スピード命「日本一企業と組みやすい自治体」の首長が本当にやりたいことは?﨑田恭平日南市長インタビュー
2017/02/23
夏に向けて盛り上がってきた参議院選挙。しかし、こんな声も聞かれます。
「そもそも参議院って意味あるの?」
「どうせ参議院で法案を否決したって衆議院が偉いんでしょ?」
確かに、衆議院が可決した法案を追認するだけというイメージの強い参議院。今回この記事では、そんな参議院の知られざる機能について解説したいと思います。
衆議院と参議院という二つの議会を持つことを「二院制」と言います。二院制を導入している国々の中には、アメリカのようにそもそも話し合う政策や内容を分けている国もあります。しかし、日本ではそのような区別をせず、衆議院でも参議院でも、同じ政策について話し合っています。また、基本的に両院で可決されなければ法案は成立しません。
しかし、衆議院にのみ憲法上認められた特権がいくつかあります。それは、予算に関する話し合いや、総理大臣をはじめとする内閣への不信任決議があげられます。さらには、衆参両院で異なった結論が出た場合には再度、衆議院で話し合い、衆議院の決定を最終的な結論とするといった制度です。特に、内閣総理大臣の指名においては、衆議院の議決が優先されるため、一般に衆議院の方が重要であるという認識が広がっています。そのため、制度上は参議院議員であっても総理大臣になることはできますが、歴代の総理大臣は全員、衆議院議員です。
しかし、参議院にも実は影響力をしっかり行使している側面がいくつもあります。まず、参議院議員の任期は衆議院議員より長くなっています。衆議院議員は4年、参議院議員は6年です。また参議院には解散がないため、じっくり腰を据えて政策課題に取り組むことができます。議員も「いつ解散されるのか(無職になるのか)」ということを心配していると、政策よりも、選挙が気になってしまいます。そのため、参議院では重要な政策をゆっくりと考えることができると言われています。
「何だかんだ政権は自民党の方がいいけど、自民党だけで決めるのも不安」といった声に答えるべく、衆議院と参議院で最も人が多い政党(多数派)が異なる状況が生まれることがあります。「ねじれ国会」と言われるもので、日本でも2000年代にはよく起きていました。「ねじれ国会」では、与党も野党の合意を取り付ける必要性が増すため、反対意見も活発に議論される傾向があります。そのため、政策により深みが増すとされています。
このように参議院が影響力を発揮する場面はいくつもあります。しかし、実際の政治への影響力という点から、国会議員の間でも衆議院を重視する声は強いのでしょう。また、「ねじれ国会」の時には確かに影響力を発揮しましたが、両院で与党が多数派を握る現在の安倍政権の元ではやはり影響力を行使しにくくなっています。
このように、参議院は両院で多数派が同じという状況では影響力を発揮しづらいですが、「ねじれ国会」のもとでは政策に深みを増すことができるという大きなメリットがあります。しかも、今回国民が決めた参議院議員は6年後の2022年まで変わることはありません。その意味で今回の選挙は非常に重要なものです。選挙ドットコムは参議院における議論が活発化し、政策に深みが増すことを望んでいます。
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