11月26日に投開票を迎えた千葉県市川市長選は、立候補した5人の新人の得票数がいずれも当選に必要な法定得票(有効投票数の4分の1)に届かなかったため、再選挙が行われることとなりました。
今回、立候補者の中で最も多くの票を得た無所属新人で民進党・共産党・自由党・社民党が推薦する元衆院議員の村越祐民氏(43)は2万8,109票で、当選に必要な2万9,770票に1,661票届きませんでした。
再選挙は2週間の異議申立期間の後、50日以内に行われることとなります。届け出からやり直されるため、今回立候補していなかった新たな候補者が立候補することもできます。
公職選挙法の規定では、得票数が有効投票数の4分の1を超えない場合に「再選挙」が行われることとなっています。今回の市川市長選では、有権者数393,815人のうち、投票を行った人が121,124人でした。このうち、「持ち帰り」が3票、無効投票が2,043票で、有効投票は119,078票となりました。
当選のために必要な法定得票は有効投票の4分の1である「2万9,970票」となり、最多得票だった村越氏は2万8,109票で、1,661票届きませんでした。
◯市川市長選 開票結果
村越祐民氏 28,109票(23.6%)
坂下茂樹氏 27,725票(23.3%)
田中甲氏 26,128票(21.9%)
高橋亮平氏 20,338票(17.1%)
小泉文人氏 16,778票(14.1%)
なお、選挙ドットコムでは告示日の11月19日時点で電話調査を行い、取材で得た情報を加味した情勢調査を掲載していましたが、早い段階から接戦の様子が明らかになっていました。
19日に行った電話調査と取材による分析の結果、元衆院議員の田中甲氏(60)・前県議の坂下茂樹氏(43)・元衆院議員の村越祐民氏(43)の3名が横一線で激しく競り合い、元市議の高橋亮平氏(41)は追い上げ、元県議の小泉文人氏(44)も懸命に追いかけている状況でした。
(調査日:11月19日(日)/有効回答数:1,131人(男性529人、女性602人)/方式:ルーシッド(株)所有のリサーチコム電話帳リストより無作為抽出)
総務省などによると、市町村長選挙で再選挙となるのは今年1月に再選挙が決まった西之表市長選(鹿児島県)や2003年に行われた札幌市長選(北海道)など、6例目となります。
再選挙は、届け出からやり直されることとなります。そのため、今回立候補していた候補者たちは供託金を再度支払う必要がある他、今回立候補していなかった新たな候補者が立候補することも可能です。実際には、「2位と3位で候補者を一本化することで、1位になれる(2位・3位連合)」「最下位だった候補は、次も勝てないことが分かっているから立候補しない」など、候補者の一本化などが検討される場合が多いようです。過去の事例を見ても
西之表市長選(鹿児島県)2017年1月・3月実施
1回目の選挙:6名立候補
再選挙 :4名立候補
加美町長選挙(宮城県)2007年4月・6月
1回目の選挙:5名立候補
再選挙 :4名立候補
札幌市長選(北海道)2003年4月・6月
1回目の選挙:7名立候補
再選挙 :4名立候補
広陵町長選(奈良県)1992年2月・1993年8月
1回目の選挙:7名立候補
再選挙 :3名立候補
富津市長選(千葉県)1979年4月・6月
1回目の選挙:5名立候補
再選挙 :3名立候補
と、再選挙の際には立候補を取りやめる候補者がいる様子が分かります。
再選挙が行われることとなった市川市長選では、各候補が次の再選挙に向けて活動を始めています。
(27日16時時点で、自身のSNSで投稿を行っていた方のみ掲載しています)
みなさま、おはようございます。今朝は本八幡駅北口にお邪魔しました。清々しい朝に再スタートが切れて気分上々です。#市川市長選挙#いちかわ超改革#村越ひろたみpic.twitter.com/BmgMCvOret
— 市川市長候補・村越ひろたみ (@hirotami_m) 2017年11月27日
昨日行われた #市川市長選挙 では大変お世話になりました。
ご支援いただいた皆さんにあらためて感謝します。
残念ながらこの #市川市長選 、50日以内に再選挙になる事となりました。
首長選挙の再選挙は全国で6例目との事です。
早速今朝から #高橋亮平 は市川大野駅にて活動を始めました。 pic.twitter.com/XHaEktr3JI— 高橋亮平 (@ryohey7654) 2017年11月27日
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