今月10日に公示された衆議院議員選挙は終盤を迎えました。22日の投開票に向け、各候補者、政党の選挙戦も一層の激しさを増しています。選挙ドットコムでは、これまで3週にわたり電話調査サービス「リサーチコム」のルーシッド株式会社と合同で全国電話調査を続けてきました。
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これまでの3週の調査傾向をまとめますと、比例の投票予定では「自民が3割後半を維持」しています。「立憲民主は2割弱の勢い」が続き、「希望は3週連続して支持を下げ、当初の支持を半減」させているなどの状況が調査数値から読み取れます。3回目の全国調査概要をお伝えします。

3回目の全国調査は、10月15日（日）から16日（月）にかけて、18歳以上の男女6万人を対象に行い、このうち3,534人から回答を得ました。

※第3回調査は2日間行いました。前回（8日のみ）の調査とは期間が違いますが、傾向値として比較しました

比例投票予定政党

「比例代表においてどの政党に投票しますか」と尋ねたところ、「自民は3割後半」、「立憲民主が1割後半から2割弱」となっています。「希望は1割強」ですが、前回調査より4ポイント余り減らしています。「共産と公明が1割弱で横一線」となっていて、維新、社民などが続いています。

選挙区で自民の候補に投票すると回答した人のうち、「7割半ばの人が比例でも自民」に投票すると答えています。同様に、「立憲民主は8割弱」、「公明と共産は7割半ば」、「維新は7割弱」の人たちが、選挙区で投票する意向の候補の政党に投票すると答えていますが、「希望は6割半ば」に留まっています。

「ふだん、国の政治においてどの政党を支持しますか？」との質問に、「特に支持する政党はない」と回答した人のうち、「2割半ばが立憲民主」に投票すると答え、「希望と自民が1割半ば」「共産が1割」などとなっています。

男女別にみてみますと、「自民は男性女性ともに3割半ば」、「立憲民主は男性2割強・女性2割弱」、「希望は男性1割半ば・女性1割強」、「共産は男性女性ともに1割」、「公明は男性1割弱・女性1割強」が投票すると回答しています。

選挙区投票予定政党

「選挙区においてどの政党の候補者に投票しますか」と尋ねたところ、「自民」が前回調査から4ポイント余り伸ばし「4割強」となりました。続いて、「立憲民主が1割半ば」、「希望が1割強」、「共産が1割弱」で、公明、維新などが続いています。

ふだん国政で「自民を支持している」と答えた人のうち、今回の選挙で「自民の候補に投票すると回答した人は8割」で、「希望を支持している人は8割強」が、「共産を支持している人は8割弱」がそれぞれの政党の候補に投票すると回答しています。「立憲民主は7割」でした。

ふだん国政で「特に支持する政党はない」と回答した人のうち、「2割が自民の候補に投票する」と答え最も多く、次いで「希望と立憲民主の候補が1割半ば」、「共産の候補が1割」などとなっています。

男女別にみてみますと、「自民は男性4割・女性4割半ば」の人が投票すると回答しています。「立憲民主は男性1割後半・女性1割半ば」、「希望は男性1割半ば・女性1割強」、「共産は男性女性ともに1割」が投票すると答えています。

立憲民主党への期待

「民進党を離党した枝野幸男氏が立ち上げた新党立憲民主党に期待しますか」と尋ねたところ、「期待する」と答えた人は3ポイント余り増え3割強、「期待しない」と答えた人は4割半ば、「どちらとも言えない」と答えた人は2割半ばでした。

このうち、北海道ブロックでは4割近くの人が「期待する」と答えているのをはじめ、南関東ブロックでは、「期待する」と回答した人の割合が、前回（8日調査）と比べて10ポイント以上増えました。

希望の党への期待

「小池都知事が立ち上げた新党希望の党に期待しますか」と尋ねたところ、「期待する」と答えた人は、前週の調査から3ポイント余り減って、「2割強から2割弱」に下がり、「期待しない」は6ポイント増え、「半数から半数半ば」となりました。「どちらとも言えない」と答えた人は2割半ばでした。

3週連続の調査数値を見ていきますと、「期待する」は「2割半ば」（1日調査）から「2割強」（8日調査）に下がり、今回（15～16日調査）では「2割弱」となりました。一方、「期待しない」は、「半数弱」（1日調査）から「半数」（8日調査）、今回調査（15～16日調査）では、「半数半ば」と変動しました。

東京ブロックに限って見ていきましても、「期待する」は、「3割弱」（1日調査）から「2割半ば」（8日調査）に3ポイント下がり、今回（15～16日調査）は6ポイント余り下がり「2割弱」となりました。「期待しない」は、今回調査で「6割近く」となりました。

内閣支持・不支持率

「安倍内閣を支持しますか？支持しませんか？」と尋ねたところ、「支持する」と答えた人は30％、「どちらかと言えば支持する」と答えた人は20％で合わせて50％で、前回の調査より約4ポイント増えました。

一方、「どちらかと言えば支持しない」と答えた人は25％、「支持しない」と答えた人は25％で合わせて50％と約4ポイント減り、「支持」と「不支持」が拮抗しました。

ふだんの国政での支持政党

「ふだん、国の政治においてどの政党を支持していますか」と尋ねたところ、自民が4割弱、立憲民主は1割半ばとなっている他、希望と共産が拮抗し、公明、維新などの順となっています。
2割強の人が「支持する政党はない」と答えていて、投開票日までの情勢によって、有権者の投票意向は大きく変わる可能性があります。

選挙ドットコムでは、22日の投開票日に向け、引き続き、様々な情報や分析をお伝えしていきます。

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（分析・執筆　選挙アナリスト 平木雅己）