最終処分などへの国の責任の明確化、廃炉作業を担う人材の育成を推進。
6.農林水産業
農業者戸別所得補償制度の復活。主要農作物種子法の復活。
環境保全型農業を推進し、食料自給率の向上と食の安全の確保を図る。
木材自給率の向上と利用の促進、水産資源の維持管理を図る。
7.外交・安全保障・防災
開かれた国益と平和外交の推進。アジア太平洋地域をはじめ国際社会と協調。
健全な日米同盟を基軸に、「近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道支援は積極的に」の原則を維持。
安保法制の違憲部分は白紙撤回。日米地位協定を見直す。
拉致問題、領土問題の解決に取り組むとともに、国民の命と主権を守る。
東日本大震災など自然災害からの被災者・被災地の復興を支援。
8.憲法・政治行政改革
憲法の基本的理念と立憲主義を維持しつつ、未来志向の憲法を議論。政権による恣意的・便宜的な憲法解釈の変更は認めない。
歳入庁創設による税と社会保障の公正な徴収。消費税や金融資産課税など税制全体の見直し
公文書管理の抜本的見直しと情報公開の拡充等による行政監視機能の強化。
ひも付き補助金、特別会計の見直し。天下り規制の強化。官製談合の防止、随意契約の制限。
9.党運営
執行部が率先し、民主的で、自由闊達な議論のできる、風通しのよい党組織をつくる。
若手、女性、地方代表者を常幹メンバーに加えるなど、全員参加型の人事を行う。
全国各総支部の結束強化と地域活動に対し、特別の支援を行う。
新たな通信・発信ツールを活用し、党内のみならず国民各層との情報交換・対話活動を積極的に行う。
選挙ドットコムでは泉健太氏にインタビューを行いました。
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