4月24日には2つの補選が予定されています。
・北海道5区補選
・京都府3区補選
これらは単に衆議院の2議席を決めるだけにはとどまりません。ここで野党が2連勝することになるか与野党がそれぞれ1勝1敗となるかは、衆参同日選挙の判断も含めて今後の情勢に大きく影響してきます。すでに京都府3区の方は自民が候補を立てないことが決まっているので、北海道5区に注目して前回の選挙を振り返ってみましょう。
まず、北海道5区の全体について比例票の配分を見てみます。北海道の特色として与野党のバランスに大きな差がないことや民主党が強いことがあり、横棒のグラフにもそれがあらわれていますね。「他の政党」は新党大地ではなく、「支持政党なし」と「幸福実現党」の合計になっています。
次に野党間の選挙協力を考えて野党の得票率を積み上げてみます。これはほぼ拮抗と見てよさそうです。ただ、このグラフはもともとは野党の選挙協力を単純に合計として考えたときの勢力バランスを見るためのものだったので、次世代を集計からはずしています。
補選で一騎打ちとなれば、次世代票の多くは与党に分配されてくることが考えられます。そうなればグラフにある社民党と同じくらいの層が与党に上積みされるイメージです。
このように与野党の比例票が拮抗する北海道5区ですが、地域をより細かく調べていくと、大きく分けて与野党が拮抗する北部(①石狩市、②③石狩振興局管内)、野党優勢の中部(④江別市、⑤札幌市厚別区、⑥北広島市)、保守地盤の南部(⑦恵庭市、⑧千歳市)があることが見えてきます。
こうした地域ごとの偏りが相殺した結果、全体で与野党拮抗となっているというのが北海道5区のイメージです。
選挙戦では地域ごとの有権者の特色にあわせたアピールがありえるし、選挙情勢を調べるとしても、南北それぞれの市町村を有権者数や想定投票率に応じて評価しなければ判断を誤ることになってしまいますね。
※本記事は「はるのしっぽ選挙分析ノート」の4月7日の記事の転載となります。オリジナル記事をご覧になりたい方はこちらからご確認ください。
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