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2021東京都議会議員選挙 各党派マニフェストの実現度評価

2021/6/28

早稲田大学 マニフェスト研究所 

早稲田大学 マニフェスト研究所 

早稲田大学マニフェスト研究所では東京都議会議員選挙の各党派・会派が2017年の都議選で掲げたマニフェストをこの4年間でどれくらい実現できたか、また有権者に対してそれを示しているかなどの5項目で「マニフェスト実現度評価」を行いました。

評価対象:都議会に議席を持ち今回の都議選で複数の候補者を擁立している会派または候補者を擁立している国政政党のうち、2017年と2021年の都議選の両方で候補者を擁立している党派(立憲民主党・国民民主党は前身の民進党の情報と比較)

都民ファーストの会

4年前の都議選で掲げた公約がweb上へ掲載されていて現在も見ることができるか?

【評価:7/10】ホームページの『新着記事』内に掲載されている。しかし、記事をさかのぼって探さなければ見つけられないため、わかりやすく掲載されているとなお良い。 https://tomin1st.jp/wp-content/uploads/2017/05/seisakushu.pdf

自己評価をおこなっているか?

【評価:9/10】2021年5月25日、『公約の進捗』としてホームページへ掲載している。また、2019年9月19日に公約の進捗状況の中間報告もおこなっている。https://tomin1st.jp/wp-content/uploads/2019/08/2831a0a90f3bbe31ae657bdf5c9c986a-1.pdf
ホームページの新着記事の中に掲載されているが、探さなければ見つけられないため、わかりやすく掲載されるとなお良い。 https://tomin1st.jp/policy/

4年前の公約はどの程度進んだのか?

【評価:5/10】「質問」「予算要望」「決定」「一部実現」「実現」の5段階で自己評価を実施している。進捗状況は概ね5割程度。 https://tomin1st.jp/policy/

都民と共有しているか?

【評価:3/10】ホームページには掲載されているが、ホームページへ行かなければ確認することは出来ない。積極的に都民と共有する工夫をされるとなお良い。 https://tomin1st.jp/policy/

今回の都議選の公約と前回の活動がつながっているか?

【評価:7/10】「これまでの活動による成果」と「課題」に触れられ、今回のマニフェストには、その課題からこれからの4年間の活動の方向性が示されている。課題の掘り下げがもう少し詳しく掲載されるとなお良い。 https://tomin1st.jp/wp-content/uploads/2021/06/824191fff6cf965e1124b6e9e840320e.pdf

都議会自由民主党

4年前の都議選で掲げた公約がweb上へ掲載されていて現在も見ることができるか?

【評価:8/10】ホームページの下部に前回選挙時のマニフェストが掲載されている。もう少しわかりやすい位置に掲載されているとなお良い。 http://www.togikai-jimin.jimusho.jp/policy

自己評価をおこなっているか?

【評価:2/10】『活動リポート』として毎年ビラを作成しホームページ上でも掲載されている。その活動リポートの中には質問や要望等の結果、具体的な予算の獲得や実現につながったものも記されている。ただし、前回マニフェストの検証が行われているとは見受けられない。 http://www.togikai-jimin.jimusho.jp/category/report

4年前の公約はどの程度進んだのか?

【評価:2/10】『活動リポート』や『議会活動報告』から議会活動の実績や成果を確認することが出来、そこから前回マニフェストの進捗状況を伺うことが出来るが、具体的に前回マニフェストの進捗状況についての自己検証は行っていると確認できない。 http://www.togikai-jimin.jimusho.jp/category/activity/teirei/2017?cat=5

都民と共有しているか?

【評価:1/10】強いてあげれば「活動リポート」と「ホームページへの掲載」が都民と共有するツールと見えるが、前回マニフェストの進捗状況については読み取りづらい内容になっている。 http://www.togikai-jimin.jimusho.jp/category/report

今回の都議選の公約と前回の活動がつながっているか?

【評価:2/10】今回のマニフェストで掲げる政策の大きな柱は前回選挙時のそれと繋がっているものもあるが、具体的な内容には「4年間の活動からどのような課題が残ったため今回はこのように取り組む」という点での記載がない。 http://www.togikai-jimin.jimusho.jp/wp-content/themes/tjimin/images/seisaku2021-shousai.pdf

都議会公明党

4年前の都議選で掲げた公約がweb上へ掲載されていて現在も見ることができるか?

【評価5/10】「公明党 都議選2017特設サイト」と検索すれば今でも閲覧することは可能。しかし、都議会公明党のホームページ上や今回の都議選2021特設サイトからは確認することが出来ない。 https://www.komei.or.jp/campaign/togisen2017/

自己評価をおこなっているか?

【評価3/10】『2021都議会議員選挙特設サイト』内へ「都議会公明党の実績」として掲載されている。実現に至ったものについては掲載されているが、それ以外の前回選挙時の公約がどうなったかは記されていない。 https://www.komei.or.jp/special/togisen2021/achievement/

4年前の公約はどの程度進んだのか?

【評価2/10】『2021都議会議員選挙特設サイト』内にある「都議会公明党の実績」で確認する他ないが、それでも前回公約の全ての情報は確認できない。 https://www.komei.or.jp/special/togisen2021/achievement/

都民と共有しているか?

【評価2/10】『2021都議会議員選挙特設サイト』内にある「都議会公明党の実績」で確認する他ないが、それでも前回公約の全ての情報は確認できない。 https://www.komei.or.jp/special/togisen2021/achievement/

今回の都議選の公約と前回の活動がつながっているか?

今回は「チャレンジ8」としてマニフェストを作成されており動画でも解説がされているが、前回マニフェストからの流れなどについては確認ができない。 https://www.komei.or.jp/special/togisen2021/challenge/

日本共産党東京都委員会

4年前の都議選で掲げた公約がweb上へ掲載されていて現在も見ることができるか?

【評価5/10】日本共産党東京都委員会のホームページ内にある「政策・見解」より確認することが出来る。しかし、2021年都議選特設サイトからは探すことが出来ない(振返りが出来ない)。探さなくても良いようにわかりやすい場所へ掲載されると良い。 https://www.jcp-tokyo.net/2017togisen_uttae

自己評価をおこなっているか?

【評価2/10】都議選特設サイトの下部に掲載されている『都政を動かした野党第一党』のところに議会質問や要望等の結果、実現した政策を掲載している。これが活動の自己評価につながると考えられる。 https://www.jcp-tokyo.net/

4年前の公約はどの程度進んだのか?

【評価3/10】認可保育園設置数の増加など前回選挙時に公約に掲げた政策の一部は具体的に実現している。  https://www.jcp-tokyo.net/

都民と共有しているか?

【評価2/10】ホームページ内を探したり都議会の議事録を検索するなどすれば前回選挙時に掲げた公約のキーワードなどを確認することができるが、より積極的に掲載をされたい(探さなくてもよいように)。 https://www.jcp-tokyo.net/

今回の都議選の公約と前回の活動がつながっているか?

【評価2/10】党としての大きな流れ「お金の使い方を変える」等の方針は今回も引き継がれているように受け取ることが出来るが、前回の公約からの振返りが反映されているとは言い難い。 https://www.jcp-tokyo.net/policy.html

東京維新の会

4年前の都議選で掲げた公約がweb上へ掲載されていて現在も見ることができるか?

【評価7/10】ホームページの「news」をさかのぼって検索していくと確認することが出来た。しかし、探さなければならないため見えやすい場所への掲載をお願いしたい。 https://tokyo-ishin.jp/news/post-247/

自己評価をおこなっているか?

【評価1/10】自己評価をおこなっていることは確認できなかったが、今回の維新8策が前回選挙時の公約の流れを汲んでいるものと解釈して評価を1点とした。 東京維新の会2021都議選マニフェスト

4年前の公約はどの程度進んだのか?

【評価1/10】進捗状況は確認できなかったが、都議会の議事録を検索すると前回選挙時以降の公約の一部について質問されているのが確認できたため評価を1点とした。 東京維新の会2021都議選マニフェスト

都民と共有しているか?

【評価1/10】前回の公約をホームページ上で確認できたため、その点では評価ができ1点とした。 https://tokyo-ishin.jp/news/post-247/

今回の都議選の公約と前回の活動がつながっているか?

【評価3/10】身を切る改革など前回の方針の流れも見られる。 https://tokyo-ishin.jp/news/post-247/

東京・生活者ネットワーク

4年前の都議選で掲げた公約がweb上へ掲載されていて現在も見ることができるか?

【評価5/10】ホームページ内の「政策・選挙」のところに「2017東京政策」が掲載されている。検索しなければ見つけられないため、わかりやすい場所への掲載をされたい。 東京・生活者ネットワーク2017都議選政策集

自己評価をおこなっているか?

【評価1/10】自己評価をおこなっていることは確認できなかった。しかし、今回のマニフェストが前回のマニフェストの方針と繋がっている点が見られるため評価を1点とした。 https://www.seikatsusha.me/reserch/

4年前の公約はどの程度進んだのか?

【評価2/10】『調査活動報告』などから公約実現に向けた取り組みは伺える。しかし、それがどの程度実現しているかは確認することができない。 https://www.seikatsusha.me/reserch/

都民と共有しているか?

ホームページ、生活者通信等で活動内容を掲載しているが、公約の進捗状況についての記事が薄い。 https://www.seikatsusha.me/

今回の都議選の公約と前回の活動がつながっているか?

全体の方針としては流れを汲んでいると考えられるが、前回選挙時の公約の振返りが今回の公約にどのように反映されているかは不明である。 東京・生活者ネットワーク2021都議選政策集

立憲民主党東京都総支部連合会

4年前の都議選で掲げた公約がweb上へ掲載されていて現在も見ることができるか?

【評価3/10】前身である民進党のホームページ内から「2017年東京マニフェスト」として確認できるが、そのページを探さなければならない。党が変わったため今回選挙が新たなスタートと見ることもできるが、前回の公約への説明は果たしてほしい。 https://www.minshin.or.jp/election-local/tokyo/2017/manifesto

自己評価をおこなっているか?

【評価1/10】党が変わったため確認することが困難だが、今回のマニフェストには4年前の民進党時の公約の流れが一部確認できた。そのため、評価を1点とした。

4年前の公約はどの程度進んだのか?

【評価1/10】党が変わったため確認することが困難だが、今回のマニフェストには4年前の民進党時の公約の流れが一部確認できた。そのため、評価を1点とした。 都議選政策2021立憲民主党

都民と共有しているか?

【評価1/10】党が変わったため確認することが困難だが、探せば民進党当時の公約だけは検索が可能であることから評価を1点とした。 都議選政策2021立憲民主党

今回の都議選の公約と前回の活動がつながっているか?

党が変わったため確認することが困難だが、今回のマニフェストでも前回の政策で掲げられていたことと関連する政策があるため評価を1点とした。  都議選政策2021立憲民主党

国民民主党東京都総支部連合会

4年前の都議選で掲げた公約がweb上へ掲載されていて現在も見ることができるか?

【評価3/10】前身である民進党のホームページ内から「2017年東京マニフェスト」として確認できるが、そのページを探さなければならない。党が変わったため今回選挙が新たなスタートと見ることもできるが、前回の公約への説明は果たしてほしい。 https://www.minshin.or.jp/election-local/tokyo/2017/manifesto

自己評価をおこなっているか?

【評価1/10】党が変わったため確認することが困難だが、今回のマニフェストには4年前の民進党時の公約の流れが一部確認できた。そのため、評価を1点とした。 http://www.new-kokumin.tokyo/

4年前の公約はどの程度進んだのか?

【評価1/10】党が変わったため確認することが困難だが、今回のマニフェストには4年前の民進党時の公約の流れが一部確認できた。そのため、評価を1点とした。 http://www.new-kokumin.tokyo/

都民と共有しているか?

【評価1/10】党が変わったため確認することが困難だが、探せば民進党当時の公約だけは検索が可能であることから評価を1点とした。 http://www.new-kokumin.tokyo/

今回の都議選の公約と前回の活動がつながっているか?

党が変わったため確認することが困難だが、今回のマニフェストでも前回の政策で掲げられていたことと関連する政策があるため評価を1点とした。  http://www.new-kokumin.tokyo/

『選挙の公約は守られるもの』にならなければ、有権者の政治への信頼は得られない

選挙時に「マニフェスト・公約・政策集」なるものを出したとしても、任期中にどのように取り組み、どのような結果を得たのかを任期が終わる時には有権者への伝え、説明責任を果たさなければ、有権者は政治を信頼しないだろう。

また、有権者も「政治とはそんなものだ」「選挙の公約は守られないものだ」という意識が常態化してしまい、「政治と有権者とのズレ」は縮まることはない。

今回、東京都議会議員選挙における各会派の前回選挙の公約について、取り組みや実現度を調査してみた。全体的に共通していたことは次の4点であった。

(1) 前回の公約が探さなければ見つからない所に保存されていた。
(2) 進捗状況を有権者へ報告する取り組みが見られなかった。
(3) 任期終了時点で公約の達成状況を報告する取り組みが見られなかった。
(4) 今回の公約に4年間の活動をどのように繋げているのかわかりづらかった。

議会は過半数を取らなければ、自身が実現したい政策を実現することは出来ない。

だからこそ、理念や政策に共感する者が集まって組織されるのが「会派」であり、会派とは「政策実現集団」といえる。

今回の都議会議員選挙の期間中に立候補者(および会派)は少しでも有権者に政策や思いを伝え、説明責任を果たし、有権者にとって政策や実績、期待という選択肢を増やしていただく事を期待している。(中村健 早稲田大学マニフェスト研究所 事務局長)

東京都議会2021|早稲田大学マニフェスト研究所

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早稲田大学 マニフェスト研究所 

早稲田大学マニフェスト研究所 ローカル・マニフェストによって地域から新しい民主主義を創造する活動を続けている。初代所長の元三重県知事・北川正恭(現・顧問)が2004年に創設。現・所長は山田治徳(早大政治学術院教授)。マニフェスト調査、議会改革、選挙事務改革、人材マネジメント、マニフェストスイッチプロジェクト、主権者教育などの調査・研究を実践。

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