来夏の参議院議員選挙から適用される、選挙権年齢の「18歳以上」への引き下げに伴い、高校での選挙教育で使われる副教材が完成し、29日公表されました。

副教材、思考力を深める充実の内容

今年3月6日、選挙権年齢を引き下げる法案が参議院に提出を受け、下村博文文部科学大臣は、この副教材を今年夏に全ての高校生に配布すると記者会見で述べていました。

多少予定はずれましたが、約7ヶ月を経てようやく文部科学省と総務省が副教材をまとめ上げ、年内にも全ての高校生などを対象に約370万部を配布する予定だと報道(*)されています。

副教材の中身は、「解説編」、「実践編」、「参考編」といった3部構成となっています。

「解説編」では、有権者の解説から始まり、選挙の種類や立候補の手続き、選挙運動や投開票に至る過程が詳しく紹介されています。なお「候補者や政党の情報はこう集める!」の1番目の手段には「インターネット」が挙げられています。

それ以外にも、政治の仕組みや、年代別投票率の推移、憲法改正に必要な国民投票制度も紹介されています。

「実践編」では、「国家・社会の形成者」として求めらる思考力や判断力、課題解決力などを養うための討論の手法が紹介されています。そして手法の実践としてグループディスカッションや、ディベートで政策論争することなどが盛り込まれています。

さらに、地域課題の見つけ方の手法が紹介され、実践的な模擬選挙を通して「考えて投票する」姿勢を養う内容となっています。

指導はあくまで政治的中立に

また、指導に当たる教員用の「活用のための指導資料」も作成され、副教材を活用した指導事例が紹介されています。特に、「指導上の政治的中立の確保等に関する留意点」として「ある政党の政策や主張を支持ないし反対するよう教育を行う場合などは本項により禁止される。」ことなどを挙げています。

文科省はこれらの副教材をつかった授業を、社会の時間だけでなく、ホームルームや総合学習での活用も促しており、高校などでの選挙教育がどのように実践されていくのか、注目していきたいと思います。

 

(*)18歳選挙権で高校生向けの副教材(9月29日NHK)

 

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選挙ドットコム編集部

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