高橋茂(株式会社VoiceJapan代表)
長野市長選挙の告示が迫る中、株式会社グリーン・シップ(以下GS)が情勢調査を行った。
注目の市長選挙 長野市長選挙(2013/10/14実施)(株式会社グリーン・シップ)
この手の調査は、「選挙に行く」という人が多く答える傾向があるようなので、今回の調査でも「必ず行く」「たぶん行く」合わせて92%となっている。
4年前の長野市長選挙。現職の鷲沢正一氏(自民・公明推薦)に対し、市民から要請を受けていた高野登氏(外資系ホテル日本支社長)が出馬することになったが、高野氏を支援していたグループと当初検討されていた民主党との協力調整が、当時政権を取ったばかりの民主党がまる抱えをしようとしたところから物別れに終わり、さらに民主党が直前になって独自候補を立てたため、三つ巴となってしまった。
高野氏の出馬発表は民主党側の要望で衆院選の後まで待たされていたため、高野陣営は告示直前から選挙に臨むことを余儀なくされた。
長野市内ではほぼ無名だったにも関わらず短期間での高野氏の追い上げは凄まじいものであったが、結果は651票差で現職の鷲沢氏が辛くも逃げ切った形となった(選挙結果はコチラ)。このとき、鷲沢氏はメディアの取材に対し「今回は勝ったとはいえない」とコメントしている。鷲沢氏は今期限りで引退することを表明しているため、この市長選は新人どうしの戦いとなる。
GS社の調査によると、「長野市政への関心」では、市街地や産業の活性化を押さえて「医療福祉の充実」が半数近くを占めている。長野市といえば1998年冬季オリンピックのときに建設した箱モノの維持費などが市の財政を圧迫し、中心地のデパートが相次いで閉店するなどオリンピックの負の遺産への対応がいつも話題となっていた。しかし、現在は高齢化や健康の不安を感じる市民が多いのかもしれない。
予定候補者に対する支持では一人が半数近くを得て抜けだしているように見えるが、まだ4割の市民が態度を決めていないため、マスコミ風な表現を借りれば「情勢は流動的である」といえる。しかも、「前回投票した人」が現職に偏っているため、前回高野氏に投票した人の動きがこの結果には反映されていないようにも見える。今回の投票率が前回(48.82%)を上回るようなことになると、結果は事前調査と異なるものとなる可能性もある。
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