「平成の安保国会」と言われた戦後最長の245日間に及んだ通常国会が9月27日に閉会し、早1ヶ月が過ぎました。10月7日に第3次安倍内閣が発足し、その所信表明の場となると思われた「秋の臨時国会」が、アレ?開催されていません。民主党を始め、多くの野党が、未だに召集が決定されていないことに「憲法違反だ!」と怒り心頭。

臨時国会って毎年恒例になっている気がしていたけれど…。
なぜこんなことになっているのか、まずは国会の種類をおさらいしたいと思います。


常会(通常国会)
年に1回、1月中に召集され、次の年度の国の総予算やこれを実施するのに必要な法律案などを審議。期間は、150日

臨時会(臨時国会)
災害対策のための補正予算や法律案の審議を求めるときなどに臨時に召集される。衆参いずれかの総議員の4分の1以上から要求があったとき、内閣は、臨時会を召集しなければいけない(憲法53条)。また、衆議院議員の任期満了による総選挙や参議院議員の通常選挙が行われた後には、必ず臨時会を召集しなければならない。

特別会(特別国会)
議院の解散による衆議院議員の総選挙後に召集される。召集とともに内閣が総辞職するので、両議院において内閣総理大臣の指名が行われる。


 

さて、民主、維新、共産、社民、生活の5野党と無所属の衆議院議員125人、参議院議員84人は10月21日、それぞれ連名で、臨時国会の召集を要求。TPP(環太平洋経済連携協定)の大筋合意や、米軍普天間飛行場の移設問題、消費税増税に伴う軽減税率の導入や、新閣僚らの「政治とカネ」疑惑など、臨時国会で与党に説明を求める必要があると訴えています。

とろこが、「安倍晋三首相は4日、首相官邸で自民党の谷垣禎一幹事長と会談し、改めて臨時国会召集は困難との認識で一致した。」(産経11月4日)と報じられています。年内に臨時国会が召集されなければ、今年は通常国会1度きりとなり、戦後の憲政史初めての事態となります。

野党は憲法53条に基づいた臨時国会召集の要求に「政府が召集をしないのは憲法違反だ!」と訴えていますが、菅義偉官房長官はこの規定について、「かつて要求があっても開かなかった事例もある」と指摘。「臨時国会は必ずしも開くということではない」とも語りました(産経新聞10月20日)。

菅官房長官の言う事例とは、2003年の第2次小泉内閣と、2005年の第3次小泉内閣の例だと思われます。ただ、これらの年は要求とは別に、特別国会や臨時国会が開かれていました。

参考は衆議院HP「国会会期一覧

また、03年の要求の翌月に行われた閉会中審査では、内閣法制局長官が53条の解釈として「合理的な期間内に通常国会の召集が見込まれるような事情があれば、国会の権能は臨時会でも常会でも変わらないので、あえて臨時会を召集しなくても憲法に違反するとは考えていない」とも答えています。

参考は「国会会議録検索システム

来年の通常国会の召集時期を前倒す案が政府内で検討されていることもあり、今回の召集については、来年1月までの間が『合理的な期間内』と言えるのか、が議論の焦点となりそうです。

 

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選挙ドットコム編集部

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