サンダース氏はなぜ「大敗」したのか。特殊なアメリカの選挙事情

2016/05/10

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選挙ドットコム編集部

5月に入り、さらに盛り上がりを見せるアメリカ大統領選挙予備選挙。大統領選挙に出馬する候補者を決めるために、同じ政党の中で連日、選挙が行われています。共和党の候補者はトランプ氏に事実上決定しましたが、民主党内の候補者が誰になるのか、ヒラリー氏か、はたまたサンダース氏か…注目を集めています。
そんな中、ニューヨーク州で行われた予備選挙で波乱が起こりました。当初はサンダース氏が優勢と言われていたにも関わらず、蓋を開けてみるとヒラリー氏の圧勝でした。その結果、サンダース氏は「今後全ての選挙で常に75%以上の票を集めなければ負けてしまう」ほど、追い込まれてしまいました。民主党候補者の行末を大きく変えたニューヨーク州の予備選挙。なぜ、当初の予想を大きく裏切る結果になったのでしょうか?

 

当初はサンダース氏優勢と思われていた

ニューヨーク州では、当初は接戦が予想されていました。年明けからは、「サンダース人気」と「ヒラリー嫌い」という風潮も高まり、ニューヨーク州の前に行われた9州の予備選挙ではではサンダース氏が8勝しており、その勢いは誰の目にも明らかでした。ニューヨーク州は、貧富の差が問題視されており、貧困層からの支持の厚いサンダース氏は、自身の集会に2,700人もの参加者を集めるなど、その勢いは続くと思われていました。しかし、サンダース氏は大敗しました。なぜなのでしょうか?

サンダース氏は自身の敗北について、「貧困層が投票に行かないから負けた」と言っています。また、「もし投票率が上がり、低所得層、労働者、若者が政治プロセスに参加するようになれば、もし仮に投票率75%が実現できたならば、この国は大きく変わるだろう」とも言っています。つまり、支持はされていたのに、投票に行ってもらえなかった結果、負けてしまったということでしょう。

 

日本よりも投票率が低いアメリカ

アメリカと言うと「政治の国」というイメージが強いかもしれません。選挙は大きく盛り上がり、国民はこぞって投票所に行く。そんなイメージがあるかと思います。しかし、実は大統領選挙の投票率ですら50%台。オバマブームに沸いた2008年大統領選でさえも56%止まりでした。国会議員を選ぶ中間選挙に至っては30-40%。投票率だけみたら実は日本の衆議院選挙の方が盛り上がっているのです。

なぜ、アメリカの投票率は日本よりも低いのでしょうか?その1つの理由として、「有権者登録」があります。日本では18歳になると、自動で選挙権を選ることができますが、アメリカでは「有権者登録」という手続きをしなければなりません。投票するために、わざわざ手続きをしなければならない…面倒だと感じることでしょう。実際、この手続きをしない人は15-20%いるとされています。つまり、その分だけ投票できないということになります。サンダースは、このような煩わしさが自分の支持層を投票から遠ざけたと考えているわけです。

仮に、有権者登録していなかった人々が投票に行ったところで、サンダース氏が勝てたかは分かりませんが、サンダース氏の発言からも見てとれるように、日本と比べると参加へのハードルが高い選挙制度にも、サンダース氏に敗因があるのかもしれません。

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選挙ドットコム編集部

2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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