「若者の投票率を80%にしたい!」三田市議選プロジェクト(NO YOUTH NO JAPAN)
2020/10/02
私たちNO YOUTH NO JAPANは、U30世代の投票率UPを目指して、7月の参院選でInstagramを中心にU30世代に投票に行くことを呼びかけたことをきっかけに、始めた団体です。
NO YOUTH NO JAPANでは、毎月21日を「国民する日」としてInstagramで発信を行なっています。「国民する」とは、「選挙に行くだけじゃなくて、自分たちが選んだ人たちがやっている政治について日常から知ったり、考えたり、対話したりすることを日常的に行う」ということです。毎月21日は、わたしたちの生きたい社会のために、いま社会や政治で話題のニュースの事を知って・考えて・発信してみませんか?
「知る」では、いま話題になっているニュースについて議論を簡単に紹介します。「考える」では、NO YOUTH NO JAPANの視点、U30世代独自の切り口からニュースについて深掘りします。そして、「発信する」では記事を読んでいただいている皆さんの意見をアンケート通じて発信してください!記事を読んで終わりではなく、自分のスタンスを持って、さらにそれを発信する場になればいいなと思っています。
今月のテーマは『日米自由貿易協定』。貿易協定は、遠い話題のように見えて実は私たちの生活に直結しています。
<この記事で問いかけたいこと>
・自分の生活に関わる貿易協定について、理解しておこう
・消費者としての立場だけでなく、農家や国の立場からプラスとマイナスを考えよう
・アメリカと日本の関係性、トランプ大統領の選挙の事情なども知ると面白い!
世の中が「桜の見る会」議論でにぎわっていた頃、実は日本にとって大事な協定が決まっていたのです。12月4日に参議院で承認された日米自由貿易協定は、国会での審議時間約14時間、交渉開始からわずか9ヶ月という異例のスピードで発効されることになりました。
そもそも自由貿易協定とは、関税を下げたり無くしたりすることで貿易を活性化させる取り決めのこと。自国の品物を輸出するときに関税を下げて、できるだけ安く大量に買ってもらうことが狙いです。逆に、相手国から品物を輸入するときに関税を高くすることで自国の国内産業を守ろうとする貿易は、保護貿易と呼ばれます。
自由貿易といえば、数年前にニュースを騒がせていたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)もありましたよね。このTPPも貿易に代表される国同士の経済取引をスムーズに進めることを目的とした協定です。2013年に日本も参加し、2016年2月にアメリカを含む12カ国が署名をしました。規模の大きな協定を結ぶことで、貿易をより活発で安定的なものにすることができます。
しかし、トランプ大統領が就任した後の2016年10月にアメリカはTPPから離脱。今後永久にこの交渉に参加しないことを表明したのです。その理由は、農業が強く工業が弱いアメリカにとって、海外の優れた工業製品が安く入ってきてしまうと国内産業への打撃が大きいためです。工業が盛んなペンシルベニア州やオハイオ州に支持者が多いトランプ大統領は、選挙時の公約どおり離脱を決めました。“アメリカファースト”を掲げ、元ビジネスマンでもあるトランプ大統領は、世界各国と協力するTPPよりもそれぞれの国と一対一で交渉する方法でアメリカに利益をもたらそうとしています。
そして、今回決まったのがアメリカと日本との間に結ばれた日米自由貿易協定(日米FTA)。食品や工業品など、品目ごとの関税の下げ幅が二カ国間で話し合われてきました。日本の輸出品、輸入品に分けて見ていきましょう。
・日本からの輸出品の関税削減/撤廃する品目
エアコン部品/鉄道部品/3Dプリント/燃料電池/メガネなど
アメリカと比べると日本は工業が強いため、工業品目で関税の削減や撤廃が決まりました。これにより日本からの輸出量が増え、値段の低くなった国産品が海外で売れやすくなります。
・日本の輸入品の関税削減/撤廃する品目
小麦/牛肉/豚肉/ワイン/オレンジ/りんご/さくらんぼ/乳製品/砂糖
輸入品では、アメリカ産の農産物の輸入関税を削減、撤廃することが決まりました。中でも牛肉は、現在の38.5%から最終的には9%まで引き下げられます。消費者にとっては、牛丼が安くなるなどメリットが多く感じるかもしれません。しかし、国内の農家の人たちにとっては大きな打撃です。そのため、政府は農家に約3250億円の対策費を出すことにしています。
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日米自由貿易協定は国会での承認も終え、2020年の1月1日に発行されます。しかし、実はまだ終わっていないのです。発行から4ヶ月以内により包括的な協定をにらむ第二段階の交渉が始まると考えられており、その内容については協議中です。そこで私たちが考える貿易交渉のポイントと両国の思惑を紹介します。
この貿易協定で最も注目を集めるのが、自動車とその関連部品の関税です。日本にとって貿易の柱であり、低価格で大量に輸出したいために関税ゼロを求めています。しかし、国内工業を守りたいアメリカは関税を高いままで保っておきたいと考えているのです。
両国の思惑が真っ向から対立する品目ですが、トランプ大統領が本気になるのにはアメリカの貿易赤字が背景にありました。
日本との貿易でアメリカは676億ドルもの赤字を出してしまっており、そのうち約80%が自動車とその関連部品によるものなのです。日本から輸出する自動車は約170万台に対し、アメリカが輸出している自動車は約10万台とその差は明らか。トランプ大統領としては、関税を高くして少しでも貿易赤字を無くしたいのです。
貿易協定は、最終的に国会で多数の議員が承認すれば発効されます。そこで、与党と野党で意見が分かれたのが実は、この自動車とその関連部品の関税をゼロにできるかどうかでした。協定の承認を決める国会審議で、「自動車の関税は撤廃予定。関税削減額は計2128億円であり、ウィウィンな協定だ。」とした与党に対し野党が疑問を投げかけています。
今年の10月に両国が署名した文書には、自動車とその関連部品の関税を撤廃するという文言は盛り込まれておらず、継続交渉とされているのです。問題なのは、もし関税が撤廃されなかった場合、関税の削減額は当初の試算の1割ほどの260億円となり、日本が大きく不利な協定となってしまいます。野党は関税の撤廃を「口約束でしかない。」として資料の要求などをしていましたが、結局議論が進まないまま異例の早さで協定は承認されました。
もう1つ大きな争点となりそうなのが、コメなどの農作物です。日本が自動車で関税ゼロを目指す一方で、アメリカは農作物のさらなる市場開放に意欲を見せています。TPPではアメリカ産のコメの最大7万トンを関税ゼロの無税枠とする取り決めがあったため、同じく今回の日米貿易協定でも認めたいトランプ大統領。第一段階の交渉ではなんとか無税枠の設定を踏みとどまった日本ですが、アメリカ側は第二段階でも交渉を続ける見込みです。アメリカ産のコメが安く輸入され1番打撃を受けるのが、国内のコメ農家。台風などの災害で被害を受けた農家が多いなか、より大きな負担をかけてしまいかねません。
第二段階の交渉では、他にも医薬品や金融、投資の自由化について話し合われる可能性があります。工業品や農作物などの物品以外の自由化を求めるアメリカ側に対し、日本は国内の利益を守るために反対の姿勢を取るとみられています。
貿易協定の内容は複雑で確かに理解しにくいですよね。でも、消費者である私たちに必ず影響を与えるもの。また、高齢化や後継者不足によりただでさえ苦しんでいる国内の農家にとっては生活に関わる問題です。
日米自由貿易協定は、国内農業の衰退、日本の食料自給率、安く手に入る食品などいろんな側面から見ることができるんです。この記事を読んで考えたこと、感じたことがあればNO YOUTH NO JAPANのInstagramかTwitterまたはメールに送ってください!
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