11月29日、元首相の中曽根康弘氏が101歳で死去しました。中曽根氏は総理大臣を5年間務め、首相在任期間は戦後第5位でした。
中曽根氏は1918年(大正7年)5月27日群馬県高崎市生まれ、東京帝国大学(現 東京大学)法学部卒業。1941年に内務省に入省し、海軍経理学校を経て終戦時は海軍主計少佐でした。内務省に復職後は警視庁監察官を経て、1947年4月の衆院選・旧群馬3区で初当選。以降21回連続当選し、56年間衆議院議員を務めました。1959年に科学技術庁長官を、1967年に運輸大臣を、1970年に防衛庁長官を、1972年に通産大臣を歴任しました。1966年には自民党内で中曽根派を結成し、少数派閥でしたが1982年には内閣総理大臣に就任しました。
1986年には衆参同日選挙に勝利し、同年秋に満了することになっていた自民党総裁の任期が1年延長されました。しかし1987年4月の統一地方選挙で敗北し、竹下登氏を後継指名して同年11月に退陣します。中曽根氏の総理大臣在任期間は1806日で終わりましたが、その長さは安倍、佐藤、吉田、小泉の4氏に次ぐ戦後5番目となっています。
1989年にはリクルート問題のため、衆議院予算委員会で証人喚問を受けて自民党を離党しますが2年後に復党。1997年には大勲位菊花大綬章を受章、さらに国会議員在職50年の表彰も受けました。
2003年の衆院選の際、中曽根氏は比例代表で立候補する予定でしたが、当時の小泉純一郎首相が73歳定年制の例外を認めなかったため政界を引退しました。
政界引退後もシンクタンクの会長を務め、内政や外交に関する発言を続けていました。特に憲法改正については超党派の国会議員でつくる新憲法制定議員同盟の会長を務めていました。
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